石原燃の新作書き下ろし
『彼女たちの断片』
大学生の多部が望まぬ妊娠をした。友人たちの助けで、中絶薬を使った中絶を試みる。これはその一夜を描いた女たちの物語。
出演者紹介 その6
仙石貴久江 Kikue Sengoku →多部真紀 大学生
バンドの推しとつきあって妊娠してしまった大学生の多部。高校のころからの友人みちるに相談して、中絶薬で中絶することになった。舞台は、多部の告白から始まる。
仙石貴久江はちょうど1年前に芸術劇場で上演した『ウィーンの森の物語』でヒロイン・マリアンネを演じた。父親の決めた相手との婚約を振り切って惚れた男に走り、こどもを産み、男に捨てられ、こどもも殺され、絶望のなか結局父の決めた男とよりを戻しそうになって「もう無理」と終わる。超転落物語の主演を頑張って演じた。一方『宇宙のなかの熊』はキャスト4人の舞台で、黒子役とヒグマのイザベラを演じた。黒子は大いに客席をあたためた。こういうことやらせたら貴久江はピカイチ!! 人懐っこくて愛らしい貴久江の才能が発揮された。その後登場する美人のヒグマとのギャップもよかった。
今回の多部真紀は、多分どこにでもいる普通の女の子。何が違ったかというと、みちるという友達がいたことだろう。ほんとうに信頼できる友がいたから、多部は未知の中絶薬に手を伸ばせた。この夜、おそらく多部には初耳の話がたくさん語られる。(わたしたちにとってもそうだった!) 中絶の歴史とともに、家父長制や優生思想…。そして大人たちが抱えてきた思い。
多部の心を動かしたのは、一人一人の思いだろう。6人の女たちは精一杯、若い多部を守ろうとしてくれた。人に対する温かさや包容力を感知してそれを受け取り手渡せるのが貴久江。そのぬくもりが、多部を通して客席に届けられるだろう。
(小森)
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TEE 東京演劇アンサンブル公演
彼女たちの断片 作/石原燃 演出/小森明子
—公演日程 —
2022年3月23日(水)~3月27日(日)
★=Low Price Day
—会場—
渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール
—チケット—
全席自由/チケット発売順に整理番号発行・整理番号順の入場
料金:前売一般/3800円
前売U30/3000円
★=Low Price Day/2500円
ペアチケット/6000円(2枚セット)
当日/4500円
TEE Webチケット
助成:文化庁舞台芸術創造活動活性化事業
協賛:ケンタウルスの会(TEE友の会)
観劇における新型コロナ感染症対策ご協力のお願い
当日券につきましては、劇団Facebookページ、Twitterにてお知らせします。
—スタッフ—
音楽/国広和毅
舞台美術/香坂奈奈
衣裳/稲村朋子
照明/真壁知恵子
音響/川崎理沙・島猛
映像/三木元太
宣伝美術/ Judith Clay・奥秋圭
舞台監督/浅井純彦
演出助手/黒川アンナ
制作/太田昭
制作助手/志賀澤子
—登場人物 —
静谷晶(44)グラフィックデザイナー
洪美玉
天野ゆき(44)グラフィックデザイナー
原口久美子
高崎涼(35)グラフィックデザイナー
山﨑智子
静谷葉子(70)日仏翻訳者 晶の母
志賀澤子
天野みちる(20)大学生 天野の娘
永野愛理
多部真紀(20)大学生 みちるの友だち
仙石貴久江
水越まゆみ(52)喫茶店店員 葉子の友だち
奈須弘子
—あらすじ—
大学生の多部が望まない妊娠をしてしまった。
友人みちるに相談して、海外の支援団体から「中絶薬」を送ってもらって中絶することにした。
みちるの母の同僚である涼にカードを借りて送金し、薬は届いた。
中絶薬は二種類、2日間かけて飲む。海外では広く普及している薬だが、日本ではやっと承認申請するところだ。(2021/12/22申請)
安全な場所は?と考えた末、やはり母の同僚の晶に頼んで泊めてもらうことにした。
この物語は2日目の薬を飲む一夜を描く。
みちるの行動に不信を覚えた母・天野が、晶の家に乗り込んでくる。行動的なみちるだが、母親とはあまり口をきかず、わだかまりを抱えていた。みちるの妊娠を疑った天野に、多部が、自分が妊娠したのだと告げる。
一方、晶の母・葉子の友達で、総菜の宅配をしているまゆみも定期便を持参した。
この7人の女たちが、中絶の一夜を過ごすことになる。
中絶薬のこと、日本の医療のこと、生殖をコントロールする国家、その歴史などが語られる一方、7人のそれぞれが抱えてきたこと…妊娠、中絶、性、レイプ、家父長制、優生思想等が、モノローグや一対一の会話、更にみんなとのお喋りのなかで語られる。
多部は、6人の大人たちによって守られるなかで、無事に終えることができた。 7人の女たちは、それぞれ、この一夜の経験を持ち帰っていく…。
