「で、売り言葉に買い言葉で「いいわよ。いくらでも離婚してやるわよ。」と言っちゃってねぇ・・・。」
「ええっ!そんな事言ったの! 夕子って強いねぇ。私だったら泣いちゃうよ。」
「そうかなぁ・・・。そうかもね。高校、大学とテニス漬けだったから、それで度胸がついたのかもね。」
中学の時コーラス部だった夕子は高校に入るとテニス部に入部した。本人は吹奏楽部に入ろうと思っていたみたいだったけれど、小学生の頃から仲よくしていた先輩がテニス部にいて、「すごく面白いから。」と言って、入部を勧めらたらしい。でも、いざテニスを始めてみたら、もって生まれたセンスもあってかインターハイの準決勝に進出するほどの腕前になっていた。
「テニスならガンガン攻めていけるんだけれどねぇ・・・。こんな時、雫ならどうする?」
私がそんな質問に応えられるわけがない。でも、親友が助けを乞うているのだから、私なりにでも何か言葉をひねり出さなくてはと思った。
「う~ん。どうだろう・・・。たぶん、私ならどうする事も出来なくて、やっぱり泣いているか、それとも怒り散らしているかどっちかだと思うよ・・・。夕子よりひどい事になるんじゃないかなぁ・・・。 でも、何か考えなければならないのなら・・・。お互いにまだ愛情という気持ちがあるかどうか・・・。そこがはっきりしていないとどうにもね・・・。」
そう言うと、夕子は少し困った顔をした。そして、小さく「愛情ねぇ」と言って少し考え込んだ。
「そうね。愛情は・・・。無いような、あるような・・・。でも、彼にはないでしょうね。だって浮気する位だもの。」
「うぅっ。そうか・・・。じゃぁ、冷静になってもう一度話し合ってみるというのはどうでしょう。」
「それも無理ね。お互いに意地張っちゃって・・・。私も負けず嫌いだし。」
う~ん。弱ったな。それに加えて夕子が「負けず嫌い。」と主張した事も驚きだった。
「じゃあ。どうして彼と結婚したのかを思い出してみるというのは?」
「私から好きになったわけじゃないし・・・。そこなのよねぇ。」
夕子の話を聞いてハッとした。
「ええっ!そんな事言ったの! 夕子って強いねぇ。私だったら泣いちゃうよ。」
「そうかなぁ・・・。そうかもね。高校、大学とテニス漬けだったから、それで度胸がついたのかもね。」
中学の時コーラス部だった夕子は高校に入るとテニス部に入部した。本人は吹奏楽部に入ろうと思っていたみたいだったけれど、小学生の頃から仲よくしていた先輩がテニス部にいて、「すごく面白いから。」と言って、入部を勧めらたらしい。でも、いざテニスを始めてみたら、もって生まれたセンスもあってかインターハイの準決勝に進出するほどの腕前になっていた。
「テニスならガンガン攻めていけるんだけれどねぇ・・・。こんな時、雫ならどうする?」
私がそんな質問に応えられるわけがない。でも、親友が助けを乞うているのだから、私なりにでも何か言葉をひねり出さなくてはと思った。
「う~ん。どうだろう・・・。たぶん、私ならどうする事も出来なくて、やっぱり泣いているか、それとも怒り散らしているかどっちかだと思うよ・・・。夕子よりひどい事になるんじゃないかなぁ・・・。 でも、何か考えなければならないのなら・・・。お互いにまだ愛情という気持ちがあるかどうか・・・。そこがはっきりしていないとどうにもね・・・。」
そう言うと、夕子は少し困った顔をした。そして、小さく「愛情ねぇ」と言って少し考え込んだ。
「そうね。愛情は・・・。無いような、あるような・・・。でも、彼にはないでしょうね。だって浮気する位だもの。」
「うぅっ。そうか・・・。じゃぁ、冷静になってもう一度話し合ってみるというのはどうでしょう。」
「それも無理ね。お互いに意地張っちゃって・・・。私も負けず嫌いだし。」
う~ん。弱ったな。それに加えて夕子が「負けず嫌い。」と主張した事も驚きだった。
「じゃあ。どうして彼と結婚したのかを思い出してみるというのは?」
「私から好きになったわけじゃないし・・・。そこなのよねぇ。」
夕子の話を聞いてハッとした。