たくさんの方々がお参りに訪れられていた。
毎日自堕落な日々を送っているのだが、時には本を読んだりもしている。しかし、読めるのは児童書程度。 昨日、いつものスタバでページをめくったのは、写真集『土門拳の室生寺』(クレヴィス刊)。
土門拳の写真には、ずいぶんと魅せられてきた。ミュージアム時代には、土門拳の子どもたちを撮った写真だけの展覧会も開催した。
そんな土門拳が撮影した室生寺、室生寺には一度だけ行ったことがある。長谷寺の牡丹、そして室生寺の石楠花を見に行った。ステキな季節のステキ思い出。
さて、「土門拳記念館」が日本で最初の写真美術館として、土門拳の故郷・酒田に開設されている。いつか訪れたいと考えており、「私の終活」メニューに入っている。いつか、きっと。
金沢行きの旅で間違いなく「老い」が襲いかかってきていることを実感
先週末、加賀百万石・金沢に行ってきた。東京からの新幹線が入ってきたことで、金沢のまちは大きく変わっている。写真の空港のカウンターと見間違うかと思うのは、観光客用の案内カウンター。とりわけ広いスペースは、外国からの旅行者用。
その金沢行きの旅は一泊二日だったが、最早一人旅は難しいことを実感した。まだ介護認定をもらってないので、付き添いは難しい。さりとて、私と一緒に旅をしてくれる女性とていない。
私は47都道府県全てに、ともあれは降り立っている。稚内空港など幾つかを除いて、地方空港もほとんど利用してきた。
そんな私だが、今回の旅で間違いなく「老い」が襲いかかってきていることを実感した。う~む、悩ましい。
第二の終活の一環で金沢へ、お目当てはおでん屋さんと石川近代文学館
今回の金沢行きは、第二の終活の一環。「行けるときに行きたいと思うところへ」の実践。
今回金沢で行きたいと願ったのは、新幹線工事前に駅地下にあったおでん屋さんと石川近代文学館の二つ。21世紀美術館はある女性との深い思い出があるが、今回のスルー。
さて、おでん屋さん(お店の名前は記憶していない)は、スジおでんがとろっとろでしゃもじですくって出され、その美味しさに驚嘆しお替わりもした。新幹線の乗り入れ前に地下にあったお店は、駅改装後に訪れた時に探すと、駅構内の飲食街の一角にあり、懐かしく楽しませてもらった。
そのおでん屋さんのスジおでんを、生涯最後になるであろうから食べておきたいと願って、金沢に行った。まさに、終活。しかし、しかし、そのお店を見つけることはできなかった。寂しかった。
もう一つの石川近代文学館、金沢に行く度に訪れていた。これも最後と思い、行く予定とした。駅観光案内所で金沢マップをいただいてみると、その石川近代文学館は見当たらない。案内所で伺うと、「金沢四校記念館の中に確かにありますよ」と教えていただいた。
行くと確かにあった。看板もあった。しかし、市内の案内板などどこにも「石川近代文学館」の看板は見当たらなかった。展示も、寂しかった。記憶にだけ留めておけば良かったかなと思ったり。
次に「終活」で訪れる予定地は、まだ心に浮かんでいない。
今回、金沢のまちを散策していて、五木寛之文庫が「金沢文芸館」の中に開設されていた。
五木寛之さんとは、私が坪田譲治文学賞の事務局を担当していた際に、その選考委員会で、5年間お目にかかるなどご縁をいただいてきた。また、そのご著書も、とりわけ初期の頃の作品は全て購入し読んでいる。
五木寛之文庫に身を置き、そんなことをしばし思い出したりもした。
前日「寅さん」の映画を見て柴又へ、寅さんとさくらさんの像が迎えてくれた
一昨日、ホテルのテレビが「男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎」(1983年公開)が放送していた。マドンナは竹下景子で、舞台は岡山・高梁。そして、たっぷりと葛飾・柴又が登場していた。
その映画を見ていて、無性に柴又に行きたくなった。そして、翌朝7時半過ぎにホテルを出て、ぶらりと柴又へ。私も寅さんと似てきているかも。 柴又駅前では、以前は寅さんの像だけだったが、今はさくらさんの像も建立されていて迎えてくれた。早朝に着いたので、まだ「寅さん記念館」は開館していなかった。そこで寅さんがいつも歩いている江戸川の土手を散策し、矢切の渡しを眺めたり。
柴又をあとにする時には、やはりと高木屋老舗で「草だんご」を美味しくいただいた。 にしても、映画の中井貴一の若いこと。そして竹下景子は30年余の時間が流れているのにとても若い。女優さんってスゴイ。
ところで、「葛飾柴又の文化的景観」が「国重要文化的景観」に昨年剪定されている。まさに日本を代表する景観地の一つ。その土地の風土や暮らしの場が大切にされることはとても嬉しい。
汐文社の「冬のアスリートたち」シリーズの甲斐毅彦編『小平奈緒 栄光と友情』、林直史・著『高木奈那・美帆 ともに頂点へ』を読んだ。児童書であり、すらすらと読める。
先の平昌冬期オリンピックで、私たちを感動させてくれたアスリートたちの歩みなどが知れて嬉しい。