

「on-line 古書店 パラメディカ」を訪問、星野史雄さんの執念の書店だ
今日の朝日新聞連載中の・上野創記者執筆の「ニッポン 人・脈・記 がんその先へ11」には、「on-line 古書店 パラメディカ」主宰の星野史雄さんが取り上げられている。
記事は次のように書き出されている。「ネット上に『パラメディカ』という闘病記専門の古書店がある。店主の星野史雄(58)は午後になると、肩かけかばんをもって仕入れに出かける。行き先はどこかのブックオフだ」。
星野史雄さんはパートナーの光子さんが乳がんとなり、光子さんは「ほかの乳がん患者の話を知りたがった」そうだ。しかし、「よい本を見つけてあげられないまま」パートナーを見送ったそうだ。そして、星野さんはとりつかれたように古本屋を訪ね始めて、ついには「on-line 古書店」を立ち上げられたようだ。
この記事を読んで、私も「on-line 古書店 パラメディカ」を訪問してみた。「営業案内」には、「このサイトは店主ひとりで、他の仕事の合い間に運営しております。昼間は本探しで外出しており、事務所にはほとんどおりません。」と書かれていた。
それにしても、もの凄い量の書籍がアップされている。約2500冊の本が、ジャンル別に分類、アップされている。そこらの図書館でも、これだけの書籍は検索できないだろう。この「闘病記」の中で、最も多いのはやはりがんで、約1/3を占めているという。私は、「VOL.29 葬儀を考える、献体 」の項で、書名を見てみた。膨大な量の本が並んでいた。
そしてこの「葬儀を考える」の項には、「戒名(法名)はあくまで僧侶、出家者に授けられる名前。寺請制が廃止された後も、信仰による寄進がさして期待できなくなった寺の重要な収入源として、『戒名』は生き延びてきたのです。厳密には『戒名料』というものは存在せず、あくまで『お布施』だというのですが、何か釈然としません」と書かれていた。私も、同じ思いで共感した。
ところで、「on-line 古書店」では「品切れ」でも、図書館などの検索用にとアップされており、私も幾冊か図書館で借りるためメモした。
それにしても、星野史雄さんは今年の8月にがんになられたそうだ。「on-line 古書店」上でも、「店主の近況」として、「 大腸がんの手術のため、8月5日より入院し、9月6日に退院しました。但し、外来で抗がん剤治療が続いています。('10 9/07)」と書かれていた。
この星野史雄さんの「on-line 古書店 パラメディカ」を訪問して、「人がこだわって生きる」様を見た。このお店は、まさに執念のお店だ。こうした方の存在を教えてもらった、上野創さんの連載に感謝した。連載はもう少しで終わると思うが、少し時間をおいて、再度連載を開始して欲しいと、少し早いが希望しておく。
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