彼女たちの断片 HP
『彼女たちの断片』
大学生の多部が望まぬ妊娠をした。友人たちの助けで、中絶薬を使った中絶を試みる。これはその一夜を描いた女たちの物語。
出演者紹介 その6
仙石貴久江 Kikue Sengoku →多部真紀 大学生
バンドの推しとつきあって妊娠してしまった大学生の多部。高校のころからの友人みちるに相談して、中絶薬で中絶することになった。舞台は、多部の告白から始まる。
仙石貴久江はちょうど1年前に芸術劇場で上演した『ウィーンの森の物語』でヒロイン・マリアンネを演じた。父親の決めた相手との婚約を振り切って惚れた男に走り、こどもを産み、男に捨てられ、こどもも殺され、絶望のなか結局父の決めた男とよりを戻しそうになって「もう無理」と終わる。超転落物語の主演を頑張って演じた。一方『宇宙のなかの熊』はキャスト4人の舞台で、黒子役とヒグマのイザベラを演じた。黒子は大いに客席をあたためた。こういうことやらせたら貴久江はピカイチ!! 人懐っこくて愛らしい貴久江の才能が発揮された。その後登場する美人のヒグマとのギャップもよかった。
今回の多部真紀は、多分どこにでもいる普通の女の子。何が違ったかというと、みちるという友達がいたことだろう。ほんとうに信頼できる友がいたから、多部は未知の中絶薬に手を伸ばせた。この夜、おそらく多部には初耳の話がたくさん語られる。(わたしたちにとってもそうだった!) 中絶の歴史とともに、家父長制や優生思想…。そして大人たちが抱えてきた思い。
多部の心を動かしたのは、一人一人の思いだろう。6人の女たちは精一杯、若い多部を守ろうとしてくれた。人に対する温かさや包容力を感知してそれを受け取り手渡せるのが貴久江。そのぬくもりが、多部を通して客席に届けられるだろう。
(小森)
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TEE 東京演劇アンサンブル公演
彼女たちの断片 作/石原燃 演出/小森明子
—公演日程 —
2022年3月23日(水)~3月27日(日)
★=Low Price Day
—会場—
渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール
—チケット—
全席自由/チケット発売順に整理番号発行・整理番号順の入場
料金:前売一般/3800円
前売U30/3000円
★=Low Price Day/2500円
ペアチケット/6000円(2枚セット)
当日/4500円
TEE Webチケット
助成:文化庁舞台芸術創造活動活性化事業
協賛:ケンタウルスの会(TEE友の会)
観劇における新型コロナ感染症対策ご協力のお願い
当日券につきましては、劇団Facebookページ、Twitterにてお知らせします。
—スタッフ—
音楽/国広和毅
舞台美術/香坂奈奈
衣裳/稲村朋子
照明/真壁知恵子
音響/川崎理沙・島猛
映像/三木元太
宣伝美術/ Judith Clay・奥秋圭
舞台監督/浅井純彦
演出助手/黒川アンナ
制作/太田昭
制作助手/志賀澤子
—登場人物 —
静谷晶(44)グラフィックデザイナー
洪美玉
天野ゆき(44)グラフィックデザイナー
原口久美子
高崎涼(35)グラフィックデザイナー
山﨑智子
静谷葉子(70)日仏翻訳者 晶の母
志賀澤子
天野みちる(20)大学生 天野の娘
永野愛理
多部真紀(20)大学生 みちるの友だち
仙石貴久江
水越まゆみ(52)喫茶店店員 葉子の友だち
奈須弘子
—あらすじ—
大学生の多部が望まない妊娠をしてしまった。
友人みちるに相談して、海外の支援団体から「中絶薬」を送ってもらって中絶することにした。
みちるの母の同僚である涼にカードを借りて送金し、薬は届いた。
中絶薬は二種類、2日間かけて飲む。海外では広く普及している薬だが、日本ではやっと承認申請するところだ。(2021/12/22申請)
安全な場所は?と考えた末、やはり母の同僚の晶に頼んで泊めてもらうことにした。
この物語は2日目の薬を飲む一夜を描く。
みちるの行動に不信を覚えた母・天野が、晶の家に乗り込んでくる。行動的なみちるだが、母親とはあまり口をきかず、わだかまりを抱えていた。みちるの妊娠を疑った天野に、多部が、自分が妊娠したのだと告げる。
一方、晶の母・葉子の友達で、総菜の宅配をしているまゆみも定期便を持参した。
この7人の女たちが、中絶の一夜を過ごすことになる。
中絶薬のこと、日本の医療のこと、生殖をコントロールする国家、その歴史などが語られる一方、7人のそれぞれが抱えてきたこと…妊娠、中絶、性、レイプ、家父長制、優生思想等が、モノローグや一対一の会話、更にみんなとのお喋りのなかで語られる。
多部は、6人の大人たちによって守られるなかで、無事に終えることができた。 7人の女たちは、それぞれ、この一夜の経験を持ち帰っていく…。
彼女たちの断片 HP