米子市車尾(くずも)に鎮座される「貴布禰(きふね)神社」。御祭神は『闇龗(くらおかみ)神、高龗(たかおかみ)神、船玉神』。合祀『誉田別命・宇賀魂・天照皇大御神・道真公・大歳神・大己貴命』
「創立年代は不詳、正慶年中、『後醍醐天皇』が今尾村の深田某の宅へ御行幸の途中、当神社内にて御鞍を敷き御座とした事から、此所を鞍敷と称し、社号を「鞍敷神社」と改称。宝永7年(1710)、雨乞い・雨止み・農耕開拓守護神として霊験あらたかな貴船神社の御分霊を慕い、「貴布禰神社」と改め、明治元年の神社改正の際に境内地にあった摂社を合祀。」
鳥居をくぐり参道正面に奉納石灯籠に護られた「隋神門」
随身門の内より神域を守護されるのは、綺麗に彩色された矢大臣・右大臣。
参道正面に、明治31年(1898)建立の拝殿。
拝殿前参道の左右、まだ新しい覆屋の下より神域を守護されるのは市指定有形文化財「貴布禰神社石造唐獅子」。鳥取県最古の天明四年(1784)建立の年号を持つ狛犬さん一対。
「神社御改帳」にも「石唐獅子」として記載があり、『石工:戸上武助』の名が残されています。
たてがみや足の毛の流れに独特の形状が残る狛犬さん。実際に生で拝見できて光栄です。
拝殿前より神域を守護されるのは2000年生まれの機械彫り狛犬さん一対。ユーモラスな大口に免じて(笑)
拝殿虹梁の龍
拝殿木鼻の獅子。
「伊勢神宮遥拝所」
米子市指定文化財「朝比奈三郎、曽我五郎の草摺りを抜く図」。海池(かいけ)村出身の画僧『とう然』自筆の絵馬だそうですが、もちろん現物は見られません。案内板の写真から。
何気なく見過ごしてしまいかけた古い手水鉢、よく見ると縁がとぐろを巻いた龍の意匠。石の感じから相当の年代物に見えますが、特に説明は無し。
参拝日:2012年4月21日