大平光代と鎌田實の対談『くらべない生き方』を一気に読み終え感動した
「戦後民主主義において、『自立することが大切』だと声高に言われてきました。(中略)でも僕は『自立』という言葉はあまり好きではない。自立することは確かに大事なことですが、それよりも、誰かと一緒に生きていくことのほうが、ずっと大事なこと。夕日を見て感動するときにだって、ひとりではなく誰かと共有できるほうが、人生は豊かです」(鎌田實、『くらべない生き方』・「寄りかかる」より)
この本には、宝石のようなとても素敵なフレーズがぎっしりと詰まっている。鎌田先生曰く「わけのわからん『濃い』二人」が、「時に自分をさらけだしながら、『生きることの意味』に向き合って」語り合っている。
本の中の鎌田先生の大平さんについての発言で、「中学2年生のときに、いじめを受けたこと。割腹自殺を図ったこと。非行に走ったこと。16歳で暴力団の組長の妻になったこと。21歳で離婚したこと。新地で売れっ子のホステスだったこと。養父となった、大平のおっちゃんと出会って人生が変わったこと。司法試験に一発合格したこと。大阪市助役で苦労したこと」(筆者注;司法試験合格までの人生については、大平光代著『だからあなたも生き抜いて』に詳しい)と紹介されている。
そんな大平さんに対して、鎌田先生も捨て子にされ、拾われた親に育てられ、「諏訪中央病院」の医師・院長、名誉院長として活躍し、『がんばらない』など著書も多数ある。
また鎌田先生は、今年の7月15日から8月21日まで、26回にわたって、読売新聞に「時代の証言者 がんばらない」を連載されている。私はこの連載を切り抜いて、繰り返し読んでいる。
こうした、まさに「濃い人生」を歩んでこられた二人が、「人生で本当に大切にするべき10のこと」として、「くらべない、ゆるす、伝える、無理をしない、繰りかえす、つくりあげる、泣いてみる、さらけだす、寄りかかる、つないでいく」をあげて、各々語り合っている。
先にも書いたが、豊富な人生経験に満ちたお二人の言葉はとても示唆に富んでおり、どのフレーズも全て書き写したいと思ったほどだ。しかも対談となっており、とても読みやすい。久々に心が洗われた本だ。 「戦後民主主義において、『自立することが大切』だと声高に言われてきました。(中略)でも僕は『自立』という言葉はあまり好きではない。自立することは確かに大事なことですが、それよりも、誰かと一緒に生きていくことのほうが、ずっと大事なこと。夕日を見て感動するときにだって、ひとりではなく誰かと共有できるほうが、人生は豊かです」(鎌田實、『くらべない生き方』・「寄りかかる」より)
この本には、宝石のようなとても素敵なフレーズがぎっしりと詰まっている。鎌田先生曰く「わけのわからん『濃い』二人」が、「時に自分をさらけだしながら、『生きることの意味』に向き合って」語り合っている。
本の中の鎌田先生の大平さんについての発言で、「中学2年生のときに、いじめを受けたこと。割腹自殺を図ったこと。非行に走ったこと。16歳で暴力団の組長の妻になったこと。21歳で離婚したこと。新地で売れっ子のホステスだったこと。養父となった、大平のおっちゃんと出会って人生が変わったこと。司法試験に一発合格したこと。大阪市助役で苦労したこと」(筆者注;司法試験合格までの人生については、大平光代著『だからあなたも生き抜いて』に詳しい)と紹介されている。
そんな大平さんに対して、鎌田先生も捨て子にされ、拾われた親に育てられ、「諏訪中央病院」の医師・院長、名誉院長として活躍し、『がんばらない』など著書も多数ある。
また鎌田先生は、今年の7月15日から8月21日まで、26回にわたって、読売新聞に「時代の証言者 がんばらい」を連載されている。私はこの連載を切り抜いて、繰り返し読んでいる。
こうした、まさに「濃い人生」を歩んでこられた二人が、「人生で本当に大切にするべき10のこと」として、「くらべない、ゆるす、伝える、無理をしない、繰りかえす、つくりあげる、泣いてみる、さらけだす、寄りかかる、つないでいく」をあげて、各々語り合っている。
先にも書いたが、豊富な人生経験に満ちたお二人の言葉はとても示唆に富んでおり、どのフレーズも全て書き写したいと思ったほどだ。しかも対談となっており、とても読みやすい。久々に心が洗われた本だ。