今回、東京にきた目的の一つが、
今、東京ステーションギャラリーで開催されている、
「Terence Conran : Making Modern Britain」
を見学することでした。
テレンス・コンランさんといえば、
コンランショップというお店を開いた方、
という程度しか知らなかったのですが、
実は戦後のイギリスのデザイン業界や飲食業界の質を
大きく変えることに貢献した方なのだ、と
はじめて知りました。
コンランさんが1960年代にデザインしたものなどは、
今でも全然通用するクオリティで、
家具やテキスタイル、食器などをデザインするだけでなく、
飲食店事業にも乗り出し、それらを成功に導いた、
単なるデザイナーだけでなく、実業家としても
成功をおさめられた方なんですね。
そんなコンランさんのデザインしたプロダクトよりも、
私が感動したのは、コンランさんの哲学でした。
デザインが人の暮らしを豊かにすることを理解し、
世界中の人の暮らしの向上にデザイン面で貢献された。
更にコンランさんが大事にしていたのは、
「誰でも手が届く価格」
でプロダクトをつくる、ということ。
コンランさんのいろんな考えが、
この展示会の会場の中に記されていて、
私、ひたすらそれらをメモしておりました。
(館内の大半が撮影禁止のため)
デザインとは98%が常識だ。
飾らずシンプルに役立つ。
優れたデザインは、できるだけ多くの人が
利用できるようにすべきだ。
暮らしのスタイルのお手本も売っていた。
などなど。
ビジネスで結果を残された方や、
その死後も愛され続ける方には、
多くの人が共感する哲学があり、
自身の哲学にもとづいた行動が共感を生むのだ、
ということを感じながら、この展示会を見学しておりました。
過去一、勉強になった展示会です。
おすすめです。