
毎年、付近の方が歩車道区分の花壇にハボタンを植え付けておられる通りがある。先日その風景を見て、その時節になったのか、師走を改めて感じた。ハボタンは寒さに強く、花の少ない時期に越冬する植物として親しまれる。
そういえば種苗店には所狭しと並んでいる。葉の重なりが牡丹の花に似ていることから命名の由がわかり、園芸用の植物として鮮やかな葉を鑑賞する。昔から門松の松竹梅と合わせた添え物としても欠かせない植物になっている。
色は白や紫、赤、桃、黄など、背丈は高低いろいろ、葉の形状は大きく波打ったものや縮れたもの、その葉の大きさも大小、色も中心と周辺で違うものもあり、組み合わせしだいで物語のような寄せ植えができそうだ。
ハボタンの寿命は長い。師走に植えたそれは寒さを感じる間は葉の色を楽しませ、少し春の訪れを感じ始めると背丈が伸び始める。やがて黄色い花が茎の伸びに合わせて咲く。我が家ではこの花の見ごろが終わるころまで楽しむ。いや自然にまかせている。
(写真:種苗店に並んでいるハボタン)