舌焼いて母ぞ恋しき大根焚 岸田稚魚
句意はわかりすぎるほどに明解
中七「母ぞ恋しき」が強烈で、少し違和感があるのは
上五の「舌焼て」の因果を打ち消したものだろう
(小林たけし)
【鳴滝の大根焚】 なるたきのだいこたき
◇「大根焚」(だいこんたき)
12月9日、10日の両日、京都市鳴滝の了徳寺で行われる行事。親鸞上人の法話に対し、里人が大根を焚いて上人に供したという故事に基づく。大釜で焚かれた大根は参詣者に振舞われる。
例句 作者
大根焚く湯気の甘くて夕雀 宮津昭彦
日だまりは婆が占めをり大根焚 草間時彦
勿体なき半透明体大根焚 小川双々子
大根焚き憂き世の未練食にあり 亀山幽石
大根焚く湯気の甘くて夕雀 宮津昭彦
日だまりは婆が占めをり大根焚 草間時彦
勿体なき半透明体大根焚 小川双々子
大根焚き憂き世の未練食にあり 亀山幽石