田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

「BSシネマ」『誇り高き男』

2024-02-16 06:14:36 | ブラウン管の映画館

『誇り高き男』(56)

『誇り高き男』とはいいタイトルだ
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/53847e98a6dd2677f5107fd48280df37

映画音楽のサントラ盤と本命盤その1
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/110ae9f8b23979f0c6300eb3974fc736

ビデオ通話で西部劇談議
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/f2029f3d7fef2683e655c0005dcf8bb7

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『ブルックリンでオペラを』

2024-02-15 08:35:43 | 新作映画を見てみた

『ブルックリンでオペラを』(2024.2.3.オンライン試写)

 ニューヨーク、ブルックリンに暮らす精神科医のパトリシア(アン・ハサウェイ)と、現代オペラの作曲家スティーブン(ピーター・ディンクレイジ)夫妻。人生最大のスランプに陥ったスティーブンは、愛犬との散歩先のバーで、風変わりな船長のカトリーナ(マリサ・トメイ)と出会う。カトリーナに誘われて船に乗り込んだスティーブンが体験したある出来事によって、夫婦の人生が劇的に変化していく。

 ハサウェイがプロデューサーを兼任したロマンティックコメディ。監督は『50歳の恋愛白書』(09)『マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ』(15)のレベッカ・ミラー。

 スランプのオペラ作家と潔癖症の精神科医の夫婦、前夫との間に産まれた黒い肌の息子、恋愛依存症の船長、移民の家政婦とその娘、コスプレイヤーでレイシストの義父といった風変わりな人たちを登場させ、愛の形が相手によってどう変わるのかを描いていく。

 ドラマと劇中オペラ、作曲家と女船長の関係と若いカップルの関係を重ねて描く手法がユニーク。ミラー監督によれば、往年のスクリューボールコメディやビリー・ワイルダーの映画を意識したのだという。

 ディンクレイジの存在が現実離れ感を醸し出し、話が進むに連れて印象が変化するカトリーナをトメイが好演している。「She Came to Me」という原題が示すように、実は主役はカトリーナと言っても過言ではない。

 また、「誰の人生もきっとオペラみたいに劇的だ」(スティーブン)、「ロマンスに弱いの。人の話でもね」(カトリーナ)などのセリフも面白いし、挿入歌「KEEP ON THE SUNNYSIDE=陽気にゆこう」とラストに流れるブルース・スプリングスティーンによる主題歌「ADDICTED ROMANCE=ロマンス依存症」もドラマの内容と重なって効果的。ウエルメイドなヒューマンコメディという印象を受けた。


 

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『PLAY! 勝つとか負けるとかは、どーでもよくて』

2024-02-14 13:51:30 | 新作映画を見てみた

『PLAY! 勝つとか負けるとかは、どーでもよくて』(2024.2.7.オンライン試写)

 徳島県の高等専門学校に通う郡司翔太(奥平大兼)は、「全国高校eスポーツ大会メンバー大募集」という校内に貼り出された勧誘ポスターに興味を持ち、ポスターを作った1学年先輩の田中達郎(鈴鹿央士)に連絡を取る。

 達郎は1チーム3人編成のeスポーツ大会「ロケットリーグ」出場のため、翔太に加えて、Vtuberに夢中の小西亘(小倉史也)にも声を掛け、半ば強引に出場チームを結成。最初は全く息が合わない3人だったが、次第にeスポーツの魅力にハマっていき、東京で開催される決勝戦を目指すこととなる。

 日本の劇映画で初めて「eスポーツ」を本格的に取り上げた作品で、実在の男子学生をモデルにeスポーツの全国大会を目指す学生たちを描いた青春ドラマ。

 人気ゲーム『サクラ大戦シリーズ』で知られるマルチクリエーターの広井王子が企画・プロデュースし、監督は『ロボコン』(03)『のぼる小寺さん』(20)などの古厩智之。共演は山下リオ、花瀬琴音、三浦誠己ら。

 eスポーツというといかにも目新しく感じるが、スポーツはもちろん、eスポーツを競技かるた(『ちはやふる』シリーズ)やチアガール(『チア☆ダン~』)などに置き換えれば、それらと同種の高校生たちの青春群像劇として見ることができるし、熱中できる何かを見つけられた若者たちの喜びの姿が素直に伝わってくる。

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『レミは生きている』(平野威馬雄)

2024-02-14 07:28:19 | ブックレビュー

(1993.12.17.)

