守田です。(20130725 21:30)
現在、東京に来ています。今日と明日はある方のインタビューです。
その後、土曜日に茨城県の笠間市を訪問して午後1時半からお話します。 笠間市は東海原発から30キロ圏内に入る地域。ぜひ原発災害対策について話して欲しいということで、災害の際、いかに命を守るのかなどをお話しますが、実は今、福島3号機が極めて不穏な状態にあります。東電が周辺でのがれき撤去作業を中止し、ホウ酸を用意し始めたことが、数日前から伝えられています。
ホウ酸は中性子を吸収して、核分裂反応を抑えるために投入するもの。東電が原発が何やら危険な状態にあると判断していることは間違いありません。 にもかかわらず、毎回そうなのですが、東電は危機の可能性をきちんと伝えようとしていません。政府も同じです。そもそも現状では危機の兆候がたくさんあり、そのつど、伝えてられないという状態にもあるのでしょう。
しかしだからこそ、危機が本当に深刻した場合に、そのことが広く伝えられることがなく、またしても福島原発事故のときのように、避けられる被曝が大量に起こってしまう可能性があります。しかも次に起こる事故が福島原発事故の規模内に収まるという保障など何もありません。何せ、あのときと比べようもないほどに原発は壊れてしまっているのです。しかも一つの原発が深刻化すれば、他の原発への対処も放棄せざるをえなくなります。
だからこそ、私たちは、常に災害に備えておく必要があります。 とくに関東・東北では繰り返し避難訓練を行う必要があります。自治体レベルで行うのが望ましいですが、できないのならそれぞれの地域で、職場で、学校で、友人グループで、家庭で行ってください。
核心は事故をシミュレーションして、そのときどうするのかを決めておくことです。ヨウ素剤の服用も考えてください。行政が配ってくれたら必ず飲んでください。配られない場合、入手できない場合は、昆布で濃い目の出汁を煮出し、それを5杯以上飲んでください。それでもかなりのヨウ素を摂取できます。 ただし昆布を焦ってたくさん食べてしまうとお腹の中で膨れて危険です。出し汁で十分なのでそれを飲むことをシミュレーションしてください。
続いてどこにどう逃げるか。家族がどこで集まるかを考えてください。持ち出すものも準備してください。持ち出す際は、二度と帰れない場合を想定してください。その方が真に必要なものをセレクトすることができます。 その他、これまで「原発災害についての心得」を繰り返し書いてきましたので、そのページを参照して、事故対策を固めてください。
3号機がどうなるか、いつも十分な情報が与えられていない私たちに確からしい見通しを立てることができません。しかしできることはあります。最悪の場合への備えを固めることです。このように危機の可能性が語られているときこそ、準備を進めましょう。
笠間ではそうしたリアリティをお話します。これに免疫力をあげる食事の問題を付け加えます。お近くの方、ぜひご参加ください。 以下、案内を貼り付けます!
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守田敏也さんの勉強会のお知らせです。
3回目の勉強会になります。 以前に参加くださった方ももちろん!
最新情報も交えて、防災のお話も聞けますよ。
何事も知ることから始まります。 一緒に学びましょう。
平成25年7月27日
『福島事故から学ぶ”原子力防災”について』 ~東海村から30キロ圏内。もう他人事ではない~
講師 守田敏也(フリーライター)
日時 平成25年7月27日(土)午後1時半より
場所 笠間公民館第三会議室(笠間市石井2068-1)
福島原発事故直後から情報を集め、発信し続けている守田敏也さんから最新情報を交えながら原子力防災についてお話いただきます。 日本最古の東海原発、311大震災でも大変危険な状態でした。今度また大きな地震・津波がきたら・・・・?? イザ事故が起きたとき・・・自衛する方法は??? 今こそ、明日の日本のため、子ども達のために、我々が知ることが大事です。 ご参加をお待ちしています。
明日の子どもを守る会 笠間
連絡先 asu_kasa@yahoo.co.jp