a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

1年の終わりに。

2012-12-31 17:53:32 | Weblog


2012年は、
坂手洋二さんをお迎えしての『荷 チム』からスタートした。
新たなスタッフとの出会いはどれも楽しくて、
刺激となり、
そして、贅沢な日々だったと思う。
日韓の間に残されている重い荷物を軸に、
戦後すぐの世界を描きながらも、
圧倒的な迫力で、いまに迫ってくる。
ぼくたち自身が演劇を続けている中で、
触れるべき問題であり、
その思いが、客席と共感を作ったのでは、と思う。

そして東京演劇アンサンブルが、
これまでとは違う演劇界でのつながりを持つきっかけともなった。
そして、
年末には嬉しい報告がった。
韓国から参加してもらったチョン・スンギルさんが、
韓国演劇賞の男優賞を受賞したのだ。
昨年は、同じ賞をの女優賞をウ・ミファさんが獲得している。
韓国演劇とのつながりのおかげで、
本当に一線で活躍する素晴らしい二人に参加してもらったんだなぁ、
と実感した。
また、これまで東京演劇アンサンブルを見たことのないお客さんも、
多くブレヒトの芝居小屋に足を運んでくれた。

そして研究生から9名が入団し、
研究生に2名が入ってきた。
タリさんがいなくなってから5年…、
タリさんを知らない劇団員も20名近くになり、
新たな世代にどう“劇団”であることを継承していくか、
これも大きな課題となってきた。
それでも現在、ツアーの中心となっている、
『銀河鉄道の夜』と『ラリー ぼくが言わずにいたこと』では、
その若い、生き生きとしたエネルギーが、新たな命を吹き込んでいる。
劇団とは、そうありたい。
いつでも、変化し、前に進みたい。
“ラグビーデンケン”…走りながら考える、
タリさんが良く言っていた言葉だ。


写真は、5月に修学旅行で『ラリー ぼくが言わずにいたこと』を観劇した、
三重県の嬉野中学校の生徒さんと。

研究生公演『櫻の園』、
スープ劇場『にんじん』などが上演され、
休む暇もなく『目をさませトラゴロウ』の公演。
ぼくのもっと大好きな芝居だ。
平日の公演にもかかわらず、
両日とも満席。
嬉しかったねー。


『目をさませトラゴロウ』喜多方発21世紀シアター終演後ロビー。

そして、本公演では今年のもう一つの大きな仕事。
ウェスカー作品の連続公演。
『大麦入りのチキンスープ』
『ぼくはエルサレムのことを話しているのだ』の2本立て。
ウェスカーの描く理想の芸術活動、
そんな匂いを嗅ぎながら、
東京の外れにブレヒトの芝居小屋を構え、
時代におもねらない、
自分たちの信じるものを集団で創り続けること。
劇団の在り方を考える公演となった。

秋の旅公演は、
2作品ともが、久しぶりに長いツアーに出ることができた。
日々、その公演のことだけを考えられるという贅沢。
今日の公演はどうだったのか、
その精度をどう上げるのか、
そんなことを考えあいながら過ごす日々がうれしい。
『荷 チム』の稽古場で、
坂手さんが言っていた言葉が、ずっと残っている。
「演劇ができる喜び」
どんな芝居をするにしても、
この思いは忘れたくない。
『ラリー ぼくは言わずにいたこと』は、
特に浜松と山形という、大きな合同公演を通して、
もう1ランク質的変化を遂げたとのこと。
まだ、見れていないので、楽しみだ。
僕自身は、『銀河鉄道の夜』の文化庁公演に参加して、
ブログで報告済みだが、
経験が、より良い形で継続しているというのは、
ほんとにすごいことだな、と思うのだ。
そして、その勢いのままのクリスマス公演。
多くのお客さんから、成長の実感を感想として聞きました。


