法人税が分かれば、会社のお金のすべてが分かる
この本は、良い本です。
法人税という税徴収について平易に書かれており、日々のビジネスの活動の中から出てくる利益に対する税金のかけられ方が経理、財務の専門家以外の
一般のビジネスマンが、理解し気軽に読み進められる良書です。
ここ数年、一般のビジネスマンが会計について理解し、日々の業務に、活用しようとする流れがあることは、良く聞く話です。法人税については、理解しやすい書籍も少ないため、さけて通るような感じでした。
この本は、それを覆してくれました。
法人税は、企業活動をする上で避けて通れないものですが、自分も法人税への認識が当然ながら薄いです。そういう方々が読むには、例も多く理解しやすいテキストでないかと思います。
自分も会計のことは、書籍などで粗い知識は理解したような気になっていましたが、本書からは新しい発見が得られました。
個人的な発見、読んで解ったこととしては、
会計上で定義している収益、費用は、税務上でいうところの益金、損金と呼ばれその意味付けもあらあら同等である。
同等であるにしても、税務上からみる収益、費用の捉え方で税金も違ってきて会計上は、収益が出ていても、税務調査で法人税を見直しをかけたときには、赤字になる場合もあるというのが、意外な驚きでした。
それぞれの企業で、法人税を含めた決算対策はしているのだろうけど、税務署が認め、損金になるかどうかは、結構ひやひやするものらしい。
繰越欠損金制度で巨額赤字の際の法人税を払う必要がある場合と無い場合
棚卸資産の捉え方での売上原価を求める手法とそれぞれに応じた法人税。
減価償却の意味づけと費用としての見方など、身近なところからの法人税を意識できるよう面白い例をあげての解説は理解がしやすい。
気軽に読める法人税についての本なので、会計だけでなく法人税ということから、日々のビジネスを考え企業利益を捉えられる。
ビジネススキルとしても法人税に関する知識もあったほうが、よりビジネスの幅を広げる材料と好奇心にもつながると思う。