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車泊で「ご当地マンホール」

北は山形から南は大分まで、10年間の車泊旅はマンホールに名所・旧跡・寺社・狛犬・・思い出の旅、ご一緒しませんか。

2013年:島田大祭・帯祭り~其の五 in 島田市大井町

2022年12月05日 08時00分00秒 | 日本の祭り

目に入る何もかもが物珍しく、ついつい一か所に長居をしてしまうのが私の悪い癖。ですが、見知らぬ人の「屋台の上踊りが見られるよ」の声に、即座に昼食を終わらせ、見知らぬ誰かの背中を追って上踊り最中の屋台の近くへ。三味や鼓を背景に長唄に乗せて「娘道成寺」を華やかに舞うのは、島田髷に赤い振袖の『杉山七音』ちゃん、四歳だそうです!

しばらく舞が続いた後、傍らに控える女性の素早い「引き抜き」で振袖は赤地から浅葱色に。まさかこの場面、この場所で早変わりの妙技にお目にかかれるとは!!

お昼前に写真を撮らせて頂いたお子様。実は上の道成寺を舞った『杉山七音』ちゃん。早変わりの妙技もさる事ながら、この醸し出す色気はもはやメガトン級(^^;)

続いては、飛び切りの可愛らしさで鬼も速攻で降参してしまいそうな桃太郎君。衣装を変えての早変わりでは毛槍を手にして、本当に!一生懸命、舞ってくれました。

「小金花咲雪中(こがねはなさくゆきのなか)」を舞うのは『門谷輝星』ちゃん。流水に紅葉の振袖がとっても鮮やかで・・

日本髪の女性が一番美しく見えるのは後姿だともいわれます。黒髪の下の白いうなじが醸し出す色気・・もはや年齢を超越した美人画の世界。

屋台は一街から五街まであり、全ての舞台で上踊りが披露されています。が・・・屋台はそれぞれの街に置かれている為、分身の術を使えない凡人は運よく出会えた屋台から離れる訳に行きません(笑)三度の早変わりを見事にこなした『門谷輝星』ちゃん。屋台の周りは拍手の渦でした。

本来なら祭りの町並みを散策した後は帰路の予定だったのですが、まだ未練たらたらの私。後もう少しだけ、せめて宮入のお行列の、ほんの触りだけでも見たいとご亭主殿に懇願(^^;) そうこうしているうちに何やら激しい言葉の応酬が・・島田大祭は七つの街で構成され、それぞれに街が割り当てられます。「各街ごとの境界線を越える前に、必ずその街の青年本部の許可を取らねばならない。」これもまた島田大祭の重要な約束事なのです。

無事に許可も頂き、幟幡を先頭に「御先駆」の拍子木が心地よく耳に響きます。

粛々と進む大名行列

キリっと背筋を伸ばして進む姿には、微塵の崩れも見られません。

独特の仕草はそのまま、紫の蛇の目を高く上げて歩を進める「大奴」

後姿も粋なら、指し伸ばす手指も粋

真横からも粋なら、高く差し上げる紫の蛇の目も粋

大太刀に揺れるお札も稲穂も

繰り返される所作ごとに揺れる丸帯

何もかもをこの目に留めておきたくて

デジカメのシャッターを押し続ける二人

直ぐさま、カメラから目を離し、大奴の姿を目に焼き付け

大奴は三十五名なのですが、画像に残されていたのは二十八名・・二人がかりで撮影しながら、全員の姿は捉えきれなかったようです。

足も腕も、おそらく体中の筋肉はマックスまで疲れている筈なのに・・。

それなのに宙に弧を描く赫熊は、何処までも何処までも力強く

沿道の声に笑顔で応えるお殿様

黙々と歩を進める葛籠馬、馬方は心底労わりを見せて馬を見やり、体をさすりながら綱を曳きます。空はうっすらと赤みを帯び始めました・・・遠ざかってゆく馬の背中で、布団葛篭が揺れています。

「島田大祭:帯祭り」、私たちはこの葛籠馬の背中を最後にして島田の町を後にしました。もう少し待てば「鹿島踊り」のお行列もあったかもしれない。けれど他所から来た者は、切り上げる「時」を忘れてはいけないのです。

撮影日:2013年10月14日

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五日に渡って紹介した「島田大祭・帯祭り」。チャンスが有ればもう一度あの感動に浸りたいと思いつつ、九年の歳月が過ぎ去ってしまいました。たまたまフォローさせて頂いている方の記事で今年が島田の帯祭りだった事を知り、過去記事に一から手を入れての紹介です。翌日に間に合うのか・・の連続でかなり焦りましたが無事に終了できました😊

 

コメント (6)
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