鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第1202回】 高齢化が進むにつれて

2014年04月16日 | 住宅コンサルタントとして
ここ数日間、日経新聞には
「高齢化」「人口減」「労働人口不足」などというようなキーワードが出続けています。


日本を代表する小売店もパートさんや契約社員さんを正社員化している、
というニュースも珍しくなくなりました。

こうした時流から数年先、数十年先の住宅業界がどうなっているかを読み解く必要があります。

そうです!
明らかに職人さんが不足し、職人単価は上がります。
その結果、住宅会社の原価も上がります。
ということは、価格の安さを最大の武器として、価格訴求型で販売してきた会社のやり方が
出来なくなるということを意味しています。
更に言えば、低粗利ながら、数をさばくことで粗利額を稼いできた住宅会社が
やっていけなくなることを意味しています。

職人さんをちゃんとおさえられなくなり、工期が遅れたりすることもあるでしょう。
そうすると、これまで着工から3か月で引き渡しをして、年間4回転していたのが
着工から4か月引き渡しの年間3回転しか出来なくなるということもあり得ます。

ゆえに、低粗利益率で数で稼ぐというやり方が危険となってきます。

逆に価値訴求がしっかりと出来ていて、他社よりも若干高いけどお客様に選んでいただける。
更に適正な粗利益率を確保出来ている。
職人さんに同業よりも少し高い賃金を払える。

こういう会社であれば、安心です。

更に最強なのは、業者さんたちと共に学び、共に育つことが出来る住宅会社。
協力業者さんと共に質を高められる会社が最強でしょう。

ローコスト一辺倒で、価値訴求が出来ない住宅会社さんが
行き詰っていくなぁ、と感じるこの頃です。

適正価格でお客様に選んでいただけるようになり、
職人さん単価が上昇してもやっていける体制を今からとっておきたいものですね。
コメント
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