明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(508)会津若松市でお話します!(7月19日)

2012年07月11日 23時30分00秒 | 明日に向けて(501)~(600)
守田です。(20120711 23:30)

すでにお知らせしたように、7月13日から岩手県・山形県を訪問する旅に出ること
になりました。14,15日に大槌町を訪ね、17日に山形市を、18日に米沢市を訪ね
ます。その次に、福島県内に入り、会津若松市におじゃまさせていただくことに
なりました。

会津地方は、深刻な放射能汚染を被っている福島県の中でも比較的線量の低い
ところです。しかし最近のNHKの「ネットワークで作る放射能汚染地図」と
いう番組の中で、猪苗代湖から日本海に流れている阿賀野川で放射能の自然濃縮
が起こり、会津坂下町などの河川敷で、高濃度の汚染が見つかったことが報道さ
れるなど、深刻な現実も見えてきています。

こうした中で今回は、会津放射能情報センターのみなさんに迎えていただき、
お話をする機会を得ることができました。会津のみなさんと、放射線防護を
以下に進めるか、じっくりと話し合ってきたいと思っています。

さらに今回の訪問では、ぜひとも会津藩のこと、なかんずく僕が幕末の人士の中で
最も尊敬する山本覚馬のことなど、濃厚な取材も行ってきたいと思っています。
その意味で、岩手県大槌町から山形をめぐる旅の最後に、会津によらせていただけ
ることには感慨深いものがあります。

これまでもたびたび僕は会津のこと、さらには明治維新とそれ以降に、この国が
東北に対してどのようなことを行ってきたのかを問う論考を発信してきました。
その中でも自分にとっても忘れられないのが、河北新報の社説に寄せて書いた
以下の文章です。

明日に向けて(150)東北の位置づけ変え自立を(河北新報社説より)
http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/b1c44d586228246fd43be99ddd561d52

この中にも書いたように、福島原発は私たちの国が東北に非常に大きな負担を
押し付けながら、明治以降の近代化を実現し、さらに戦後の高度経済成長を
なしとげてきたことを象徴するものだと僕には思えます。東京を始めとする
首都圏に電気を供給しながら、自らは東電管内に立地しておらず、東北電力の
電気で動いていることにその矛盾は象徴的に現れています。

僕は今、私たちが担っている脱原発の運動は、こうした私たちの国の歪んだ
成長の病からの決別にまで発展させることがとても大事だと思っています。
そのことでこそ、私たちは、未来の展望を、・・・深刻な汚染の中からでも
・・・切り開きうる。私たちは原発と一緒に、差別、抑圧の構造と決別して
いかなくてはならないとそう思うのです。

その意味で、僕には、会津は、私たちの国の歴史の問い直しのヒントがたくさん
存在している場に思えるのです。ぜひその場で多くを学び、吸収し、それをまた
みなさんに発信していきたいと思います。

以下、会津放射能情報センター「放射能から子どものいのちを守る会・会津」
公式ブログに載せていただいた「学習会の案内」を貼り付けておきます。


*******

学習会のご案内
http://ameblo.jp/mamorukai-aizu/

7月19日(木)10:00~12:00 会津放射能情報センターにて(無料)
講師 守田敏也さん

<プロフィール>
1959年生まれ。京都市在住。同志社大学社会的共通資本研センター客員フェロー
などを経て、現在フリーライターとして取材活動を続けながら、社会的共通資本
に関する研究を進めている 。ナラ枯れ問題に深く関わり京都大文字山での害虫
防除なども実施。原子力政策に関しても独自の研究と批判活動を続け、東日本
大震災以降は被災地も度々訪問。ボランティアや放射能除染プロジェクトなどに
携わっている。2012年4月より、「市民と科学者の内部被曝問題研究会」常任理事
に就任。同会の広報委員長も務めている。

著作として被爆医師・肥田舜太郎さんインタビュー「放射能との共存時代を前向
きに生きる」岩波書店『世界』2011年9月号、市民放射線測定室と内部被曝
問題研究会結成をルポした「市民と科学者が放射線防護に立ち上がった」岩波書店
『世界』2012年4月号、物理学者・琉球大学名誉教授矢ヶ克馬氏との共著、
『内部被曝』(岩波ブックレット)がある。

******************

守田さんは、7月14日、15日と岩手県大槌町で、17日夜と18日午前中は山形市、
18日夕方は米沢市で講演をなさいます。
そしてその帰り道、会津若松にお立ち寄りくださることになり、守田さんを囲んで
学習会を開くことにしました。
「内部被曝」「瓦礫焼却問題」「川や土壌の汚染」等々、身近にある深刻な問題に
ついて、取材をもとにお話を伺い、自由に意見交換できればと思っています。
どなたでも、どうぞお気軽にご参加ください。

山形、米沢での講演会の詳細は、守田さんのブログ「明日に向けて」をご覧ください。
http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/d/20120707

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明日に向けて(507)日本の核武装?とんでもない!格搭載可能のF35戦闘機購入も反対!

2012年07月10日 23時30分00秒 | 明日に向けて(501)~(600)
守田です。(20120710 23:30)

大飯原発再稼動反対の声が大きく高まり、首相官邸をとりまく10万人、
20万人のデモが繰り返し起こっています。関西でも大阪の関西電力本社
前や、京都支店前での抗議行動が繰り返されています。多くの人々が福島
原発から漏れ出した膨大な放射能から自らを、また人々を守るために奔走
するとともに、原子力政策の抱えてきた根本的な問題に気づき、原子力か
ら離れた世の中のあり方を模索し始めています。今、私たちの国には、
悲劇を通して、新しい何かを創造しようとする機運が高まりつつあります。

ところが、こんなときに、私たちの政府は、なんと核武装や集団自衛権の
行使など、核兵器を軸にした暴力的な国家作りのためのさまざまな施策を
打ち出し始めました。一体、なぜこの時期にそんなことをするのでしょう
か。その分析をふくめつつ、ここで、現在ひっそりと進められているこれ
らの政策への批判的検討を行っておきたいと思います。


①原子力基本法に「安全保障に資する」という文言が入れられた!

問題の第一は、私たちの国の原子力政策に関する「憲法」の位置を持った
「原子力基本法」の改訂が6月20日に行われ、原子力政策の目的として
「安全保障に資する」という文言が加えられたことです。東京新聞は6月
21日朝刊で次のように伝えています。

***

二十日に成立した原子力規制委員会設置法の付則で、「原子力の憲法」と
もいわれる原子力基本法の基本方針が変更された。基本方針の変更は三十
四年ぶり。法案は衆院を通過するまで国会のホームページに掲載されてお
らず、国民の目に触れない形で、ほとんど議論もなく重大な変更が行われ
ていた。 

設置法案は、民主党と自民、公明両党の修正協議を経て今月十五日、衆院
環境委員長名で提出された。

基本法の変更は、末尾にある付則の一二条に盛り込まれた。原子力の研究
や利用を「平和の目的に限り、安全の確保を旨として、民主的な運営の下
に」とした基本法二条に一項を追加。原子力利用の「安全確保」は「国民
の生命、健康及び財産の保護、環境の保全並びに我が国の安全保障に資す
ることを目的として」行うとした。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012062102000113.html