『銀河鉄道の夜』小豆島公演の空き時間に、エンジェルロードにて。

今年もまた、
多くの人に支えられ、楽しい日々だった。
そして、なんと言っても多くの新たな出会い、
出会い直しが、やはり嬉しかった。
文化庁ツアーでは、
おやこ劇場関係の人に付き合ってもらって交流できたのは、
やはり今年の財産。
劇団は、
芝居を観てもらってこそ劇団だ。
そういう意味でも、旅先で観てもらえたのは、
嬉しかったなー。

個人的には、
児演協の仕事や、
日韓演劇交流センターの仕事がこれに加わりますが、
ここでは割愛。


東京演劇アンサンブルは、2013年も演劇をする喜びを実感できるような公演、企画を考えています。
まずは、3月公演『忘却のキス 赤色のガラスケース』の稽古が始まる。
またまた新しいスタッフとの出会いになる!!
徐々にブログで紹介していこうと思ってはいますが……。
たぶん……。

そして、『櫻の森の満開の下』の東欧ツアー、
夏にはこどもの劇場新作『はらっぱのおはなし』の上演。
秋は、また、長い旅公演に出たいなー、と準備しているところ。


2012年、
東京演劇アンサンブルをご支援いただき、誠にありがとうございました。
2013年も、
引き続き、ご支援いただければと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。


東京演劇アンサンブル
制作:太田あきら

夏は終わり・・・?

2012-08-08 16:37:46 | Weblog
というわけではありません。

夏の前半に、
もろもろ公演が立て込んでおり、
怒涛の期間を過ごしていました。
ブログでもお知らせしていた通り、
劇団の公演にとどまらず、
非戦を選ぶ演劇人の会や、
児演協などなど、
多彩な公演にかかわりました。

携帯に残っていた写真の紹介とともに、
簡単な報告です。

児演協新人合同公演『パーシーとアラビアの王子』
沖縄でのけいこ風景。
東京演劇アンサンブルからは、三木元太と木戸真紗美が参加しました。


沖縄では、児演協の講座も行われました。


沖縄ですから、まぁ、こんなことも・・・。


児演協九州講座メンバーです。
半分は、もう、帰京してしまいましたが…。


児演協合同公演のもう1作品は、
『空の村号』という作品です。
作=篠原久美子、演出=関根信一、
東京演劇アンサンブルからは洪美玉が参加しました。
2011年3月11日以後の日本の児童・青少年演劇が、
何ができるか。
そのひとつの形として、
提示したドラマリーディングでした。
同時期に開催していたキジムナーフェスでは、
『災害とアート~芸術家の役割は何か~』
というシンポジウムが行われ、
パネリストの一人、
ドイツのステファン・フィッシャー・フェルスさんが、
ドイツの実践ではなく、
日本の実践の紹介をしたそうです。
その最後に、
「自分が観劇した篠原久美子の書いた『空の村号』の上演が素晴らしかった」と発言されたそうです。

そして、それを聞いた会場の外国人で、
『空の村号』を観劇した人たちから、
大きな拍手が起こったとのことです。
本当に、うれしい限りです。
大きな収穫だったな、と思います。


劇団では、
『ラリー ぼくが言わずにいたこと』の六行会フェスティバル公演と、
『目をさませトラゴロウ』の公演がありました。


『目をさませトラゴロウ』は、
福島の喜多方発21世紀シアターにも参加し、
たくさんの子どもたちを熱狂させました。
ほんと…熱狂でした。


そして、昨日帰京し、
トラゴロウもしばしのお休み。

洗って、干されてます。



そんなこんなで、
とにかく前半に目白押しだった公演が、
一段落。
今日からは、
ウェスカー作品上演に向かって、
まっしぐら!!
そちらもご期待ください。

今年もありがとうございました。

2011-12-31 22:41:28 | Weblog
2011年、
たくさんの公演と、
たくさんの出会いによって、
一歩ずつですが、
着実に進んでいることを実感した一年でした。