 折よく再版されたこの本を読むと、人種差別は日本にも歴然と根強く存在すると、改めて感じさせられた。この人がなぜ日本の伝統文化や才人たちのことを好んで書いたのか。その答えは、自身のハーフという生い立ちによる屈折からだったのだ。つまり、自分は“純粋日本人”を名乗る差別集団よりも遥かに日本人であり、日本を理解していることを誇示するための、切ない反乱だったことが、この本に切々と描かれている。

 例えば、山田洋次の『学校』(93)でも描かれたように、アジア人を差別し、欧米人にはへつらう嫌らしさはいまだに残っている。結局、フィリップ・カウフマンの『ライジング・サン』(93)を、差別だ蔑視だと言い切れない苦さの根も、日本人のこうした意識の痛いところの一端をつかれたからなのかもしれない。

【今の一言】平野威馬雄のほとんどの本の装丁は、娘婿の和田誠が手掛けている。

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『貴人のティータイム』『平賀源内の生涯』『くまぐす外伝』『ファーブルの生涯』(平野威馬雄)

2024-02-14 07:07:41 | ブックレビュー

 

(1993.12.2.)

 平野威馬雄の本を探しているのだが、なかなか見つからない。そんな中、『貴人のティータイム』なる対談本を発見。これを読むとフランス文学者、翻訳家、詩人、作家、UFOやお化けの研究家といったさまざまな顔がありながら、かつてはコカイン中毒者であり、混血児としての屈折した生い立ちの持ち主でもあることも分かる。彼は今はやりのマルチタレントの先駆けだったのだ。存在が大き過ぎる。この本をイントロとして平野威馬雄の世界に入ってしまったことは果たしてよかったのか…。

 ちくま文庫で平野威馬雄の著書を3冊発見。平賀源内、南方熊楠、アンリ・ファーブルの評伝だ。彼らもある意味マルチタレント。枠外の人なれば枠外の人を知るといったところか。まずは『平賀源内の生涯』を読了。平易な文章が好ましく、その昔の源内が主役のドラマ「天下御免」を思い出し、改めて源内という人物の奥深さを知らされた思いがした。この後、大冊『くまぐす外伝』『ファーブルの生涯』を読む予定。まだ見つからないUFOやお化けの本も読んでみたい。

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『ド・レミの歌』(平野レミ)

2024-02-13 21:07:34 | ブックレビュー

 昨日のNHKは、料理にドキュメンタリーにと、まさに平野レミデーだった。そんな中で思い出した本がある。

『ド・レミの歌』(平野レミ)(1993.11.18.)

 これまで、平野レミ=和田誠夫人というのが、どうにもイメージに合わなかったのだが、先日NHkスペシャルで放送された彼女の家系のルーツを探る「北米人武威と署名した男」は中々興味深い内容だった。

 加えて、最近彼女の父である平野威馬雄という作家にも興味を持ち始め、彼の著書を探してみたものの中々見つからないもので、その代わりと言ってはなんだが、彼女の著書である『ド・レミの歌』を読んでみた。

 自由奔放に育った少女時代から、シャンソン歌手、ラジオパーソナリティとして活躍した青春時代、和田誠と出会って1週間で結婚し、3年後に長男を出産する新婚時代までを自由闊達に綴っているのだが、何とこれがある種天才的な表現力を示した大傑作だった。

