もらい泣き多くなりしや十二月 根岸敏三
今年の身の上を話す友
語る人はみな不幸の話ばかり
もらい泣きしながら
身のしあわせをかみしめているのだろうか
その幸せはその人には伝えられない
(小林たけし)
【十二月】 じゅうにがつ(ジフニグワツ)
概ね仲冬に相当するが、1年の締めくくりの月でもあり、初旬・中旬・下旬と次第に年の瀬の雰囲気も色濃く加わる。寒さも日増しに深まる印象がある。
例句 作者
「わだつみ」は青年のまま十二月 植木里水
うしろから大きい何か十二月 山崎聰
くれぞーるのように鳴り出す十二月 山本敏倖
するすると縄引かれゆく十二月 山崎聰
なだらかにため息落ちる十二月 今川峻宗
ジャンパーが似合ふ漢の十二月 倉田しげる
一日を粗削りして十二月 田中朋子
一月に最も遠い十二月 花谷清
七曜の駆け足で来る十二月 藤本紀久子
仏壇の花が蝋化す十二月 星野明世
「わだつみ」は青年のまま十二月 植木里水
うしろから大きい何か十二月 山崎聰
くれぞーるのように鳴り出す十二月 山本敏倖
するすると縄引かれゆく十二月 山崎聰
なだらかにため息落ちる十二月 今川峻宗
ジャンパーが似合ふ漢の十二月 倉田しげる
一日を粗削りして十二月 田中朋子
一月に最も遠い十二月 花谷清
七曜の駆け足で来る十二月 藤本紀久子
仏壇の花が蝋化す十二月 星野明世