
毎年この時期に「親鸞聖人報恩講」が営まれ門徒としてお参りしている。この報恩講は浄土真宗を開かれた親鸞聖人の祥月命日1月16日の法要で「御正忌報恩講」と寺だよりにある。今年は親鸞聖人750回大遠忌法要にあたる。一般寺院ではお取り越しして御正忌前に勤める。
住職の正信念仏偈の読経に声を合せるようにして唱和する。「報恩講の歌」と「旅ゆくしんらん」の2曲を歌う。続いて法座。その発端は「姑に良い話は嫁には悪いこと」の例え話から。やがて仏の救いの形へと進んだ。思い当たることもあり話は身にしみる。
昼食に「お斎」をいただく。 お斎は仏教徒の食事だからいわゆる「精進料理」。肉や魚介はなく、野菜や穀物類を中心に料理されている。今日は仏教婦人会の当番の皆さんがお世話役。暖かい豆腐汁が身体を芯から温めてくれる。
お斎の場は久しぶりに出合った皆さんの会話で社交場のように朗らかな雰囲気。精進料理は会話もなく静かにいただくものだろうが、今日は仏縁に感謝しながら知人らとの交流を図る。縁あって席が隣り合わせになったご婦人に「今朝の気温はマイナス6度でした」と山間部の寒さを教えられた。その顔は地蔵さんのようにまあるい笑顔だった。
(写真:お昼にいただいたお斎)