昨日投票の静岡補選。他候補と同姓同名の人物を当てて票をかすめ取ったり相手を妨害したり…という裏技がある種の注目を集めたが、結論的には「それは機能しない」というべきかと思われる。いやもっとこう、政治力なり資金力なりに充実した党派がやったら…ということはあるかもしれない。が。そんな技をそもそも使わないように、というのは、ここ100年そこらくらいの知恵または良識の結晶だと思うのだが。
毎日新聞 衆院静岡4区補選 自民勝利 野党統一候補破る 2020年4月27日
「自民党の望月義夫元環境相の死去に伴う衆院静岡4区の補欠選挙は26日に投開票され、自民党の新人で元県議の深沢陽一氏(43)=公明推薦=が初当選した。立憲民主、国民民主、共産、社民の野党4党が統一候補として推薦した無所属新人で元東京都議の田中健氏(42)との与野党対決を制し、他2人の候補者の追随も許さなかった。投票率は34・10%」(無料提供部分)
Kyodo 静岡補選、区別不能は3708票 同姓同名候補で 2020/4/27 05:49 (JST)4/27 08:07 (JST)updated
「静岡県選挙管理委員会は27日未明、26日投開票された衆院静岡4区補欠選挙の最終開票結果を発表した。漢字も読み方も同じ「田中健」氏が2人立候補したため、どちらの得票か区別できない票が3708票に上った。これらは「案分票」として得票割合に応じて振り分けられた」
「県選管は投票用紙に候補者の氏名に加えて年齢も記入してもらい区別する方針だった」
ということで、同姓同名、さらに同年齢までいかないと混同は難しいこと、せっかく混同票を勝ち取ったところで、判別できた票のほうがまあ多いだろうところ、そっちの比率で分配されてしまうからには、大勢に影響はないと見込まれること。この辺はつらい現実として「N国」には認識されるべきかと思われる。
なによりしっかと認識すべきは党勢ではあるまいか。
静岡新聞 自民・深沢氏が初当選、野党共闘新人に大差 衆院4区補選 (2020/4/27 00:59)
「新型コロナウイルスへの対応を巡って安倍政権への批判が強まる中、影響を最小限にとどめて事実上の与野党一騎打ちを制した」
「県内初の野党統一候補となった田中氏は連合静岡の推薦も受け、政府の感染症対応への批判を繰り広げた。しかし、選対組織を一体化できず、コロナ禍で共闘をアピールする機会も失われて支持を広げられなかった」
「当66,881 深沢陽一 自新(1)
38,566 田中健 無新
1,887 山口賢三 無新
1,747 田中健 N新」
とあって、判別つかない票は3708票、自派候補が獲得した票は1747票(「按分」分が配分された後の数字)。「混同」票のほうが明らかに多い。「対立候補」の獲得票の5%ほどしか取れていない。
一位(当選者・自民側)と第二位(N国が足を引っ張ろうとした人)との差は28315。ということはN国候補の16人分に匹敵する。
となると、「キャスティングボートを握る」ことによるプレゼンスという作戦は…これ、機能しないんじゃないかなあ。
コロナウィルス対策で人出が足りず、投票率は記録的な低さであった―というのはあるにせよ、この票差、手法の不穏当さ・アンフェアさ…から、ちょっとこれは「よき同盟者」には選ばれそうにないし、「侮りがたいダークホース」にはなれそうにないし、「手強い少数派」とまで到達できず、「暗黙の共犯者」にさえなれないのではないか。
毎日新聞 衆院静岡4区補選 自民勝利 野党統一候補破る 2020年4月27日
「自民党の望月義夫元環境相の死去に伴う衆院静岡4区の補欠選挙は26日に投開票され、自民党の新人で元県議の深沢陽一氏(43)=公明推薦=が初当選した。立憲民主、国民民主、共産、社民の野党4党が統一候補として推薦した無所属新人で元東京都議の田中健氏(42)との与野党対決を制し、他2人の候補者の追随も許さなかった。投票率は34・10%」(無料提供部分)
Kyodo 静岡補選、区別不能は3708票 同姓同名候補で 2020/4/27 05:49 (JST)4/27 08:07 (JST)updated
「静岡県選挙管理委員会は27日未明、26日投開票された衆院静岡4区補欠選挙の最終開票結果を発表した。漢字も読み方も同じ「田中健」氏が2人立候補したため、どちらの得票か区別できない票が3708票に上った。これらは「案分票」として得票割合に応じて振り分けられた」
「県選管は投票用紙に候補者の氏名に加えて年齢も記入してもらい区別する方針だった」
ということで、同姓同名、さらに同年齢までいかないと混同は難しいこと、せっかく混同票を勝ち取ったところで、判別できた票のほうがまあ多いだろうところ、そっちの比率で分配されてしまうからには、大勢に影響はないと見込まれること。この辺はつらい現実として「N国」には認識されるべきかと思われる。
なによりしっかと認識すべきは党勢ではあるまいか。
静岡新聞 自民・深沢氏が初当選、野党共闘新人に大差 衆院4区補選 (2020/4/27 00:59)
「新型コロナウイルスへの対応を巡って安倍政権への批判が強まる中、影響を最小限にとどめて事実上の与野党一騎打ちを制した」
「県内初の野党統一候補となった田中氏は連合静岡の推薦も受け、政府の感染症対応への批判を繰り広げた。しかし、選対組織を一体化できず、コロナ禍で共闘をアピールする機会も失われて支持を広げられなかった」
「当66,881 深沢陽一 自新(1)
38,566 田中健 無新
1,887 山口賢三 無新
1,747 田中健 N新」
とあって、判別つかない票は3708票、自派候補が獲得した票は1747票(「按分」分が配分された後の数字)。「混同」票のほうが明らかに多い。「対立候補」の獲得票の5%ほどしか取れていない。
一位(当選者・自民側)と第二位(N国が足を引っ張ろうとした人)との差は28315。ということはN国候補の16人分に匹敵する。
となると、「キャスティングボートを握る」ことによるプレゼンスという作戦は…これ、機能しないんじゃないかなあ。
コロナウィルス対策で人出が足りず、投票率は記録的な低さであった―というのはあるにせよ、この票差、手法の不穏当さ・アンフェアさ…から、ちょっとこれは「よき同盟者」には選ばれそうにないし、「侮りがたいダークホース」にはなれそうにないし、「手強い少数派」とまで到達できず、「暗黙の共犯者」にさえなれないのではないか。
ttps://twitter.com/miraisyakai/status/1254436824132403200
…某「野党共闘」論者(というか「アベは負けるべし」論というか)には嫌われた論点だが、共産党嫌いの人ってそこそこ数があるようだし、そういう層の流出も考え合わせるべきかも。
前回比で野党統一候補の人がどれだけ落としたか…というのも興味深い論点ですが。