スタートはアゴタ・クリストフ:作『道路』にて、
三由寛子の初演出によって上演しました。

4月には新しい劇団研究生が10人、
ブレヒトの芝居小屋にやって来ました。
一気に芝居小屋が明るくなりました。

春は、
『ラリー』の学校公演とともに、
『銀河鉄道の夜』が新たなキャストで旅公演をスタートさせました。

7月には東日本大震災の復興支援のためのチャリティー公演として、
『おじいちゃんの口笛』のファイナル公演がありました。

9月の本公演は、
アーノルド・ウェスカーが『ベニスの商人』をアダプトした、
『シャイロック』。
いまだ解決の見えない世界の差別の問題を考えさせられました。

秋は、
『ラリー』と『銀河鉄道の夜』の旅公演、
後者は文化庁の巡回公演で、
北信越・京都の小中学生と共演しました。

そして毎年恒例のクリスマス公演は、
29回目となりました。

2012年は、
韓国の現代戯曲『荷』を、
演出の坂手洋二さんをお迎えして、
新たな出会いとともに、
重いテーマに立ち向かいます。


今年1年、
東京演劇アンサンブルを支えていただき、
ありがとうございました。
2012年も、
新たな挑戦を続ける私たちを、
どうか引き続きご支援ください。

それではみなさん、
良いお年を!

岡島さんのこと。

2011-05-26 00:06:45 | Weblog
先日の日曜日、
改修終了後のブレヒトの芝居小屋にて、
岡島茂夫を偲ぶ会が行われました。

劇団員で、舞台装置家であり、
洋画家でもある岡島さんは、
いつも“かっこいい”人でした。
会も、そんなかっこいい会にしたいし、
岡島さんが湿っぽくなく、明るく楽しいのが好きだったので、
最後までそう言う雰囲気で行われました。

ロビーには、装置図などが飾られ、
開場は、岡島さんが好きだった360度の装置を模して、
中央に写真と舞台装置の模型を配置しました。
いたるところに『ワーニャ伯父さん』ゆ7や『避暑に訪れた人びと』で使った木々が建ち、
屋内なのに、屋外のような雰囲気の会場でした。

岡島さんと言えば、
やはり、4年に1度のプラハカドリエンナーレでの銀賞。
平たく言えば、舞台美術のオリンピックの銀メダル。
ブレヒト作品の舞台装置で、世界2位になったんだから、すごい!!

個人的な思いでは、
一つは、上記にある言わば“世界の岡島”を見せられた時。
劇団入団当時、何もわからないまま『沖縄』(作=木下順二 演出=広渡常敏)イタリア公演に同行したのだが、
ジェノバでの仕込みの時に、
きれいな外国人女性がやってきた。
岡島さんのヨーロッパ留学時代の友人ということで、
熱く抱擁し、西洋風の挨拶してたのを、
やっぱりそうやるのか、
と驚きとともに眺めていたのを覚えている。
で、その後、
「外国来ると、この、チュッチュッするのが嫌なんだよ」
と照れ隠しか、本心か、ぼそっと言っていたのを思い出す。
いや、うらやましかったんですけどね……。

それから、もう一つ。
これは、もう、いろんな人に話したことあるけれど、
渋谷生まれ、渋谷育ちの岡島さん、
“リアルハチ公”を知っている。
戦争に行った主人を、
戦死後も駅まで迎えに生き続けた忠犬は、
今や、ハリウッドにも知れ渡っているのだが、
その映画が嘘であるように、
あの銅像の持つエピソードもまた、
作られた話だとか。
おなかをすかせたハチは、
えさを求めてよなよな渋谷のガード下付近の飲み屋通りへ。
そこでかわいがられてえさをもらって……、
そして、それがなぜか戦争という暗い時代にとって必要な美談へと変わっていった。
岡島さん、
敗戦後、広島の宇品港に戻るのだが、
その後帰った東京で、
なぜか伝説の美談として銅像となっていた、そうな。
これには大爆笑しました。

