武内 ヒロク二

このブログは、武内ヒロクニの絵の紹介や、家での出来事を妻が語ります。
日々、徒然。

みかんの巻

2009-07-24 14:36:49 | Weblog
毎日新聞夕刊(東京都内版)2007年10月30日(火)掲載のえ


作家で詩人の三木卓さんは、東京生まれだけれど物心着いたのは、中国の満州。満州といえばみかんよりりんごで、みかんや干し柿は、内地(日本)から送ってきていた。日本への引き揚げ船に乗って、博多に着いて船から陸へタラップがかかって、ゆらゆらしている中、降りていくと陸に青いみかんの皮だけが落ちていた。でも大声で「あれ、みかんだよ。みかんだよ」って叫んだというのを鮮明に覚えていると語ります。それは、1946年10月18日のことでした。

みかんの皮?
ヒロク二さんが電話を取った。そして、「今回は何?」と聞いた。すると「みかんの皮だ」という返事。「みかんの皮?みかんじゃなくて、みかんの皮?」と。わたし達夫婦は、素直にみかんを買ってきて、みかんをの皮を剥き、その皮を地面の上に撒いたりして見ていた。やってみると、結構不思議な行為で不思議な気持ちになる。こうやっているうちに、2人とも意見が合わない時がよくあるのに、すっかり「みかん」ではなく「みかんの皮」と思い込んでるから始末が悪い。そうして出来上がった「みかんの皮」の絵です。新聞が、我が家に届いた時に「みかん!みかんになっているよ」と2人でぎょっとしたのです。

1937年生まれのヒロク二さんは、みかんの皮がばらまかれているそんな光景を知っているらしく、その時の記憶を語ってくれました。その頃は、アスファルトもなく、土の地面で、時には泥るみになっているそうです。
みかんと云えば、冬。こたつの上にみかんのかご。子供の頃は、こたつにはいって兄弟姉妹で「今日何個食べた」と競い合った。そんな事が自慢になっていたのが懐かしい。
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