a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

エンパシー

2020-03-01 19:38:41 | 稽古場ブログ

わぉーもう本番まで一ヶ月をきってしまったわ。

今回のブログ担当は洪 美玉です。

今回の作品「揺れる」をやりながら問いかけられていること。
劇団ではずっと傍らにあったコンパッションは可能かという問いにも繋がること。
エンパシー…
シンパシーとはかわいそうな立場の人、自分と似たような意見を持っている人々に対して人間が抱く感情のことだから、自分で努力しなくとも自然に出てくる。
だが、エンパシーは違う。
自分と違う理念や信念をもつ人や、別にかわいそうだと思えない立場の人々がなにを考えているのだろうと想像する力のこと。
シンパシーは感情的状態、エンパシーは知的作業と言えるかもしれない。(ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー)

今、時代は分断の時代。国、民族、個人までもが分断され、対立させられている。バラバラになった人間は弱くなり、潤いをなくし、イライラしている。
そしてそれを覆い隠すように、目をそらさせるように次から次へと欲望を刺激する"商品”が登場する。
一人きりで強くなることを強いる時代はさまざまな病を引き起こす。
「揺れる」にも心に闇を抱え、もがいている人々の言葉が書きつけられている。
それらのモノローグからは「寂しい」「愛されたい」「愛したい」「自分の存在を肯定したい」という思いに溢れている。
混乱の世界に生きている私たち。時間はかかるけど克服のヒントはシンプルにエンパシーを試みることなんじゃ…んーそれしか出来ないんじゃ…

みんなも書いているけどこの脚本には役がふられていない。
つまりセリフ、詩のような言葉が羅列している。
稽古場自体がエンパシーを実践する場でもある。
そしてそれを促す戯曲だと思う。
誰がどれを喋るのかみんなで決める。
立場が違えば同じ言葉が違う音色になる。
ずっとディスカッションしていたいけどもう一ヶ月前ですからね(笑)
本番まで楽しみきりたいと思っています。
みなさんに見て頂けたら嬉しいです。

「人々は、死んだ子どもを腕に抱える母親の写真を見る。人々は泣く。とくに、自分も親である人々が。感情移入したために。彼らはその姿を、まるで自分のことであるかのように捻じ曲げて見る。」



『揺れる』公演 新型コロナウィルス感染症対応につきまして

2020-03-01 10:37:32 | 東京公演
東京演劇アンサンブルは、
3月25日より、
日暮里 D-倉庫
におきまして、
『揺れる』
の公演を予定しております。


<<『揺れる』公演に際しての新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関して>>

東京演劇アンサンブルは、3月25日から29日までd-倉庫(日暮里)で行なわれる『揺れる』の公演を予定通り実施いたします。
ウィルスの感染予防、拡散防止には細心の注意を払い、以下の対策を講じております。
なお、発熱・咳など風邪のような症状が疑われるお客様は、ご来場前に医療機関にご相談くださいますようお願い申し上げます。
やむを得ずキャンセルされる場合には、必ず劇団事務所までご連絡ください。
劇団員とご来場のお客様がともにエチケットを守ることによって、
安全な空間を創り、安心して芝居を楽しんでいただきたいと願っておりますので、ご協力をお願い申し上げます。

対策として…
■客席の数を減らして客席間のスペースを確保します。
■会場受付、ロビーに消毒スプレーを設置いたします。
■トイレには液体石鹸を設置いたします。(こまめな手洗いでご協力願います)
■花粉症等でくしゃみの出るお客さまには、マスクをご持参の上、着用をお願い申し上げます。
■急な咳、くしゃみ等は、咳エチケット(ハンカチや衣服で口を覆う)をお守りくださいますようお願い申し上げます。
■受付・スタッフは、予防のためマスクを着用させていただきます。
■開演前の清掃、消毒、換気には最善を尽くします。

現在、キャスト・スタッフの体調は良好で、最後の追い込みの稽古に入っております。
客席数減となりましたので、お申し込みはお早目にお願い申し上げます。

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東京演劇アンサンブル公演
揺れる

作/マリア・ミリサヴリエヴィッチ訳・ドラマトゥルク/高橋文子
構成・演出/公家義徳

日暮里d倉庫

2020.3.25(WED)-29(SUN)
3/25(水) 19:00
3/26(木) 14:00★/19:00
3/27(金) 14:00★/19:00
3/28(土) 14:00
3/29(日)14:00
★はLow Price Day2500円

アフタートーク!!! (各回終演後30分程度)
3/26木19時の回 安田純平さん(フリージャーナリスト)
3/27金19時の回 平良いずみさん(『ちむぐりさ』映画監督)
3/28土19時の回 高橋文子さん(翻訳・ドラマトゥルク)
小高慶子さん(Goethe Institut)
→聞き手はいずれも演出の公家義徳

■料金  当日=4,500円 一般3,800円 学生3,000円 Low Price Day2,500円
■前売  劇団事務所TEL:048-423-2521

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