これまで、東京演劇アンサンブルの公演をご覧いただいた方にはお分かりかと思いますが、
非常に、シンプルそうでいて、実は俳優泣かせな、
それでいて、おしゃれでかっこいい、
そんな舞台をたくさん作ってくれました。
故人の冥福を祈るとともに、
これから何度も、彼の仕事を思い返し、
尊い人を失ったことを思うのだろうな、と思った。

とにかく、呑みました。
おしゃれに、かっこよく……。


↑『真実の学校』作・演出=広渡常敏 ブレヒトの芝居小屋


↑『男は男だ』作=ベルトルト・ブレヒト 演出=広渡常敏 ブレヒトの芝居小屋


↑『かもめ』 作=アントン・チェーホフ 演出=広渡常敏 ブレヒトの芝居小屋

改修工事終了、と、新研究生歓迎会

2011-05-15 21:35:53 | Weblog
おかげさまで、
たくさんの支援をいただいたブレヒトの芝居小屋改修基金ですが、
この春の倉庫の改修をもって終了しました。
ご報告は改めてホームページ等でごあいさつさせていただきます。

武蔵関の駅からゆるやかな坂を登ると、
左側に関中学校のフェンスが見えてきます。
その右側には、保育園、2F建ての家屋と、
通称Aスタジオと言われていたスタジオ棟がありました。
駐車場から先の建物をなくし、
大家さんの計らいで、
新たに倉庫を建てることにしました。



大事に使っていきたいと思います。

そして、その改修の打ち上げを兼ねて、
今年度の新しい劇団の仲間たちの歓迎会をしました。
今年の研究生は10人。
久しぶりに2ケタ、ですね。





ずらっとならんで、
乾杯の後は、自己紹介タイム。
そして、一人一芸の披露となりました。





トークあり、
絵あり、
ダンスあり、
一輪車ありと、
多彩な芸を楽しませてもらいました。

思わず、
「あ、ちゅうたができる!!」
と思った劇団員は僕だけではなかったと思います。

研究生担当も張り切って一芸……というわけでもありませんが。



それぞれの、これからの活躍、
楽しみにしたいと思います。

『銀河鉄道の夜』稽古スタート

2011-05-12 22:51:01 | Weblog
2011年度から、
学校公演に向けての劇団のレパートリーは、
『セチュアンの善人』に代わって、
『銀河鉄道の夜』が全国を公演することになります。

キャストも一新して、
5日から稽古がスタートしています。

稽古場の様子も、
お伝えできればと思います。

新キャストは以下のようになりました。

語り手=松下重人
ジョバンニ=水流梨津美
カンパネルラ=冨山小枝
ザネリ=本多弘典
お母さん=奈須弘子
尼僧=上條珠理
車掌=尾崎太郎
博士=熊谷宏平
赤ひげ=浅井純彦
青年=桑原睦
男の子=川上志野
女の子=天利早智
さそり=洪美玉
燈台守=竹口範顕



劇団史上最年少でジョバンニに抜擢された水流梨津美や、
初の男語り手の松下重人など、
演出補の入江洋佑を中心に、
楽しみな稽古場となっています。
6月中旬に東北から旅が始まります。
東京公演も7月17日(日)に、小金井市民交流センターで、
児演協の夏のフェスティバルとして上演されます。
また、そちらのほうもご案内させていただきます。


【訃報】

2011-04-27 00:07:27 | Weblog
東京演劇アンサンブル劇団員の舞台装置家・美術家
岡島茂夫(おかじま しげお)が、
2011年4月26日午前3時32分、
感染性心内膜炎のため、東京医療センターにて永眠いたしました。
83才でした。

葬儀場  代々幡斎場 (京王新線「幡ヶ谷」駅より6分)
通 夜  4月30日(土) 18時~19時
告別式  5月 1日(日) 10時~11時
喪 主  岡島日出子(妻)
 * 生花などのお問合せは川名式典TEL:03-3307-1088 FAX:03-3307-1094

