鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【4369回】 数年先、自社がどうなっているのかを発信し続けることが経営者の役割

2022年12月16日 | 住宅コンサルタントとして

私は起業するまで、

過去に2社の会社で勤めさせていただきました。

 

その2社で何人かの社長がいましたが、

大きな影響を受けたのは、

最初の会社の創業者、潮田健次郎さんでした。

 

というか、個人的にメチャ好きでした。

 

というのは、「我が社は数年先、どうなるか?」という、

未来をもの凄く分かりやすく発信して下さり、

どこに向かっているのかを理解し、納得した上で

自分の仕事に取り組むことができたからです。

 

元々建具屋さんからスタートし、

アルミサッシの将来性を感じ、

建具屋からサッシメーカーへと業態を変え、

更にサッシだけでなく家を構成するいろんな商品を開発し、

サッシルートで販売していくことを強化している時に

自分は入社をさせていただいたのですが、

潮田健次郎さんは自分が今、考えていることや

会社として取り組まなくてはならないことを

月に2回程度、発行される社内報で

分かりやすく発信をして下さったのですね。

 

それを読むのが、私、とても楽しみでしたし、

組織全体では数万人の中の1人でしかありませんが、

潮田さんが目指していることを実現していく上で、

自分は何ができるのか、ということを考えたりしていました。

 

トータルハウジング産業を実現させる。

世界最高レベルの製造品質を実現する。

日本の住宅をもっとよくしていく。

 

共感できるメッセージをたくさん発信して下さり、

それに共感し、営業マンとして燃えておりました。

 

ところが、潮田さんが引退され、

社長が何人か交代していく中で、

潮田さんのように将来を

分かりやすく語ってくれる経営者ではなくなっていき、

単なる当期の数値目標だけが降ってくるようになりました。

 

そんな中で自分が本当に何をやりたいのかを考え、

自分の人生を真剣に見つめなおしたのです。

 

結果、コンサルに転職をする決断となった訳ですが、

潮田健次郎さんがお元気で、

あと10年経営者をやっておられたら、

私は会社の理念に共感しまくって、

最初の会社で仕事を続けていたと思います。

 

経営者は、自分の言葉で

社員さんにも分かりやすく、

自社が将来、こういう会社になる、というビジョンを語り、

社員さんの気持ちを一つにまとめていく必要があります。

 

外部環境の変化を予測し、

自社の本質的な強みは何かを見出し、

将来こうなる、という強いメッセージを発信する。

 

そしてそれを実現するために、

新事業に取り組んだり、新商品を開発したり、

組織を整えたり、社員さんに成長の機会をつくったりと

やるべきことをコツコツとやっていくことが経営です。

 

単なる数値目標だけを発信したり、

社員さんの成長の機会を与えず、

管理でガチガチにしたりするのは、

経営でも何でもありません。

 

自社の数年先をイメージする。

分かりやすい言葉で繰り返し伝え続ける。

 

皆さんの会社ではできているでしょうか?


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