下関市唐戸町に建つ煉瓦造2階建の建物は「旧下関英国領事館」。英国政府の要請を受け、下関市から提供された敷地に、英国政府建築技師長ウィリアム・コーワンの設計により着工。明治39年(1906)12月に竣工しました。
レンガ造、桟瓦葺、本館2階建、附属屋平屋建。領事館として建てられた建物としてはわが国現存最古のものである事から、1999年5月に国の重要文化財に指定。
2008年12月より文化財として保存と活用を図るための保存修理工事を実施。下二枚の画像は、2012年訪問時の「旧下関英国領事館」。当時は残念だった修復中の画像ですが、振り返ればとても貴重な画像となりました。
約5年7ヵ月間休館し、2014年7月に再オープン。現在は記念館・市民ギャラリー等、公共の施設として利用されています。
下関市田中町に建つ「旧逓信省下関海税務署」。大正13年(1924)、電話の需要増加に応えるため、旧逓信省下関郵便局電話課庁舎として建設。中国地方で初めて「共電式」の電話交換を導入した逓信省の建物です。
庁舎は大正13年から昭和41年(1966)まで電話局舎として使用され、昭和44年4月に下関市の所有になり福祉センターとして利用。二度目の内部改造を経て昭和51年から1991年3月まで、市役所の執務室として使用。現在は田中絹代をはじめ下関にゆかりのある文化人を顕彰する「下関市立近代先人顕彰館」として公開されています。
訪問日:2012年11月15日&2017年12月3日