引用はここまで
***

ここでいう「安全保障に資する」こととは何を意味するのか、明確な定義が
ないのですが、明らかにこの文言は、軍事使用に資することとも解釈できる
ものです。それが基本法に加えられたのですから、その意図はどうあれ、核
武装の可能性を大きく開くものである点が批判される必要があります。

しかもその決め方にも、人々の目に触れることなく、付則の改定で、基本法
を変えてしまうという大きな問題があります。どさくさにまぎれて、核武装
の道を開こうとするものと言われて、反論のしようがない進め方です。


②宇宙航空研究開発機構の活動目的から「平和利用」の限定を削除

この6月20日には、もう一つ重要な法律の改訂が行われています。「宇宙
航空研究開発機構」(JAXA)を「平和利用」に限定するとしていた文言を削
除することで、軍事利用への見道を切り開いたことです。JAXAは「宇宙航空
分野の基礎研究から開発・利用に至るまで一貫して行うことのできる機関」
(同機構HPより)ですが、この改訂でこの機構は、軍事ミサイルや偵察衛星の
開発・利用ができることになってしまいました。これを報じた西日本新聞は
次の点を指摘しています。

***

1969年の国会決議以来「非軍事」が原則だったが、2008年に成立し
た宇宙基本法が「安全保障に資するよう行わなければならない」と、防衛利
用容認に転換していた。

文部科学省と総務省の所管省庁に、内閣府と経済産業省を追加し、防衛省が
所管することもできるようにした。
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/308710

引用はここまで
***

③首相が議長を務める「国家戦略会議」が、集団的自衛権の行使を主張

さらに7月6日には、野田首相が議長を務める「国家戦略会議」の下にある
「フロンティア分科会」が、集団的自衛権を「保有しているが行使できない」
としている政府の憲法解釈を変えて、集団自衛権の行使を可能とすべきだとい
う主張を行いました。集団的自衛権とは、同盟国が攻撃された場合、自らへの
攻撃として反撃することを容認する考えで、具体的には世界のあちこちで戦争
をしかけているアメリカへの攻撃がなされた場合、自衛隊が反撃に打って出る
ことを可能とするものです。これが認められると日本の戦争参加の可能性が一
気に拡大します。これについては読売新聞が次のように要点をまとめています。

***

政府の国家戦略会議(議長・野田佳彦首相)の下で安全保障や経済財政など中
長期的な国家ビジョンを検討してきた「フロンティア分科会」(座長・大西隆
東大教授)は6日、集団的自衛権について「保有しているが行使できない」と
している政府の憲法解釈を見直すよう求める報告書を首相に提出した。

分科会は首相肝煎りで2月にスタート。今回の報告書は「2050年の日本の
あるべき姿」を提示。そのうち2025年までに取り組む重点政策の一つとし
て、「集団的自衛権に関する解釈など旧来の制度慣行の見直しを通じ、安保協
力手段の拡充を図るべきだ」と明記した。

さらに、「米国や価値観を共有する諸国と安保協力を深化し、ネットワーク化
を目指す」と提言。沖縄・尖閣諸島周辺などへの中国の海洋進出を踏まえ、
「離島や海洋資源をめぐる紛争や各種の侵犯活動に、自ら対処する能力を高め
ていく必要がある」と指摘した。

このほか、日本版国家安全保障会議(NSC)の設置も提言。国連平和維持活
動(PKO)五原則にある自衛隊の武器使用基準についても見直しの必要性に
言及した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120707-00000090-san-pol

引用はここまで
***


④格兵器搭載可能なF35戦闘機を40機以上購入しようとしている

同時にこれと連動した位置にあるのが、アメリカからのF35戦闘機の40機
以上の購入です。そもそも東日本で大変な放射能漏れが起こっており、被曝か
ら国民・住民を守ることが最優先されるべきこの時期に、必要もない高性能
ジェット戦闘機を買うこと自体が間違っていますが、これと原子力基本法改訂
や、JAXAの軍事利用化、集団自衛権行使への踏み込みなどを並べてみたときに
浮かび上がってくる重大な事実が、この戦闘機が核兵器搭載可能として開発
されていることです。
 
F35が核兵器搭載のものとして開発されているのは、アメリカの政策にもとづく
ものです。というのはアメリカは核兵器の小型化を図っています。それで戦闘
機にも搭載可能になることを目指しているのです。戦闘機は空母に載せてあら
ゆる地域に展開することが可能で、洋上に移動する核攻撃基地を登場させるこ
とができます。潜水艦からの核ミサイルの発射と違い、パイロットが攻撃目標
の直近までいって核爆弾を投下するわけですから命中精度もはるかに高くなり、
それだけ軍事的脅威が増します。


⑤暴力は暴力しか生まない

こうした暴力による国際政治の進展は何を生むでしょうか。必ず起こってくる
のが対抗的な軍事開発です。ロシアや中国など、他の核保有国でも戦闘機に搭
載可能な核兵器の開発をめざすでしょう。かって核ミサイル開発競争で行われ
たのと同じことが、今度は、格を搭載したジェット戦闘機の開発競争として繰
り広げられるでしょう。そうなると実は軍事産業にとっては願ったりかなった
りなのです。また対抗的な開発が可能になるからです。

しかし恐ろしいことに、そうして新しい兵器が増えると、各国の側に使いたい
衝動が生まれると共に、実際にも兵器を使用することで、さらにスクラップ
アンドビルドを試みる必要性が生じてくることです。

1990年代初頭に、ソ連が崩壊したとき、アメリカ軍は、もっとも優秀で刺激
を与えてくれる競争相手を失い、同時に自分たちの存在意義も失ってしまったと
呆然となったといいます。そのためにイラクのフセインを挑発して湾岸戦争が
仕掛けられました。そのときそれまで開発してきた巡航ミサイル・トマホークな
どがふんだんに使われました。劣化ウラン弾も大量に使用され、湾岸諸国は爆弾
投下による破壊と、と劣化ウラン弾によるめちゃくちゃな汚染を被りました。

さらに2001年に911事件が起こると、アメリカは何の証拠開示もなしに
オサマビン・ラディンを犯人と名指し、彼の引渡しに応じないというだけの理由
で、全面的にアフガニスタンに侵攻を始めました。アフガンの人々が、アメリカ
になんの攻撃をしかけたわけでもなかったのにもかかわらずです。そうして「兵
器の見本市」と言われるような戦闘行為が行われました。今度も大量の劣化ウラ
ン弾が使われると共に、バンカーバスターと呼ばれる硬い岩盤をも貫いていく爆
弾や、デイジーカッターと言われる広範囲を一瞬のうちに火の海にしてしまう兵
器が使われました。使っていない兵器は核兵器だけと言われるような戦闘でした。

さらにそれに続く2003年からのイラク戦争では、フセイン政権が「大量破壊
兵器」など、まったく持っていなかったにもかかわらず、それを理由とした大規
模戦闘が行われました。逮捕で言えばまったくの誤認逮捕ですが、アメリカはあ
とから戦争目的を独裁者フセイン打倒に修正、日本政府がこれを承認してしまい
ました。このときも大量の兵器が見本市のように使われました。それがこの20
年間にアメリカ軍が繰り返してきたことでした。
 
これらの流れをみるとき、アメリカが核兵器の小型化をはじめ、戦闘機の軍事的
脅威をはるかに高めようとしている体系の中に日本を組み込むことを目指してい
るのではないかということがみてとれます。また日本の側も、こうしたアメリカ
の意図に連動しつつ、独自に核武装の可能性を開きつつ、軍事ミサイルの開発や
集団自衛権の行使に踏み込み、さらに核搭載可能な戦闘機の配備をも進めようと
しているのではないか。そうした疑惑が沸いてきます。
 

⑥崩壊しつつある核戦略維持のための核軍拡?

