田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

『新アリゲーター新種襲来』

2019-10-23 08:49:46 | 映画いろいろ
『新アリゲーター新種襲来』(13)

 

 先日、テレビで翼竜が登場する劇場未公開の『プテラノドン』(05)をちらっと見て、そのあまりのばかばかしさに大笑いしたのだが、この映画も、それに負けず劣らずのすさまじいものがあった。
 
 舞台はルイジアナの湿地帯。主人公?は、最近では『クロール凶暴領域』にも登場した巨大ワニ。今やサメとともにワニもこの手の映画の“大スター”になった。密造酒を作るための化学物質を川に流したために、それによって凶暴化したワニが人間を襲うのだが、この映画のミソは、噛まれた者はワニになってしまうという滅茶苦茶な設定にある。
 
 昔『恐怖のワニ人間』(59)という映画をテレビで見たが、あれはあくまでもワニと人間の合体であり、ワニそのものに変身してしまう、というこの映画の強引な力業には驚いた。
 
 ほかにも、田舎町の家同士の対立が、「ロミオとジュリエット」と西部劇を足したような、妙な展開で描かれ、ある意味で、あっと驚くラストシーンへとつながる。いやはや何とも…。
 
 エド・ウッドの映画は、B級を遥かに飛び越えたZ級映画と言われたらしい。となると、この映画はC級かD級といったところか。とか何とか言いながら、何も考えずに見られる、この手の映画は決して嫌いではない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする