快気分析

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自然災害の仕組み 理論化と対策へのアプローチ - 深発地震について

2015-11-26 20:04:05 | 地震 津波
 当ブログ記事で前回指摘通り、深発、それも地下500km以上の深さが震源の地震は誰でも気になる所です。
 確か今年5月30日の 小笠原諸島西方沖 M8.5 最大震度5強  深さ 590km の時は、その震源の深さから、学者や専門家の間で話題となっていたようです。
 今回のペルーとブラジルの深発地震もほぼ同様の深さでした。
 ではこれらのクラスの深発地震が起きると、その後はどうなるのでしょうか?
 今後実際にどうなるのかと言うのはわからないのですが、筆者の見方としては、次の通りです。
 それは「震源がこのレベルでより深いと、それだけより広いエリアの他のプレートも循環が活発化するケースは十分考えられる」 と言う事です。
 例えば、今年5月30日の 小笠原諸島西方沖 M8.5であれば、これは太平洋プレートがフィリピ海プレートの下に潜り込んだその最も深い所で起きた可能性であるとすれば、より地球の中心に近いと言う事になります。もっと浅ければ太平洋プレートだけの循環で済むのかも知れませんが、より地球中心部に近ければユーラシアプレートなど他のプレートの循環と合流するのではないでしょうかか? 
そうなるとユーラシアプレートもつられて循環が活発化するはずです。入るプレートの地殻の量と出るプレートやマントルやマグマの量は同じでなければなりません。一部がガスとかで抜けたとしても、それは僅かな量でしかないのです。バケツに入る水の量が10Lでもバケツの水位が上下できる分は貯められるわけで、出る水は5Lにもできます。
 しかし地球の場合は密閉された容器に入る水と出る水は同じなのとほぼ同様なわけで、入り込んだプレートは狭い範囲で循環するか、広い範囲に及んで循環するか、と言う話になってきます。
 震源がより浅いならそれだけより狭い範囲の循環で済み、震源がより深いならそれだけより広い範囲で循環する、と言う考えになるのが普通です。
 その逆は有り得ないでしょう。
 ですから「ユーラシアプレートや他のプレートまで巻き込んで、動きが活発化するのかもしれない」、と言う事になり、「しかし一方では他のプレートを巻き込んだだけ分散されるわけですから、新たに動くエネルギーが補給されない限り、次第に減衰、収束していく」はずです。
 今回の地球規模の活発化は2000年頃以降からの世界的な大地震の多発で、いわばバネの役割である地殻のひずみに貯えられていた地殻の非運動エネルギーが次々と運動エネルギーとなって放出されて行った、とすればその収束はいつなのか?となるわけです。
 まだ世界にどれだけこのバネに相当する歪みが残っていて順次弾けるのかはわかりません。
 仮にプレートの動きが収束して行けば、地震や火山の世界的な活発化も収束していくでしょうし、反対の収束速度が遅く、かつ深発地震が多ければ、ユーラシアプレートなど普段はそれ程活発でないプレートも、動きや勢いが活発になるかも知れません。
 ユーラシアプレートが活発化すると、日本や周辺ではこのプレートは東~北東向きに動いているようですから、フィリピン海プレートと横ずれのせん断力を起こしやすい可能性はゼロではない、と考えています。
 最近起きた薩摩半島西方沖地震も横ずれ断層だったのは気になります。
 この薩摩半島西方沖地震はフィリピン海プレートが北西に動く勢いが増したのか?
 それともユーラシアプレートの東~北東への動きが増したのか?
 その両方なのか?
 いずれにせよ、ここでは計測以来初と言われる地震のようなので、中央構造線等やそれからやや離れてこれに沿うに近いような地震多発帯の今後の動向は気になります。
 実はユーラシアプレートの本流の動きは、フィリピン海プレートが押す力につられて動いているのかもしれず、日本でのGPSデータなどではわかりにくいと個人的には思うのです。
 ですからユーラシアプレート本流の動きは、ロシアや中国や朝鮮半島でのGPS地殻変位測定などで、より正確にわかると思います。
 


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