ではなぜよりによってこの時期にアメリカは核兵器の小型化を目指し、戦闘機へ
の配備による核軍事力のアップを目指そうとしているのか。またなぜ日本政府も
また、この時期に核武装の可能性を広げ、軍事ミサイルの開発すら視野に入れ、
集団的自衛権行使や、格搭載可能な戦闘機の配備を実現しようとしているのか。

実はそこにこそ、アメリカと日本が直面している核戦略体系の危機があるのでは
ないでしょうか。なぜか。福島第一原発事故がチェルノブイリに続いて、放射能
の危険性を世界の人々に痛感させるものとなっているからです。とくに急速な覚
醒を示しているのが日本に住まう市民です。今、日本の中では、放射能に対する
学習熱が、おそらくは戦後最大と言える規模で高まっています。アメリカが何よ
りも恐れているのはこれが世界に波及し、さらにはアメリカに飛び火してくるこ
とです。

なぜか。福島原発事故ではアメリカ西海岸もまた大きく被曝してしまっているか
らです。汚染度は西日本の各地域を上回るほど深刻です。そしてそのことにアメ
リカの国民・住民が気がつきつつある。お隣の国、カナダでも同じです。そうな
るとどうなるのか。アメリカの中で放射能に対する危機意識が高まると、これま
で封印してきたいくつもの事実が浮上してきてしまう。例えば、アメリカで実は
たびたび起こっていた核軍事工場の事故による放射能汚染などです。

このことは「核抑止力」という考え方を根底から崩すものです。「核兵器は使用
するためにではなく、相手に使用させないために持っているのだ。だから核を
持っている方が安全なのだ」というのが、核抑止力の考え方ですが、ここには核
兵器製造過程で繰り返されてきた事故による深刻な放射能汚染の事実が封印され
ています。戦後に繰り返し行った核実験による汚染もきわめて過小評価されてき
ました。しかしアメリカは、まさに核武装することにより、たびたび放射能汚染
に襲われてきたのです。

そうした歴史の総体に人々の目が向き始めると、広島・長崎原爆の投下以降、ア
メリカが必死で封印してきたあらゆることが明らかになりかねません。まさにこ
の福島原発事故を通じて、アメリカの被曝隠しの歴史的政策がひっくりかえって
しまい、真実が暴露されかねない。何よりそのことで、世界の民衆が、そうして
アメリカの民衆が、暴力による世界支配の虚構性に覚醒し、核のない世の中を目
指して立ち上るでしょう。だからこそ、放射線被曝の危険性の封印を徹底して
継続することが、アメリカのもっとも重要な世界戦略になっているのです。

野田政権による昨年末の冷温停止宣言もこのようにして行われたと推察されます。
事故はまったく終わってなどいないのに終わったことにする。そうして日本の市
民からもアメリカの市民からも、事故を遠ざける。そのことで核戦略を生き延び
させようとしているのでしょう。今日のきわめて強引な原発の再稼動の動きも、
こうしたアメリカ政府による核戦略の生き延びのための強い示唆を受けてのこと
だと思われます。その意味で日本政府のさまざまな核軍拡の動きは、脱原発の動
きを押しとどめることとリンクしているのです。

私たちは今こそこの流れと立ち向かいましょう。世界を暴力で支配しようとして、
核爆弾を投下し、その後も核兵器を作り続けてきたアメリカを中心とした暴力の
世界に終わりを告げること、世界中の市民の力で、平和と相互理解を広げるべき
こと、その展望が今、開かれています。そのためにも日本の中から、核軍拡反対、
格搭載可能な戦闘機導入反対の声を上げましょう。暴力の世界をおわらせるため
に、一緒に歩みを強めましょう!
 
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明日に向けて(506)山形市、米沢市でお話します!(7月17日、18日)

2012年07月07日 22時30分00秒 | 明日に向けて(501)~(600)
守田です。(20120707 22:30)

今月の14日、15日に岩手県大槌町でお話することになりましたが、その後に山形
県を訪問することになりました。17日夜と18日午前中に山形市で、18日夕方に
米沢市でお話します。

きっかけは米沢の方が、5月23日に福島大学で行われたシンポジウムに参加されて
いたことです。そのときに山形にも来られないかとのお話を受けて、今回の講演を
設定していただくはこびになりました。

これにあわせる形で、今、米沢での土壌調査も進めているそうです、仙台市太白区
の市民放射線測定室「小さき花」の石森さんが関わっているとのこと。僕もこの分
析などに関わらせていただこうと思います。


すでにお伝えしてきたように、5月20日には仙台市を訪れて、矢ヶ崎さんとのジョイ
ント講演をさせていただきましたが、岩手県、宮城県、山形県など、福島以外の
東北各県での放射能汚染の実態を市民がつかみ、放射線防護活動を進めていくこと
はきわめて重要です。

とくに政府が、これらの地域に対してはしらんぷりを決め込んで、そればかりか、
何か震災遺物が「復興」を阻んでいるかのようにだけ立ち回り、生活を困難にして
いる放射能汚染による漁業や農業への大変な打撃などを隠していることに対し、
現地の方々と一緒にその実態をひとつひとつ明らかにしていきたいと思います。

大槌訪問のお知らせでも、こうした観点を書きましたが、これに対してすぐさま、
茨城県の漁業関係者の方からメールが寄せられました。何とも胸が痛くなる内容で
した。みなさんにシェアしていただくためにここに転載します。

*****

漁業について

茨城県北部漁業関係者の妻です。3・11のあの日、小型船の漁師たちは、大地震の
中、船に飛び乗り、沖へと船を出しました。そして、一晩を明かし港に戻って来
ました。港は空爆された如くに変わり果てましたが、沖へと逃れた船は無事でした。
命がけで守ったにもかかわらず、いまだに出漁していません。自粛です。放射能
汚染された魚に値がつかないからです。漁協がベルトコンベアー式の測定器を導入
し試験的に測り始めました。国、東電がすべきことを、何の罪もない、被害だけ
被っている漁師たちにさせている。本当に復興するとは、私には思えません。
いまだに高濃度の放射能は陸も海も汚し続けています。豊かな海をかえしてほしい。
豊かな食卓を返して欲しい。活気あふれる市場、サイレンの音。新鮮で美味し
かった数々の魚介。夢のような食卓でした。放射能さえなければ、母子避難など
せずに、復興に力を注ぎたかった。くやしい。逃げてごめんなさい。でも、子孫を
守りたい。ごめんなさい。

引用ここまで
*****

津波がきたときどうするのか、漁師さんたちは「沖に逃げろ」と言われてきたと
大槌で聞いたことがあります。沖に命と同じほどに大事な船と一緒に逃げるので
す。でも沖に出る前に津波が来たらどうするのか。波に正面から、まっすぐに
ぶつかっていくのだそうです。そうすると舳先が天を向く。そして船が波の壁を
登っていく。そうして津波の頂点を乗り越し、今度は向こう側に落ちていく。
そんな芸当を、5回も6回も繰り返して沖に出た漁師さんもおられました。

