![]() | 経営戦略を問いなおす (ちくま新書)三品 和広筑摩書房このアイテムの詳細を見る |
戦略の目的は、長期利益の最大化にあると考えるというところは、納得いくこと
であるが、その後の論旨が明確に読み取れなかった。
戦略は、経営者の頭の中にあるもので、部下、管理職に戦略を考えさせることは
経営者の勘違いであり、部下たちが考えだすべきものは、戦略にもとづいた戦術
というところまでは、なるほどという納得感もある。
しかしその後の具体的な戦略展開等についての記述はなく、SWOT分析、PPM分析
4C分析などのKnowhow的な記述を期待するとおおはずれである。
どちらかというと戦略は人にやどるという切り口なので、つかみどころがない
感が全体をとおしてある。
その一方でキヤノンを例としてカメラ事業から事務機事業への切り替えを
立地(ビジネスのカテゴリ、セグメント化)構え、均整(バランス)という
捉え方で戦略に必要な要素を解説してるところは、興味深いものがあった。
(記述内容は、イメージしずらいですが・・・)
東証1部上場企業の40年間の売上高営業利益率の対比は、赤字に陥ってる
企業は少ないものの、右肩下がりの傾向という分析は、面白い一論であるが
これと戦略の結びつきがイメージしずらいのである。
(記述はありますが・・・)
戦略というキーワードの本質をもう少し明確に記して欲しい部分はありますが、
知識、情報を求めないのであれば、メッセージ(一部自己自慢)としての
読み物としてはありだと思う。
個人的には、インパクトにかけて内容的にとらえどころのない読み応えに
かける内容だと思うが・・・・。