劇団では「偲ぶ会」を行います。
5月22日(日) 14時~ ブレヒトの芝居小屋


略歴
岡島 茂夫 
(おかじま しげお) 


舞台装置家
美術家 
東京演劇アンサンブル劇団員
日本美術家連盟会員 
日本舞台美術家協会会員

1927年 東京に生まれる
1950年 文化学院美術科卒業
1951年 モダンアート協会創立会員
1959年 東京演劇アンサンブル(当時の劇団三期会)に参加
1979年 二期会オペラ『夕鶴』で中国公演
1983年 ブレヒト連作『コミューンの日々』『男は男だ』によりプラハ国際美術展プラハカドリエンナーレで銀賞受賞
1988年 新劇合同公演『かもめ』で伊藤嘉朔賞受賞

演出家・広渡常敏(1927-2006)とともにブレヒト作品を数多く手掛け、舞台美術に抽象の世界を確立した。
海外での活動も多く、国際的に高い評価を受けている。
東京演劇アンサンブルでの最後の舞台は2010年9月の『避暑に訪れた人びと』(ゴーリキー作/ベルリン・シャウビューネ改作版 入江洋佑演出)。
最後の作品は広島月曜会『カラールのおかみさんの銃』(ブレヒト作 岩井里子演出 2011年4月24日千秋楽)となった。

■岡島茂夫の東京演劇アンサンブルでの代表作品 
ブレヒト『コミューンの日々』『セチュアンの善人』『男は男だ』『コーカサスの白墨の輪』『アンティゴネ』
チェーホフ『かもめ』『ワーニャ伯父さん』
木下順二『沖縄』『山脈』『蛙昇天』『オットーと呼ばれる日本人』
久保栄『日本の気象』 坂口安吾『桜の森の満開の下』 太宰治『走れメロス』 
広渡常敏『明日を紡ぐ娘たち』『夜の空を翔ける』『ヒロシマの夜打つ太鼓』

演劇のある日常へ。

2011-04-24 15:42:55 | Weblog
このたびの東日本における大震災に対し、
これから長期にわたって様々な復興支援が行なわれると思います。

私たち東京演劇アンサンブルでも、
何かアクションを起こそうと考えておりましたが、
多くの演劇人、芸術家の仲間とともに、演劇人としてできる支援をしていこうと思います。

日本新劇製作者協会(製作協)理事会では、
東北演劇鑑賞団体連絡会で被災した人たちに、
公演会場などで募金を集めたりしながら、
直接支援金を送ろうと動いています。

日本赤十字や、その他の団体に託すこともありですが、
なかなか、届かせたいところに行くかどうかは、難しいところですし、
何より、時間がかかっているようです。
そのため、直接演鑑に手渡しできれば、
と思っています。

それから、日本・児童青少年演劇劇団協同組合(児演協)などを中心に、
「子どものための舞台芸術創造団体の会」という団体を立ち上げました。
児演協のほか3団体で立ち上げて、
具体的な支援を進めていくことになっています。
詳細は団体のブログなどでご確認ください。
チャリティー公演の追加情報などもブログの方でお知らせします。
http://pfc2011.jugem.jp/?eid=8

この団体は、基本的にはすべての被災地に芸術家を派遣し生の舞台芸術による公演を企画しております。
それには、まだまだ時間も必要で、
まずはそのための支援金を集めるためにチャリティー公演を日本全国でスタートしております。
都内各地でもすでに様々な形で開催されております。

東京演劇アンサンブルは、5月28日(土)・29日(日)と
ブレヒトの芝居小屋をチャリティー公演のために提供いたします。
また、朗読など劇団員の有志で参加する動きも出てきています。
公演内容は、現在企画募集中です。演劇だけでなく、
音楽や大道芸など、1団体30分程度の作品を上演していきます。

そして、東京公演の再演が望まれる声の大きかった『おじいちゃんの口笛』も、
急遽7月2日(土)・3日(日)とブレヒトの芝居小屋で公演することにしました。
こちらもチャリティー公演として、収益金を被災地支援のために役立てることにします。

被災地すべての人たちが日常を取り戻すには、
本当に長い時間がかかると思います。
私たちは、演劇人として、
少しでも早く「演劇のある日常」を取り戻していただくべく、
演劇人にできる支援を続けていこうと思います。

緊急企画!!