それやこれや、本当に命がけの操舵を繰り返して、多くの漁師さんたちが船を
守った。船を守ることで、漁を守ろうとした。しかしそこに放射能が襲ってきた。
津波は乗り越えたのに、船と漁を守ったはずだったのに、漁ができなくなって
しまった。その悲しみはいかばかりのことでしょう。

さらに特筆すべきことは、茨城県沖というと、早い時期に「コウナゴ」から高い
値の放射能が出たところですが、これは漁師さんたちが自主的に測ることで発見
された汚染だったのでした。あのとき自ら測ることをしなければ、それらの魚は
市場に流れていた。しかし茨城県の漁民の方たちはそれをしなかった。自ら魚が
危険であることを世に問うたのです。僕はこのとき、漁師さんたちの心意気を
感じました。

しかしこれに応えた政治家が一人でもいたでしょうか。政治家としての心意気を
私たちは本当にたったの一度も見ることがなかった。まるで「正直者がバカをみる」
と言われたままのような仕組みが横行した。そんなことが、いまもなお、放置され
たままになっています。


この投稿は「避難者」という名をつけた方から行っていただいたのですが、僕は
この方に、けして「ごめんなさいと言う必要はないですよ!子どもさんを守って
くださってありがとうございます」と伝えたいです。同時に、少しでも痛みが和ら
いでいくことをのぞみたい。でもこのままで痛みを和らげることはできるので
しょうか。

「国、東電がすべきことを、何の罪もない、被害だけ被っている漁師たちにさせ
ている」・・・まさにその通り。この状態が変わらない限り、海の豊かな幸を、
これまで私たちに供給してきてくれたこの方たちの明るい未来は見えてきません。
だから私たちは今、何かをしなくてはいけない。その何かを探しにいくためにも、
僕は大槌に赴きたいと思います。同時に、海岸線とは立場がまたぜんぜん違うけれ
ども、山形の大地に赴き、そこで見つめるべきものを見つめ、聞くべき声を聞き、
そうして東北の明日のために私たちがなすべきことを考えてきたいと思います。

それを再び、今後のレポートに載せていきますが、今、みなさんに訴えたいのは、
これらの地域への支援の継続です。とくに放射線防護活動の進展に向けて、全国の
みなさんのお力添えをいただければと思います。

実はすでに岩手県大槌町には、先日、講演のために訪問した兵庫県篠山市の「木の
おもちゃと雑貨・沖縄やむちんのお店 Natural Backyard」さんから、子どもたち
のために、木のおもちゃを、送っていただきました。講演の受け入れ団体である、
「ぐるっとおおつち」に届いていて、仮設住宅近くの集会所で相談会をするとき、
篠山からのおみやげとして、寄贈させていただくつもりです。どんなおもちゃが届く
かは、下記のHPからご覧になれます。
http://naturalbackyard.jp/
http://backyard.shop-pro.jp/

また、京都のママさんたちが作っている「ほっこり通信」編集部からも、大槌や
山形に、放射能に関するいろいろな情報を載せたこの通信を送りたいとの申し出を
いただいています。ほっこり通信については、京都新聞などに案内が出ていますの
で、以下をご覧ください。
http://kyoto-np.co.jp/politics/article/20111031000031
http://tamaky.com/kibou/2012/06/20/%E3%81%BB%E3%81%A3%E3%81%93%E3%82%8A%E9%80%9A%E4%BF%A1-3%E5%8F%B7/


大津波で被害を受けた地域への支援と、山形への支援はもちろん大きな違いがあり
ますが、まずは全国のみなさんが、それらの地域のそれぞれの痛みに関心を寄せて
いること、痛みをシェアしたいと思っていることが伝わればと思います。
そうしてそこから一緒にできること、とくに放射能被曝の危険性、放射能にとり
囲まれた苦しみと悲しみを脱する何か、少しでも軽減する何かをともに積み上げて
いきたいと思います。そのためにみなさんも、それぞれに、できることを探して
いただけたらと思います。僕はそれを訪問先のそれぞれの地域につなげたいと
思います。

こうしたことを強く意識しつつ、岩手県大槌町、山形県山形市、米沢市をお訪ねし
てきます。なお米沢の次には、福島県会津若松市にも訪問してくる予定です。
19日午前中です。こちらも会場など決まり次第、お知らせします。

以下、山形市と米沢市での講演予定などを貼り付けておきます。

*****************

守田敏也さん山形講演会
『放射能』と向きあう


シーベルト、ベクレル、セシウム、ヨウ素、ストロンチウム…、昨年3 月の福島
第一原発事故後、今まで私たちの身近にはなかった言葉が飛び交っています。
「ただちに影響はありません」という言葉は本当でしょうか?子どもへの影響が
大きいといわれる放射能。「外部被ばく」と「内部被ばく」の違いとメカニズム、
食べ物の安全性、震災廃棄物の広域処理、子どもたちを守るための防護策など、
3.11 震災後、何度も東北に足を運んで取材やボランティアを続けて下さっている、
京都市在住のフリーライター守田敏也さんに実際の現場から見えてきたことを
おうかがいします。チェルノブイリでの悲しみが、またこの日本で引き起こされ
ようとしています。放射能からいのちを守るためにみんなで考えましょう。
ぜひご参加ください!

<講師プロフィール>守田 敏也(もりた としや)  
1959年生まれ。京都市在住。同志社大学社会的共通資本研センター客員フェロー
などを経て、現在フリーライターとして取材活動を続けながら、社会的共通資本
に関する研究を進めている。原子力政策についても独自の研究を続けている。
震災後のデータ収集と鋭い分析力により、精力的に講演活動を行い、多忙な毎日
を送っている。優しく丁寧な語り口が評判のブログ発信中!
『明日に向けて』: http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011

<山形会場>
お仕事帰りのお父さん、夜は出掛けられないお母さんのために、
2日間にわたり、夜と昼の2回講演を行います。ぜひお越しください!

<昼の部>
2012年7月18日(水)
10時30分~12時30分(開場10:00)
<夜の部>
2012年7月17日(火)
18時30分~20時30分(開場18:00)

[遊学館]山形県生涯学習センター3階 第一研修室(山形市緑町1丁目2番36号)
■参加費:600円  ■託児はありませんが、キッズルーム利用可

<米沢会場>
2012年7月18日(水)19時~21時(開場18:30)

伝国の杜置賜文化ホール 大会議室(米沢市丸の内一丁目2番1号)
■参加費:600円 (託児はございません)
■お問合せ:kumi-37.8.4-chan@docomo.ne.jp / 090-3362-8064(さいとう)

主催
7代先のこどもたちのために行動する会

共催
ガイアネットワークやまがた
NPOりとる福島避難者ネットワーク
NPO毎週末山形 子どもの未来を守る会やまがた
5 年後10 年後こどもたちが健やかに育つ会山形上山
http://plaza.rakuten.co.jp/azuazuki3/diary/201207060000/

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明日に向けて(505)岩手県大槌町を訪問します!(7月14日、15日)

2012年07月06日 11時30分00秒 | 明日に向けて(501)~(600)
守田です。(20120706 11:30)

