日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

文化財の保護

2010年02月15日 | 町かど
               

城下町時代を偲ぶものは伝統芸能や建築物が残されているくらいで、町の様子は時代の波に遅れないようにと変わりつつある。人が伝えていく踊りや祭りは、その地域皆さんの伝統を守る意気込みで今も目にすることができる。

400年前から続く南条踊がある。吉川元春は容易に落ちない羽衣石城を攻撃するにあたって、一計を図った。強兵を選りすぐって踊り子に仕立て、羽衣石城に踊り入らせ、南条方の油断をついて切り込み城を攻略した、吉例〈きつれい、めでたいしきたり)の踊りとという。春の錦帯橋祭りでその落ち着きのある舞が観光客を喜ばせる。

歴史上の貴重な建築物として文化財的調査がされながらも放置されているものもある。大きな門は傾き、その屋根はブルーシートで覆われ、門内は背丈以上の雑草が茂り家屋を隠す。建物の屋根は落ち、崩壊寸前に見える。財政難からか、これを改修する事は忘れ去られているようだ。

世間の進化に遅れまいとすればどうしても目が向かなくなる部分になるのだろう。ましてや人通りの少ない裏通りの建物に関心を示す人は少ない。崩れかかった厚い土塀に哀れを感じながらもなす術の無いことを詫びる気持ちで通り過ぎる。

(写真:哀れを誘う崩れかかった土塀)
コメント (2)
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