守田です(20230225 10:30)
松山市のホテルからです。
本日午後1時半から松山市総合コミュニティ―センターで講演します。詳しくは前回の記事をご覧ください。
今回は引き続き、岡山高教組教研での講演動画の解説をお届けします。
● 岡山高教組教研での講演動画をご覧下さい。
岡山高教組の教研集会に招いていただいた際の動画を公開しています。「核の問題から解き明かすウクライナの今、世界の今、私たちの今」というタイトルです。ぜひご覧下さい。
● 政府と民衆を分けて考えよう
前回の動画紹介記事で、ウクライナの歴史、チェルノブイリ原発事故との関係を解き明かしました。
続いて僕が講演で強調したのは、政府と民衆、あるいは上級国民と私たち大衆を分けて考えようということでした。
なぜなら戦争は、常に上級国民が起こすものだからです。その際、相手国への非難、しかも多くが誹謗中傷によって彩られた言説が飛び交い、民衆に相手国への憎悪が繰り返し植え付けられます。それが繰り返される中で、やがて民衆が最前線に動員されるのです。
戦争を止めるにはこの点に着目することがもっとも大事です。
どちらが正しいのか、悪いのかといっても、双方の政府、上級国民が自国に有利な情報やフェイクニュースを流し合うのが戦争の常。それ自身が「情報戦」という戦争の一環ですから、特に当事国では互いが正義だと強烈に思い込みがちなもの。
その結果、怒りの頂点に達した民衆同士が戦場で殺し合いをさせられるのが戦争です。だから戦争を止めるためには、政府と民衆をしっかり分けて考え、それぞれの民衆が自国政府の戦争を止め、他国の民を殺さないように努力することが大事です。
こうしたものの見方を階級的視点と言います。支配階級に被支配階級が踊らされてはならない。民衆同士、被支配階級同士の連帯で戦争を止め、あるいは越えていこうという視点です。
教師に煽られて戦場に赴き悲しく死んでいくドイツの若者たちを描いた『西部戦線異状なし』から
⚫️ 戦争は人を破壊するー優しい心を壊すことで人殺しをさせるのが戦争
さらに私たちが見ておかねばならないのは、兵士たち―その多くをなす若者たちは、殺し合うことで、自らの心も深く傷つけられるということです。
その結果、これまでのたくさんの戦争の中で、本当に多くの兵士たちが、もはや平和な社会に戻れないクナってしまいまして。壊された心の回復ができないからです。
そんな戦争体験者の暴力による二次被害、三次被害もたくさん生まれてしまう。それが戦争なのです。
だから戦争に反対する時、大事なのは、戦争が人間を壊すこと、心を壊すこと、それでしか若者たちに人殺しをさせられないことに着目することです。
その上で「たとえ正義があろうとも、戦争はやめよう」と呼びかけたい。そうでなくて正義の戦争なら支持するというのなら、戦争反対にはまったくなりません。
反対に戦争を行う政府は、若者の心の中にある優しさ、愛、慈しみの心というストッパーを壊すことで、兵士を戦場に向かわ、人殺しをさせようとします。
その際、最も強いストッパーは心の中の両親、とくにお母さんの存在だそうです。
これを壊すために軍部は兵士の人権を踏みしだくともに、両親ーとくに母親への罵倒を繰り返すなどします。
今回はそのためのアメリカ海兵隊の訓練風景を描いた『フルメタルジャケット』という映画を紹介しました。
フォークランド・マルビナス紛争を描いた演劇も紹介しました。この点はぜひ動画でご覧ください。
フォークランド・マルビナス紛争を描いた舞台『記憶の地雷原』から
続く
#脱原発 #脱戦争 #脱資本主義 #社会的共通資本 #政府と民衆を分けて考えよう #ウクライナ #チェルノブイリ #岡山高教組 #フルメタルジャケット #フォークランドマルビナス紛争
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