来週のことになりますが、岩手県大槌町を訪問します!7月14日、15日のこと
です。大槌町には僕は昨年8月20日、21日にも訪問しています。このときは
京都OHANAプロジェクトの、中古自転車を仮設住宅に届ける旅でした。約120台
の自転車を届け、仮設住宅で二度の抽選会を行って、みなさんにお渡しするこ
とができました。このときの様子が以下の動画で見れます。記事もたくさん
書いたので貼り付けておきます。

京都OHANAプロジェクト 第二弾企画の模様
http://www.youtube.com/watch?v=KkAXWDBMg8U

明日に向けて(238)自転車を手にして笑顔が満開!
http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/3634a0e157b30a038ad37701f52697cb

明日に向けて(239)釜石の熱い夜
http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/5eee743ee81e16c5f78a016a567ec8b0

明日に向けて(240)大槌でのたくさんの出会いに感謝し、陸前高田・気仙沼に
http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/6c38d5e5ae1629a33a92965f6bcdd679

今回の訪問も、京都OHANAプルジェクトの一環として、届けた自転車のメンテ
ナンス、ないしアフターフォローを行う旅なのですが、今回は同時に、放射能
に関する講演も頼んでいただけました。そのため、14日、15日ともに午前10時
から、講演会を行い、両日とも午後1時半から、それぞれ仮設住宅の近くにある
集会所で、「放射能なんでも相談会」を開きます。


宮城県から岩手県にまたがる三陸海岸などの海岸線は、ご存知のように、大津
波によって大変な被害がでた地域です。
亡くなった方、近親者を失った方もたくさんおられます。近しい人は無事でも
家がまるまる無くなってしまった方、仕事や職場そのものを無くしてしまった
方など、本当にたくさんの悲しみが生まれました。そのためこれらの地域では
何をおいても、心身の痛みを癒し、生活を少しずつ再建していくことが問われ
てきました。

このため、昨年、僕がこの付近を訪れたときに、放射能については、気にはな
るものの、考えている余裕はないという話が聞かれました。実際それが三陸海
岸の多くの方の気持ちであるように僕も感じ、放射能について、語る機会がな
いことは気にせずに、人々からの聴き取りや、物資の配布、自転車配りなどを
優先しました。まずはそれで、少しでも生活を良くしてもらいたいと思いました。

ところが今年になり、あの大震災から1年の日を向かえ、多くの方が、行方不明
だった方の葬儀もすまさせるなどして、徐々に気持ちの入れ替えを進められる
中、三陸海岸の各地で、「だんだんと放射能汚染が見え出してきた」という話
が、こちらにも届いてきました。

例えば5月に仙台に訪れたときに、「守田さん。海岸沿いの漁民のみなさんが壊
滅状態です」というお話をある方から聞きました。それによると、津波被害を
乗り越えて、再び漁に乗り出した方たちの漁場に放射能汚染が見え出し、漁が
危機になっているというのです。詳しくどの地点でのお話かお聞きできません
でしたが、胸がつぶれる思いがしました。

昨年、大槌を訪れたとき、海に戻った漁師の方は大雑把に2割ぐらいとお聞き
しました。漁船は安くとも2000万円以上はするそうで、とても今の状態で一軒
の家で買うことはできない。何軒か集まってもう一度、漁に乗り出すか、漁師
をやめるか思案中だというお話も聞きました。おそらくこれと似たような話が、
三陸海岸の多くの地域でおこり、ある方たちは船を買い、ある方たちは違う
何かに転進され・・・ということが進んできたのではないでしょうか。

ところがこれらの方たちが船を買うとき、魚の放射線規制値(限度値)は
1キログラム500ベクレルでした。その規制値は、この春、100ベクレル
に下げられた。それで宮城県のある地域で、再開した漁が大ピンチになって
しまったというお話を聞きました。

もちろん、僕はこの場合、限度値が100ベクレルに下げられたことが悪いの
だとは思いません。それどころか100ベクレルも非常に緩く、危険な値であ
り、一桁以下、大人8ベクレル、子ども4ベクレルにまで下げることが必要
なのです。

では何が問題だったのか。最初から500ベクレルなどというとんでもない
値を出すべきではなかったのですが、その点を1000歩ゆずったとしても、
最低でも、500ベクレルという規制値は、非常に甘く、危険な値であるため、
しばらく後に大幅に下げるつもりであるということを、明らかにすべきだった
のです。そうすれば、大金をはたいて船を買いなおして、漁に戻り、すぐさま
「壊滅的な状況」に立ち至ることなどなかったのではないでしょうか。


大槌町はどうでしょうか。現地からの詳しい情報を僕はまだ得ていませんが、
山の幸から高い値の汚染がすでに見つかっていると聞いています。しかも実は
それは最近のことではなく、昨年の夏辺りからのことだったのだそうです。山か
ら採取された腐葉土から放射能が検出されたため、この仕事が中止させられて
いたのです。しかしその事実は、長い間、町の人々に知らされていませんでした。

そうした事実がだんだんに明らかになってくる中で、子育て世代の方たち、とく
に若いお母さんたちの危機意識が高まり、放射能の話を聞きたいという機運が高
まっているというのです。町が津波被害から立ち上がろうとしたときに、放射能
の壁が見え出してきたように思えて、胸が痛いです。

そこで一体、どうすればいいのか。何が可能なのか。事前の調査によって、
できる限りのことを調べた上でみなさんのもとに赴き、放射能の危険性ばかり
でなく、できる限り、現実適用可能な知恵をお伝えしてきたいと思います。みな
さんの状態、意見、お気持ちをできるだけ聞き、一緒に何が可能かを見出した
いと思います。

それにしてもあたらためて思うのは、東北の復興を妨げているのは震災遺物
であるという、政府のウソのひどさです。そうではない。何よりも復興を
妨げているのは放射能汚染です。そのための農業破壊や漁業破壊、生活破壊
です。それが人々に次々に襲い掛かってきています。震災遺物にまつわる
政府の言葉は、現実の町の復活を阻んでいる放射能汚染隠しのためのものでも
あるようにすら思えてしまいます。

ともあれ、自転車をお届けした活動を継続しつつ、さらに放射能をめぐって、
みなさんといろいろと相談してこようと思います。

大槌での講演会と相談会のスケジュールを貼り付けておきます。

*********

7月14、15日 岩手県大槌町

放射能についてみんなで考えましょう!
放射能はどうして怖いの?
防ぐにはどうしたらいいの?

講演会
7月14日(土)午前10時より 寺野勤労体育館
7月15日(日)午前10時より 吉祥寺(吉里吉里)

放射能なんでも相談会
7月14日(土)午後1時30分より3時30分 大槌第5集会所(和野)
7月15日(日)午後1時30分より3時30分 安渡第2集会所(安渡小学校)

放射能についての疑問を聞いてみましょう!
内部被曝とはどういうものか?
海や山の汚染はどのようにすすんでいるか?
食生活では何に注意すればいいのか・・・?

