武内 ヒロク二

このブログは、武内ヒロクニの絵の紹介や、家での出来事を妻が語ります。
日々、徒然。

何処かで誰かが見ている(ヒロクニさんの中学時代)

2011-04-03 17:17:55 | Weblog

何処かで誰かが見ている。画家は、その思いを信じて絵を描き続ける。

ヒロクニさんは、時々中学時代の話をする時があって、「兎に角、僕のすることは、学校というものに反逆するということだったから」。という事をよく聞いていた。その時に登場する友人が「ソラタニ」さん。もう1人は「ハマコー」という先生。ヒロクニさんは、神戸市立楠中学校に行っていた。

その思い出話の「ソラタニ」さんから、突然電話があったのです。ソラタニさんに、本「しあわせ食堂」が友人?から贈られてきて、突然電話を頂いたという次第。「ハマコー」とヒロクニさんが呼ぶ先生が「武内は、活躍している」。と、激を飛ばしているのだそうで、ヒロクニさんも熱い中学時代を振り返って、友情を噛みしめていた。「俺と違って、ソラタニは笑う奴なんだよ」とその笑顔を真似してくれた。

ヒロクニさんの個展で同級生に会うこともあり皆言う事は1つ、「中学の時から、全然変わってない」。
ヒロクニさんは、謎の中学生で、籍は確かにあるのに見かけない生徒だったらしい。学校に行かないから、ハマコー先生に呼び出しをくらっていて、それを伝えてくれていたのが、ソラタニさんらしく「ハマコーが、呼んどったで」と声をかけてくれていたらしい。

夏休みに、描いた油絵をハマコー先生に見せると「お前が描いたんじゃない」と言われたそうで、ヒロクニさんは中学生らしくむくれていたそう。中学時代は、文学にもはまり、太宰治や坂口安吾を読みふけり、何よりも進駐軍のラジオから流れるジャズを聴くのに忙しかったそう。草野球にも励んだらしく、学校で学びたいことは、あまりなかったと言います。
ヒロクニさんに「ハマコー先生が、そんな風に言ってくれてるなんて、嬉しいことだね」。というと、ヒロクニさんは「嬉しい」。と呟いた。

※ハマコー先生は、その頃自由美術の会員だったそうです。
呼び名をヒロクニさんから聞いたまま書きました。失礼の程お許し下さい。

下記の本が「ヒロクニさんが出した本」です。
しあわせ食堂
武内 ヒロクニ,毎日新聞夕刊編集部
光人社