快気分析

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自然災害の仕組み 理論化と対策へのアプローチ - 熊本地震と雲仙岳や霧島山の地震計の振幅計測値 その3

2016-06-06 20:25:46 | 地震 津波
 今日も熊本では阿蘇地方で震度3の地震があり、この時も雲仙岳や霧島山の地震計の振幅計測値にこれまで記事にした事と同じ傾向が見られました。
 2016年6月6日 16時47分ごろ 熊本県阿蘇地方 M3.4 最大震度3
 この時前後の雲仙岳や霧島山の地震計の振幅計測値は

引用開始(一部抜粋)
 http://vivaweb2.bosai.go.jp/viva/v_datalist_unzn.html
 http://vivaweb2.bosai.go.jp/viva/v_datalist_kiri.html
引用終了

で見られます。
 16時47分ごろまでは雲仙岳の対直近通常値が霧島山の対直近通常値の方よりも高くなった時に熊本地震の震度3が発生し、その後急激に雲仙岳は下降しました。
 どうも阿蘇、熊本地方が横ずれストレスの解消場所として4月14日頃から安定しているようです。
 ところでこの横ずれ断層型地震で動いた地殻は一体どこへ行っているのでしょうか?
 薩摩半島西方沖~熊本地方~阿蘇地方~大分県西部 と言うように同時に動くならわかるのですが、一部ずつしか発震していない。
 動いた地殻がどこかで圧縮されてたり、空洞ができていたり、隆起になっていたり、或いは沈降になっていたりしないとツジツマが合いません。
 しばしば薩摩半島西方沖や大分県西部で地震が起きるので多少は「動いた地殻」の行き先と無理なバランスの解消があるのはわかるのですが、途中に空白域があるのも気になります。
 果たして地殻変動の全容はどうなっているのでしょうか。 

自然災害 仕組みとアプローチ -  分岐断層の芽

2016-06-06 00:45:18 | 地震 津波
 分岐断層の予備軍については以前に記事にしましたが、分岐断層の出来損ない、つまりは芽と見られるものもその存在は想定しなければいけないと考えています。
 例えば活断層のある部分からほんの数百メートルだけ分岐断層が発生した所で終了している場合、その存在は確認されずにいるケースがあるかと見られます。
 そもそも「活断層自体の存在数が定かではない」と言う事実が「定か」と言うのが現実のようです。
 例えば

引用開始(一部抜粋)

http://scienceportal.jst.go.jp/news/newsflash_review/review/2016/04/20160418_01.html
活断層は全国に2千以上あり、これ以外にも存在場所さえ知られていない活断層も多数あるとされる。政府の地震調査委員会は、全国の主な活断層ごとに一定期間に地震が起きる確率や発生した場合の規模などを調べる「長期評価」作業を続けている。「今後30年以内の発生確率」を出し、最新情報をホームページなどで公開している。対象活断層を増やす方針だが現在は100前後で、作業にはたいへんな労力と手間がかかる。

地震調査委員会は2013年の2月に九州の活断層の新たな長期評価結果を公表している。M6・8以上の地震が30年以内に起きる確率は九州全体では30~42%。日奈久断層帯を含む「南部」は7~18%、その北側に隣接する「中部」で18~27%と推定していた。同委員会は、これとは別に昨年4月に、首都圏を含めた関東地方で活断層の活動によって同規模の地震が起きる確率は50~60%としている。これには首都圏直下のプレート内部や境界で起きる地震は含まれていない。この地震を含めた別の予測では「M7級の地震が30年以内に起きる確率は70%程度」とされている。南海トラフ地震も同じ70%だ。

こうした予測数値をどう受け止めるべきか。特に「直前予知」は難しく、突然起きて局地的に大きな被害をもたらす内陸活断層直下型が問題だ。活断層の活動周期は千年から数万年単位。「30年」は活断層の時間軸では短くても人間にとっては長い時間だ。「70%」といった比較的高い数字ならともかく、比較的低い数字を聞いてもピンと来ないのが正直なところでどうしても現実感は薄くなる。日々の生活をしながら「次の大地震は自分が生活する地域かもしれない」とはなかなか考えられない。

引用終了

 と言う状況です。
 そもそも活断層そのものの全体像がわからないのですから、その活断層のどこから分岐しているかもわからない「分岐断層の芽」も当然わからないはずなのです。
 そして「活断層とは何ぞや」となるとその定義も実ははっきりしていなくて、例えば

引用開始(一部抜粋)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%AD%E5%B1%A4#.E6.B4.BB.E6.96.AD.E5.B1.A4
活断層

「極めて近き時代まで地殻運動を繰り返した断層であり、今後もなお活動するべき可能性のある断層」を特に活断層(かつだんそう、active fault)という[3]。ここでいう「極めて近き時代」とは新生代第四紀を指す。狭義には、「過去数十万年」を指す場合もあるが、これは多くの場合、活断層の認定が断層の変位基準となる地形の形成年代に深く関わることから設定された便宜的なものであって、その曖昧さが指摘されている[4]。別の定義によれば、「現在の応力場の下で地震を起こし得る断層のうちで、断層面が地表まで達しているもの(地表断層)に限る。ただし、伏在断層であっても断層面の上端が地表近く(およそ1km以下の深度)まで達しているものは、何らかの方法で最近の地質時代における活動を確認することができる。したがって、この種の浅部伏在断層は活断層の範疇に含める。」とされる[5]が、検出されにくく、多くの場合は地表付近の精密な調査から検出されたものをとしている。更に、国土地理院が刊行している都市圏活断層図[6]の凡例では、地表に証拠を残すものとしている[7]。すなわち、研究者(学会)ごとに解釈が異なり統一された定義は定まっていない[7]。一方で、活断層では地震が過去に繰り返し発生しており、また今後も地震が発生すると考えられているため、活断層の活動度の評価は、そこを震源として発生する地震の予知に役立つと考えられている。

引用終了

 と言う事で、活断層のどこに分岐断層の芽があって、それが何かのトリガーで拡大、伸長することも当然想定しなければいけないエリアの全体像もまたわからない、と言う事になります。
 そもそも活断層と通常断層の境界も曖昧なので活断層でないただの断層が、地殻やプレートバランスのこれまでに無い変化で「復活断層」になる可能性もゼロではない、と言えるのかも知れません。