講師 守田敏也さん

1959年生まれ。京都市在住。
同志社大学社会的共通
資本研センター客員フェローなどを経て、
現在フリーライターとして
取材活動中。
原子力政策に関しても独自の研究・批判活動を続け、

被災地にも度々訪問している。

NPOまちづくり・ぐるっとおおつち
0193-55-5221
http://www.guruttootsuchi.org/
コメント (3)
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明日に向けて(504)大飯原発再稼動反対、現場はかく行動した!(中)

2012年07月05日 23時00分00秒 | 明日に向けて(501)~(600)
守田です。(20120705 23:00)

その後も、大飯原発再稼動反対行動の報告がどんどん届いています。
どれも読み応えのあるもの。みなさんぜひご覧ください。
一つはピカチュウさんの報告。ブログを紹介し、素敵な文章の冒頭と最後の
一文だけ紹介しておきます。写真もとてもいいのでぜひご覧ください。
(ピカチュウさん、転載をお許しください!)

二つ目は、昨日、紹介した祖牛さんの報告の続編・・振り返りです。
現場から戻って、トータルな目で全体を振り返ってもので、これもとても
読ませます。祖牛さん、素敵な文章をありがとうございます!

三つ目は、「明日に向けて」にコメントしてきてくれたくれた、
nonukesdirectactionさんが書いた「大飯原発ゲート占拠・封鎖を経験して
――未完のままの出来事――」です。

これは前編は現場の報告なのですが、後編では単に報告にとどまらず、
非暴力に徹し、しかしながらみんなで懸命になって不服従を貫いたこと
の意義の掘り下げが行われています。この際、いろいろなことが考え抜
かれて書かれています。僕自身は思想的にとても共感しましたが、
ぜひ、今後の、紫陽花革命の進展に向けた論点の一つとして、みなさん
にも考えながら読んでみて欲しいと思います。もちろん異論もありうる
でしょう。

こう書くのは東京の首相官邸前行動に向けて、一部の人を排除しようとする
動き、またこれに対して、この行動への呼びかけをやめる・・・という対応
が出てきたことを耳にしたからでもあります。あまり詳しく事態を把握して
いないのですが、排除的な言動が出てきたのはとても残念です。またこれに
対し、行動への呼びかけをやめるという気持ちも理解できなくはないものの、
なんとかならないものかとい気持ちも沸きます。なんというか、今は、いろ
いろな意見や感じ方の違いを越えて、行動をより大きく育てること自体が、
大きな課題の一つになっているように僕には思えるからです。

その点で、nonukesdirectactionさんは、考察すべき大事なポイントにきちん
と触れていて見事です。しかも、けして歯切れよくではなく、行きつ戻りつ
するような考察を重ねている点にも僕は共感しました。デモや抗議をどう貫く
のか。平和的というのはどういうことか。不服従を貫くとはどういうことか。
きっと今後、もっとこうした点が問われてくると思うし、それをおおらかに
問いあえたらいいなと思います。

それだけに、まずピカチュウさんと祖牛さんの振り返りで、現場の空気を
胸いっぱいに吸い込み、その上で一気に三つ目の考察に進んでいただけたらな
と思います。今回の行動をさらに前に進めるために必須な、私たちの思想的
トレーニングにもなるのではないかと思います。

どうかお読みください。

*********

ピカチュウさんの報告

PIKALOGGG☆!!!
http://pikaloggg.blogspot.jp/2012/07/dommunfukushimataiyo33osaka-54.html

大飯原発再稼働反対直接行動へ行ってきました。5時間以上ドラムを叩いてき
た。けっこう、体にくるかな、と思ったけど、2日たって、声以外は、完全
復活です!  今たくさんの人が、ブログや、映像、漫画などを通して、あの
奇跡の時間、革命の始まりともいえる時間を綴っている、そしてそれは本当に
リアルで新しい日常となって日本の歴史を塗り替えた。どんどん残ったらいい
と私はおもう

・・・中略・・・

7月1日の直接行動で私が語る事は、とにかく今、この原発問題を通して人が
人に戻ろう、取り戻そうとしているものがある、それはフェスティバルではな
くて、祭りだ。感謝であり、祈りであり、生きている表現そのもの、そして
それは『死』を意識し、直面したときに、それへの反発運動からおこるものな
んだろう。 反発からおこったけど、反発はきっかけでしかない。私たちは語り
かけができる。 心の境界線を融かすものそれは ゆるゆるで極上の、最上の
音楽と、感動でしかない。 またひとつ太愛鼓に対しての確信につながった。

ドラム、太鼓が、鼓動が、リズムが、グルーブが、共鳴が何なのか。 やっぱり
大きな祭りを起こしたい。 それが今の日本の目覚めの促進剤になり、個々それ
ぞれの大きな始まりの日になる。 日常はドラマチックなんだよ!だから生き
生き生きれる。今一度、TAIYO33OSAKAをゼロにして、考えようとおもう。
みんな!祭り、もっともっと起こそう!!! 人生は『笑い』だ。もっともっと
新しい抗議の仕方がある、もっともっとバカらしい本気で、バカらしい抗議が
必要なのかもしれないし、ハッピーな想定外を起こすパプニングが必要だと
おもう。人の感動の仕方はそれぞれだけど、今こそ、人を感動させるプロ、
アーティストの力がどんどん必要だと思っている。 反発し、戦い合うループは
断ち切る時代に私たちは生まれたんだ。

*********

祖牛さんの振り返り

祖牛です。(7月5日午前12時55分)

守田さん、ありがとうございます。

まだ、頭のなかでは「再稼働反対!」「再稼働反対!」の音とリズムがグル
グル回っています。(笑)

山水人で、初めてゴアギルの24時間ぶっ通しのトランスを体験した時よりも、
もっともっと世界が変わった。
なんといっても原発再稼働目前、原発ゲートの真ん前、完全武装の機動隊に
包囲され、大雨に打たれ、35時間休みなく、みんな一つの目標に向かって、
リズムにあわせ叫び、踊り、訴える。
こんなことは今までになかった。

山水人から20ッ㌔、大飯原発が再稼働される。何があってもいかなアカン!と、
西部講堂のドリルマン、キューちゃんの追悼イベントもすごく気になったが、
30日の朝から、プレアデスのキンドー、はちと共に向かいました。

大飯の国道沿いのキャンプ村にしている公園に着くと、のんびりした空気で、
すでに山水人での仲間がタ~クサン着ていた。別の場所で、集会とデモがある
らしいというぐらいで特に誰かがアナウンスするでもなく、ピクニック気分で
ついつい昼寝をしてしまいました。

少し雨が降ってきたので、どうしようかな~と思っている所、誰からともなく
原発ゲート前で何かがは始まるらしいと秘かに伝わってきた、それじゃそっち
に行こうかという事になり、特に何も考えずに大島半島の先端にある原発への
一本道を走っていきました。原発PR館まであと少しのとこらで前に原発作業員
を乗せた大型バスの後ろを走ることになり、しばらくすると前のバスが止まって
しまい、あれっと思っていると後ろから3人の警官が走ってきました。とにかく
そこで車を止めて前の様子を見に行きました。それがその場所で35時間いる
ことになってしまいました。

原発ゲート前は、すごいことになっていた!

