掛川市西大渕に鎮座される「三熊野(みくまの)神社」
御前崎市の「高松神社」、掛川市の「小笠神社」とともに、「遠州の熊野三山」として崇敬を集めています。
御祭神は『家津美御子神(けつみみこのかみ)、伊邪那美神、事解男神(ことさかおのかみ)』。 『家津美御子神』は樹木を支配する神とされ、また『素戔嗚尊』の別名であるともいわれています。
由緒【文武天皇の皇后、紀州熊野大社ヘ「安産にて皇子誕生せば、東に三つのお社を建てまつり、日夜敬い申し上げる」と神前に誓われ、無事御安産(後の聖武天皇)あらせられ、そのお誓いにより大宝元年(701)熊野三社即ち熊野本宮大社を当横須賀の地に、熊野那智大社を 小笠山(現小笠神社)、熊野速玉大社即ち新宮を高松(現高松神社)の地に遷座された宮にて、御鎮座と共に朝廷より神領として笠原の庄を賜る。】
諏訪立川流『立川和四郎冨昌』の娘婿、『立川昌敬』が棟梁を務めた御本殿は県指定有形文化財。 残念ながら本殿は高い囲い塀の中、立川流の真骨頂ともいえる華麗な彫刻を見る事は叶いません。
2011年の参拝では時間的にアウトだった拝殿内の絵馬、5年後にやっと見る事が叶いました。 この絵は、第七代横須賀藩主の『西尾忠受(たださか)』が、自ら筆を取って描き奉納したもの。
弘化四丁未年二月吉日奉納の文字が読み取れる絵馬。他にも奉納された絵馬44点は県・市の有形文化財の指定を受けたもので、いずれも見応えのあるものばかり。そこだけで有に30分は費やしそう・・
また、本殿の彫刻は拝見できませんでしたが、拝殿にも時を忘れて見入る彫刻が沢山施されています。
拝殿唐破風下の懸魚に施された「八咫烏」。一番の特徴である3本の足が丁寧に彫られており、足はそれぞれが天・地・人をあらわします。
拝殿正面の蟇股には「波間を見下ろす八咫烏」。「八咫烏」は熊野三神にお仕えするもの。「八咫」とは大きく広いという意味を持ち、太陽の化身であるとも言われています。
熊野三山本宮の神紋として知られますが、サッカー日本代表のシンボルマークとしても有名ですね。
寺社彫刻と言えば、何と言っても外せないのが木鼻に施された獅子や漠・像の彫刻。 どこのも同じに見える・・と言った人がいましたが「とんでもない!」、実に個性豊かなのです。
まだまだ面白い素敵な見所が一杯の「大須賀・三熊野神社」、続きは明日のブログで(*^^*)
参拝日:2011年11月16日&2016年12月15日
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