「まだあげ初(そ)めし前髪の 林檎(りんご)のもとに見えしとき 前にさしたる花櫛(はなぐし)の 花ある君と思ひけり」(島崎藤村「初恋」)。
この「初恋」の詩を読むと、昔の、そう遠い昔の甘酢いばっい思い出がよみがえってくる。
さて、そんな昨日・10月30日は、「初恋の日」だそうだ。1896年(明治29年)の10月30日、島崎藤村が『文学界』46号に『こひぐさ』の一編として「初恋」の詩を発表した。これにちなんで、「初恋の日」として一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されているとのことだ。
我が初恋の人と思い浮かぶのは、やはり高校生の時の人かな。田舎者で奥手の私であり、それまでにも少なくない人にあこがれてきたが、ある意味好きになったのは彼女。でも、好きと言えずに、憧れのまま。その草食系(古い)の私の恋、いつも、いつまでも実らないまま。
あなたの初恋はいつ、そしてどんな恋でしたか。しばし、思い出してくださいね。