ゲートは閉じられ、鎖を巻きつけけーとを挟んで内と外に仲間の車、数台でバリ
ケーとを築き、車も人間もゲートに鎖でつないでいる。こんな事よくできたな~
と大いに感心とともに、これからどーなるのと心配が同時に押し寄せてきた。
う~ん、これは、もう、やるしかないやんか、という事で、山水人での用事や
京都での約束もあきらめ、最後まで見届けることにしました。

現場の様子はユーストリーム見ておられたでしょうが、とにかく極度の緊張感、
昂揚感、そして連帯感といった中での、、みんなの行動は神がかっていました。
正にトランスです。

太鼓と、歌と、踊りで人びとが何かに向かって集まり行動するという事は、
ものすごく人間の根源的、そして本能的に自然だなと実感しました。これが
なければあの長時間、仲間でもめることもなく、暴力も使わず、そして逮捕者
もなく、とても続けられなかったと思います。

みんなが、レイブやまつりで今まで当たり前にやってきたことが、今回の大飯
原発再稼働阻止行動に直接結び付いてきたと思います。集まってきてる人の
大半は20代、30代の若い人たちでした。子供もたくさんいました。未来を
つくる人たちです。

今回の出来事は、反原発運動にとどまらず、これからの世界を変えていく新し
い大きな流れになっていくような予感がします。

とにかく、再稼働はしたけれど、大きな大きな一歩をはっきりと進めた、歴史的
な瞬間に居合わせたことを大いに感謝します。

******

nonukesdirectactionさんの考察(7月4日、5日)

「大飯原発ゲート占拠・封鎖を経験して――未完のままの出来事」
http://senkyohusa.exblog.jp/



コメント (1)
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明日に向けて(503)大飯原発再稼動反対、現場はかく行動した!(上)

2012年07月04日 23時00分00秒 | 明日に向けて(501)~(600)
守田です。(20120704 23:00)

大飯原発3号機の再稼動が始まってしまいましたが、先週の土曜日から月曜日の
未明にかけて、素晴らしい現地反対行動が取り組まれました。東京の首相官邸前
20万人行動と心でつながった行動だったと思います。

その後、現場から戻ってきた多くの方たちが、その様子を伝えてくれました。こ
れまで講演会・学習会などで出会った実に多くの方たちが参加していたことが
わかって、胸が熱くなりました。

今回の現場の行動を見ていて思うことは、非常に高く美しいモラルをみんなが
共有していたということです。それは原子力発電という巨大な暴力装置に、思想
的にも立ち向かうものであると僕には思えました。だからそれは非暴力であり、
非攻撃的であり、説得を第一においた行動だったと思えます。
とくに誰もが非暴力に徹しようとしていることが素晴らしいと思えました。

今後の運動の発展のためにも、ここらで暴力の問題に関する考察を深めておきた
いと思いますが、今はともあれ、現場で実現したことを少しでも全国のみなさんと
シェアするために、幾つかの報告を紹介したいと思います。

まずはその中の一つ、僕の大親友で京都在住の蒔田直子さんが7月1日に書いた
報告からご紹介します。

*********

蒔田直子さんの現場報告(7月1日)

蒔田です。

今朝5時にハリーナの友子さんたちと京都を発ち、
7時頃大飯ゲート前に到着しました。

昨夜も雨の中で、真夜中に車を鎖でつなぎバリケードが築かれ
夜を徹して抗議行動が続けられていました。
私たちの車もバリケードの最前列で頑張ってくれました。
雨でずぶ濡れになりながら、徹夜組の若い人たちが声を挙げ続け、
持ち込んだドラムや打楽器を打ち鳴らして、
休むことなく、しかもお祭りのように楽しく!気持ちを奮い立たせてくれました。

8時前に反戦老人クラブをはじめ(こちらは平均年齢70歳位?)
デモ隊が拍手の中到着。
ゲート前は300人以上になり、雨が強まる中でドラムと抗議の声が膨れ上がり
ました。

機動隊がさっそく登場し、何度か緊迫感が漂いましたが、
一時間ごとにメンバー交代して徹底無表情で立っているだけ。
並んだ機動隊の盾をコツコツと叩きながら、
何時間も静かに隊員の顔を見つめ続ける若い女性たちには胸を打たれました。
私は、あなたたち顔を見て話をしようよ、
いい身体してるんだからこんな因果な仕事はやめなさい!
ひたすらしつこくオバサン話しかけ作戦を展開、いやだったと思う。

女性や子ども、老人が多い時間に手は出さない、疲れるのを待つのだと見て
取れました。
Uストリーム配信などで多くの人が見ているのは、随分心強いものですね。
来たくても来れない膨大な仲間が背後にいるのですから。
現場の弾圧の目撃者がいるのは、暴力の抑止になるのを実感しました。
雨で消耗する中、神輿をかついだオトコたちも登場し、みんなの気持ちを奮い
立たせました。
激しい雨の中でドラムを叩き続ける若い女性、意気軒昂な老人たち、
仮面の機動隊員と対照的な美しい表情の顔ばかりです。

上がるかとみえた雨が激しく降り出し、
どしゃ降りになった昼過ぎに体力限界で引き上げました。
バリケードから抜けるとき、うちの車も泣いて・・
帰り道、他県の装甲車が何十台も待機しているのを、
たまらない思いで睨みながら、夕暮れ以降に起こることに悔し涙でした。

悔しいけれど、できることをそれぞれが長~い時間軸で、
がんばらない、あきらめないで続けていくってことでしょうか。
緊迫しながらも非暴力に徹したお祭り空間、今もあらたに現場に向かう人たちが
います。
これはひとつの始まり、ジブンたちの力を信じたい。


(引用はここまで)
*********

こうした現場の姿は、動画や写真などで随分、たくさん私たちのもとに
届きました。

みなさん、それぞれにいろいろな動画をお持ちでしょうが、ここでは山水人
(やまうと)というMLへの、友人のフージーさんの動画投稿をご紹介します。

***

フージーです。

昨日の最前線。機動隊によって最前線が後退したので僕が最前線になってしもてる。
http://youtu.be/1rlXdPyX8ug
http://youtu.be/2MMxQczpXwo

***

ちなみにこのMLには山水人の主宰者の一人、祖牛さんが現場の様子を流し続け
ました。ここで当日の朝からのものをまとめてご紹介したいと思います。
臨場感を味わってください。


祖牛さんの現場報告(6月30日~7月2日)

6月30日午後11時5分

祖牛です。
現在の大飯原発ゲート前の状況。
機動隊が装甲車の中に入り休憩中、その間に仲間の車でバリケードを再構築。
PAが運び込まれ、ゲート前でライブが始まりそうです。これからどういう展開に
なるか分かりませんか、ゲート前に来る道は封鎖されていません。
明日の朝にまた応援が増えそうですが、明日が再稼働予定の日です。
集まって下さい。

7月1日午前1時25分

祖牛です。
大飯原発ゲート前です。
ゲートを挟んで内と外の人間バリケードの空間で、はちようびとジャンベ軍団の
ライブのリズムに乗って、再稼働反対のコールが激しく、現在、機動隊の動きが
止まっています。
夜が明けるまで、機動隊の攻撃が無いこと切に願います。
応援を待っています。

7月1日午前6時32分

おはようございます。祖牛です。
大飯原発ゲート前、朝を無事迎えました。
ゲート内側の仲間たちは、雨にうたれながら一晩中、太鼓隊に元気づけられ、再
稼働反対を叫び、機動隊と対峙しました。
ゲートの外側では、人間の鎖の前でダッチマンのヒューマンエラーをながしてい
ます。夜明け前から大鹿や岡山の仲間たち、そして各地から参加者が増えている
状況ですが、再稼働前に、あの町長と大臣が来るとの情報です。それまでに機動隊
による何らかの強制排除があると予想されます。
まだまだ、人数が足りません、応援をお願いしたいです。
とにかく、今日が再稼働の日です。

7月1日午前9時25分

祖牛です。
皆さんありがたいです。
明るくなってから東京からの大型バスの人達も加わって、参加者がとても多くなっ
てきました。雨もきつくなってきましたが、徹夜組も元気をとりもどしています。
心配なのは、いつ機動隊が動き始めるかです。
再稼働予定は午後9時だそうです。
まだまだ間に合うので、応援をお願い致します。

7月1日午後6時7分

祖牛です。
ついに、警察の実力行使が始まります。
暴力反対!