 というわけで、彼女に対するイメージがすっかり変わり、今や和田家は憧れの対象になってしまった。いつか嫁さんをもらったら、記念にこの本を進呈しようかな。

【今の一言】などと30年前に書いていたが、いまだに妻には渡していない。そんなことはつゆ知らず、レミさんの料理のファンである妻は、今レミパンを愛用している。

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『ボーはおそれている』

2024-02-13 10:08:50 | 新作映画を見てみた

『ボーはおそれている』(2024.2.12.オンライン試写)

 明日に帰省を控えた不安症で怖がりのボー(ホアキン・フェニックス)は、現実とも妄想ともつかぬ不可思議な出来事に悩まされ、眠れずにいた。ところが、いつの間にか眠って寝坊したボーが焦る中、部屋の鍵とスーツケースを盗まれる。

 帰省できなくなったことを実家に電話すると、母(パティ・ルポーン)が怪死したことを知らされる。ボーは何とか母のもとへ駆けつけようとするが、次々と予想外の奇妙な出来事に見舞われ、里帰りは奇想天外な旅となる。

 A24が製作し、『ヘレディタリー 継承』(18)『ミッドサマー』(19)の鬼才アリ・アスター監督とホアキン・フェニックスがタッグを組んだ、ブラックユーモアに満ちたスリラー。ひたすら情けないホアキンの姿も見どころの一つ。共演はネイサン・レイン、エイミー・ライアン、パーカー・ポージーほか。

 冒頭の出産シーンから不穏な空気が流れ、その後も、これは現実なのか、それともボーの妄想や悪夢なのかと判別に苦しむような、シュールなシーンが続く。しかも3時間! 時折笑わされながらも、同時に戸惑いや居心地の悪さを覚えるのだが、「この後の展開はどうなる」「一体どう決着をつけるのか」といった好奇心が湧いて、結局最後まで見てしまうという摩訶不思議な映画。
 
 大筋は母と息子のトラウマを巡る一種の心理劇で、シュールなシーンの連続はこけおどしの極致という感じもする。キャッチコピーは「ママ、きがへんになりそうです」だが、見ているこちらも気が変になる? 一体どうすればこんな表現を思い付くのか、アスター監督の頭の中をのぞいてみたい。

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「BSシネマ」『シャレード』

2024-02-13 07:16:32 | ブラウン管の映画館

『シャレード』(63)

ヒッチコック色を強く感じさせる
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/d7de7968bc08113769bc3f4fa008d80d

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【ドラマウォッチ】「さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~」(第5話)

2024-02-12 09:52:25 | ドラマウォッチ

「海くんを見てもらい泣きしてしまいました。みんなが幸せに終われましょうに」
「柳亭小痴楽さん。ご本人登場!」

https://tvfan.kyodo.co.jp/news/topics/1422357

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映画検定有志と仲間による2023年映画ベスト10

2024-02-11 00:48:34 | 俺の映画友だち

結果は
1.PERFECT DAYS
2.福田村事件
3.フェイブルマンズ
4.キラーズ・オブ・フラワームーン
5.ゴジラ-1.0
6.ザ・ホエール
7.怪物
8.枯れ葉
9.イニシェリン島の精霊
10.TAR/ター
ワーストワンは、シン・仮面ライダー


自分は
1.フェイブルマンズ
2.キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン
3.グランツーリスモ
4.バービー
5.枯れ葉
6.AIR エア
7.ゴジラ-1.0
8.PERFECT DAYS
9.愛にイナズマ
10.オットーという男


 昨年は、『エンドロールのつづき』『バビロン』『エンパイア・オブ・ライト』『フェイブルマンズ』『銀平町シネマブルース』といった、映画や映画館への愛をうたったものや、監督が自らの映画体験を告白するようなものが相次いで公開された。この現象は、コロナ禍での観客減に加えて、動画配信サービスで映画を見る観客が増え、映画館の存続が危ぶまれる状況を憂慮した映画関係者が多いことの証しだろう。彼らは、もう一度観客を映画館に戻したいと願っているのだと感じた。

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