2011-04-05 17:54:57 | Weblog
友人からのお誘いです。
まずは週末、時間のある方は、
人形劇を見て、被災地への支援をしませんか?



プーク人形劇場誕生40周年のお祝い&いい顔・笑顔 人形劇の会
東日本大震災チャリティー公演  上演&観劇その他 参加のお願い

今年は大変な年になりました。あのような震災が起こるなんて、誰も想像しませんでした。
しかし、残念なことにあれは現実で、多くの方が恐ろしい思いをし、困難な生活が余儀なくされています。

1995年、阪神淡路大震災の支援活動として『いい顔・笑顔 人形劇の会』という活動が起こり、
被災地の子どもたちに人形劇を届けて、笑顔のある 時間を共有したいと考え、
全国のプロ・アマの人形劇団が阪神に向かいました。この活動はこの後、中越地震支援活動として引き継がれ、
そして、この度の東日 本大震災へと繋ぐことにしました。

一つは、上演希望者と現地の会場との連絡・調整、
もう一つは、上演希望者の交通費を主とした目的のかんばの募集、
この二つを柱として活動してゆき ます。全国の人形劇の仲間に世話人をお願いし、
現地と連絡を取りながら、5年、10年の長い時間をかけて支援していこうと考えています。

今年は私たちの活動の拠点でもあった『プーク人形劇場』の誕生40年目の記念の年です。
お世話になったプーク人形劇場の記念の年のお祝いを兼ねて『いい顔・笑顔 人形劇の会』のチャリティー公演をできないものかと考え、
みなさんに声をかけることにしました。
上演する人も、観る人も、手伝う人も、みんなで参加費を払い、
みんなで楽しんで、それを支援活動に役立てられればと思います。

どんな形の参加でもかまいません。観るだけご希望の方も、
その日は都合が悪いという方も、お返事いただけると嬉しいです。


4月10日(日) 14時開演(13:30開場) 終演未定
          参加費;ひとり 1,000円

※上演希望の方は事前にお申込ください!どんなに短いものでも(1,2分とか?)かまいませんが、20分以内でお願いします!

・人形劇の場合・・・こちらで簡単なけこみを用意します。必要な間口と高さを教えてください。
舞台持ち込みの場合は、その旨ご連絡ください。

・人形劇以外の場合・・・こちらで用意したほうがいいものがあれば、事前にご連絡ください。
パネルシアター、紙芝居、幕間に緞帳前でできるもの、手遊びとか、マジックとか?
(プークの緞帳前ってものすごく狭いですが)なんでもOKです。

■上演などご希望の方は、下記連絡先のどこ宛でもいいのでご連絡ください。FAX、メールでお返事の場合は、そちらの連絡先も忘れずにお願いします。
■上演参加希望の方は午前中(10時半頃)集合して順番などの打合せをする予定です!
■上演参加の方も参加費1000円をいただきます。
■準備の都合などありますので、お早目のお返事をお願いします。
 時間がないのにスイマセン!


