鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第1323回】 原点を思い出す

2014年08月15日 | 住宅コンサルタントとして
ここのところ3年、毎年イタリアに行っています。

何故イタリアなのか?

もちろん、「好きだから・・・」と言うのが大きな理由ですが、
刺激をたくさんいただけるから、というのも理由の1つです。

イタリアの観光都市は、ご存知の方も多いと思いますが、
簡単に建物を解体したり、新築したり出来ません。

フィレンツェもヴェネチアも、建物は100年以上前の建物ばかりです。

でも全然、味があるんですね。
建物も、それから街全体も・・・。

年月の経過と共に味わいが増していく感じがするのです。

一方、日本の住宅は、例えば京都や奈良、それから白川郷や秋田の角館などは
古い建物でも味わいが素晴らしく出ていますが、
一般的な建物は古くなればなるほど、小汚くなる感じがしませんか?

地震が多いから建物が傷みやすいとは思いますし
湿気も多いので建物が長持ちしずらいというのも理解出来ます。

でも、味わいが全然違うのです。

政府は中古住宅を流通させようと、
今後、中古住宅やリフォームに補助金をかなり出しますが、
そもそもリフォームしてまで住みたいと思えるような家がどれだけあるか・・・?

イタリアような味わい深い家ならば、
もしくは京都や角館の武家屋敷のような味わい深い家ならば、
リフォームしてでも住みたいと思う人も多いのでは、と思うのです。

住めば住むほど、年月が経過すれば経過するほど味わいが増すような家が
日本にもっとたくさん建つようになるために、仕事をしたい・・・。

そこが自分が今の仕事をしている原点だと、あらためて思いました。
コメント
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