鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第5058回】 テレンス・コンランさんの哲学

2024年11月04日 | 住宅コンサルタントとして
今回、東京にきた目的の一つが、
今、東京ステーションギャラリーで開催されている、

「Terence Conran : Making Modern Britain」

を見学することでした。

テレンス・コンランさんといえば、
コンランショップというお店を開いた方、
という程度しか知らなかったのですが、
実は戦後のイギリスのデザイン業界や飲食業界の質を
大きく変えることに貢献した方なのだ、と
はじめて知りました。

コンランさんが1960年代にデザインしたものなどは、
今でも全然通用するクオリティで、
家具やテキスタイル、食器などをデザインするだけでなく、
飲食店事業にも乗り出し、それらを成功に導いた、
単なるデザイナーだけでなく、実業家としても
成功をおさめられた方なんですね。

そんなコンランさんのデザインしたプロダクトよりも、
私が感動したのは、コンランさんの哲学でした。

デザインが人の暮らしを豊かにすることを理解し、
世界中の人の暮らしの向上にデザイン面で貢献された。

更にコンランさんが大事にしていたのは、

「誰でも手が届く価格」

でプロダクトをつくる、ということ。

コンランさんのいろんな考えが、
この展示会の会場の中に記されていて、
私、ひたすらそれらをメモしておりました。
(館内の大半が撮影禁止のため)

デザインとは98%が常識だ。
飾らずシンプルに役立つ。
優れたデザインは、できるだけ多くの人が
利用できるようにすべきだ。
暮らしのスタイルのお手本も売っていた。

などなど。

ビジネスで結果を残された方や、
その死後も愛され続ける方には、
多くの人が共感する哲学があり、
自身の哲学にもとづいた行動が共感を生むのだ、
ということを感じながら、この展示会を見学しておりました。

過去一、勉強になった展示会です。

おすすめです。

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