 連絡先;いい顔・笑顔 人形劇の会  専用FAX;03-3304-9318
   幸田 眞希 TEL;090-2666-5961
   渡辺真知子 Email;watanabe@puk.jp
   和気 瑞江 Email;w-mizue@mbi.nifty.com TEL;090-3132-3058

演劇人として、今できること。

2011-03-24 23:56:48 | Weblog
今、演劇人たちは、
それぞれの演劇活動の中で、
被災地に、被災をしたすべての人々に心を寄り添わせ、
自分たちにできることを、はじめています。

公演がある劇団は、
勇気ある上演中止を決断し、
また、
勇気ある公演決行を決断した。

公演会場では義援金を集めはじめ、
まずは、とにかく被災地への最初の支援をしています。

私たちの劇団が関わっているところから、紹介しようと思います。


日本を代表する劇団が加盟して構成されている日本劇団協議会では、
救援募金を開始している。
公演のある劇場ロビーでの募金活動のお願いと、
下記の口座への受付を呼びかけている。
 郵便振替口座 00110-4-79973
 加入者名 社団法人 日本劇団協議会

  ※通信欄に、「東日本大震災」とお書きください。
   振込手数料は負担しますので、手数料を引いた額でご入金ください。


それから、児童・青少年演劇に関わるプロの劇団の組合である、
日本児童・青少年演劇協同組合では、
日本児童・青少年演劇劇団協同組合(児演協)、
特定非営利活動法人 日本青少年音楽芸能協会(青音協)、
全国専門人形劇団協議会(全人協)、
全国児童・青少年演劇協議会(全児演)、
以上の4団体により、<子どものための舞台芸術創造団体の会>を立ち上げ、
下記の口座へ、やはり救援募金を呼びかけている。
 郵便振替口座 00180―7 ― 67543
 加入者名 日本児童・青少年演劇劇団協同組合

  ※通信欄に、「ボキン」と必ずお書きください。
   締切日は特に設けません。集まり次第随時お届けします。


また、子どものための鑑賞・文化活動を行っている、
おやこ劇場・子ども劇場の多くで構成されている
子ども劇場おやこ劇場全国フォーラムでも、
「被災地の子どもの笑顔のための東日本大震災子ども救援緊急募金のお願い」
として、
「子ども」に関連する様々な団体・サークル・NPO・個人の方に向けて、
緊急に、東日本大震災子ども救援緊急募金を呼びかけています。
 郵便振替 00190―3―760395
 加入者名 子ども劇場企画実行委員会

 ※ 通信欄に「ボキン」と必ず記載ください
  2011年4月30日までを目安に、集まり次第お振込みください。
  日本赤十字社に送金いたします。


また、上記の義援金・救援募金は、
今、できる協力として緊急のものとして呼び掛けられています。
先日、児演協では、緊急の理事会が招集され、
この件に関して論議しました。
また、すでに子ども劇場おやこ劇場全国フォーラムからも、
提案されていますが、その先の準備に入ることにしました。
被災地にいる、すべての子どもたちが笑顔になるために、
ボランティア公演を行う予定でいます。
これはすでに、
阪神淡路大震災でも、
新潟中越大地震でも行われたことですが、
今回は、さらにきめ細かい準備が必要になります。
特に、被害が広範囲に被害が広がっています。
また、お仕掛け的な公演ではなく、
現地と連絡を取り、
受け入れ態勢が整ってから出かけることになります。

ボランティア公演とはいえ、
派遣のための費用はかかってしまいます。
緊急な義援金・救援金の募集ののち、
この派遣費用についても、
子どものための舞台芸術創造団体の会が主体となって、
企業をはじめ、いろんな方々に協力をお願いして、
実現させるようにします。
創造団体側も、
各地でボランティア公演のためのチャリティ公演などを企画して、
資金を集める予定です。

そして、明日には、
日本新劇制作者協会でも、
臨時の理事会が招集され、
この件に関する論議がされる予定です。

演劇人として、
できることを考え、
行動していこうと思います。
多くの演劇人たちが、
何かしなければ、という気持ちを強くして、
でも、やはり、演劇で、
という思いでいます。

もう少し具体的に提案できるようになりましたら、
またお知らせしますが、
皆さまからも受け入れ先、派遣先をご紹介いただいたり、
提案していただいたりと、情報をお願いしたいと思っています。

どうか、一人でも多くの人たちに、
早く笑顔が戻りますように。