7月1日午後10時

祖牛です。
ゲート前より
大飯原発3号機、再稼働したようですね。
ここからはまったくわかりません。

こちらの状況は、実力行使に警察が入ってから3時間余り。
一番外側の座り込みのバリケードは暴力的に引き抜かれ、その次の自動車のバリケ
ードを警察は突破。
ゲートに鎖でくくりつけた仲間たちと対峙。
そのゲートの原発側に約50人の仲間が、ドラム隊のリズムに乗って、完全武装の
機動隊に押し返されないように頑張っています。

残った仲間たちは、座り込みのラインからかなり押し出され機動隊と対峙して、
ゲート内側に孤立した仲間を励ますように抗議を続けています。
警察は解散しなければ実力で排除すると指揮車から再三通告していますが、中に
孤立している仲間たちを勇気づけるためにも続けるしかありません。

中で頑張っている仲間がこれからどうなるのか、非常に心配です。
今のところは、逮捕者は出ていません。みんな非暴力を徹底しています。

7月2日午前12時25分

祖牛です。
大飯原発ゲート前から
今、突然に一番外側で封鎖線をつくっていた警察隊が引き上げました。
分断されていた外側の仲間が、孤立化していたゲート内側の仲間の所に、歓声を上
げなだれ込みました。
しかし、依然、原発を守る完全武装の機動隊は隊列をなし封鎖を続けていますが、
一気にお祭りになっています。
この急展開に、私は戸惑っています。
どのような結末を迎えるか安心はしていませんが、とにくこの瞬間は皆、
大喜びです。
また、報告致します。

7月2日午前2時40分

祖牛です。只今、無事に帰路についています。
その後、自然な流れで衝突も無く、収束に向かっていきました。
再稼働はしたけれど、みんな明るく、達成感にあふれた表情をしていました。
長い2日間でした。
色々と応援していただいた皆様に感謝です。


(引用はここまで)
*********

こうした現地の熱い活動を、海外のメディアも積極的に取り上げてくれました。
福島事故のあった日本の中で、私たちが原子力政策にどういう態度をとるのか
世界が大きく注目していることがこれらの報道から見て取れます。
いくつか拾ったものを紹介します。NHKが海外向けに報道しているNHKWORLDの
ものあります。それぞれ写真や動画などが見れますのでご覧ください。

ALJAZEERA
http://www.aljazeera.com/news/asia-pacific/2012/07/201271102219570481.html

the guardian
http://www.guardian.co.uk/world/2012/jul/01/japan-protest-nuclear-plant-reopens?newsfeed=true

ル・モンド紙
http://www.lemonde.fr/japon/article/2012/07/01/le-japon-redemarre-un-reacteur-nucleaire-dans-la-kansai_1727551_1492975.html

BBC紙
http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-18662892

ドイツARDテレビ
http://www.youtube.com/watch?v=E4vlXa45HO4&feature=relmfu

NHK WORLD 
http://www3.nhk.or.jp/daily/english/20120701_13.html

*****

以上、現地の様子を拾いました。ぜひ追体験しましょう。
そうしてこの経験を、私たちみんなのものにしましょう。
そのために、「明日に向けて」の次の号で、もう少し、現地の様子を
拾おうと思います。次は、やはり現地から発信を続けてくれていた
「いっぽんのこころ」さんの報告など取り上げさせて
いただく予定です。

紫陽花革命をさらに前に進めるために、貴重な体験のシェアを
じっくり進めましょう!







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明日に向けて(502)京都で3つの講演・企画に参加します!(6,7,8日)

2012年07月04日 13時00分00秒 | 明日に向けて(501)~(600)
守田です。(20120704 13:00)

今週末に、3つの講演会と企画に参加します。

7月6日に京都市北区の白い鳩保育園でお話します。
今回は放射能の子どもへの影響を少し詳しくお話しようと思います。

7月7日に京都市東山区で、友人で小水力発電のおおいなる仕掛け人、
古谷桂信さんと対談します。
大飯原発再稼動批判から、なぜ今、自然エネルギーの中でも古谷さんが
小水力に着目し、推進しているのかを僕が聞きだします!

7月8日に京都府長岡京市でお話します。
ここでも放射能の子どもへの影響を少し詳しくお話します。

以上、近くのみなさま、どうかお越しください!

*************

7月6日 京都市北区

放射能から子どもを守るために
-親が知るべき事実-

2012年7月6日(金曜日)19時から
場所 白い鳩保育園

ジャーナリスト守田敏也さん講演

内容
*放射能は子どもにどんな影響があるのか??
*食品の汚染は私たちの体にどんな影響があるのか??
*がれき受け入れをどう考えるのか??
*私たちにできることは??
*福島の今について

などなど。質問・疑問もどんどん待っています!!

主催
白い鳩保育園保護者会
白い鳩保育園
白い鳩保育園労働組合

注意事項
・路駐はしないこと
・当園児以外は保育ができません。
・園以外の方も誰でも聞きに来てください。

*何度も被災地に足を運び、除染プロジェクトに参加されたり、仮設住宅
に自転車を送る活動の支援や内部被曝の講演など、幅広く活躍されている
守田さんにさまざまなお話をしていただきます。

園へのアクセス
http://www.khf.ne.jp/shiroihato/access.html

***********

7月7日 京都市東山区

いまこそ原発を問う連続講座 ⑤

「ROAD TO 脱原発 電気を我らに!
~クリーン・エネルギーの可能性」              
     
日時  2012年 7月7日(土)午後 1:00~3:00(12:30開場)

提言   麻生 義継さん(「自然エネルギー市民の会」常任運営委員)
対談  古谷 桂信さん(フォトジャーナリスト、全国小水力発電利用推進協議会理事)
    守田 敏也さん(フリーライター )           
             
会場 東山いきいき市民活動センター 3階多目的ホール
http://hitomachi-kyoto.genki365.net/gnkk14/mypage/index.php?gid=G0000799

京都市東山区巽町450番地 TEL075-541-5151     
京阪電車「三条」駅地下鉄東西線「東山」駅より徒歩5分

参加費 500円

原発はあまりにリスクが大き過ぎる。
でも、電気は必要……。
そこで自然エネルギーへの転換が求められています。     
脱原発の思いを着実に、見える形で実現するために、     
さまざまな発電方法や蓄電技術が開発され、
それを後押しする「固定価格買取制度」も7月から発足。
そんないま、<電気を我らに!>を合い言葉に、
小水力発電などクリーンなエネルギーの可能性について、
実際に取り組んでいる方々のお話を聞き、
一緒に考えてみましょう。

主催「いまこそ原発を問う連続講座」実行委員会
問合せ 090-2199-5208(おおすが) 
http://d.hatena.ne.jp/genpatsu-iyayo/20120612/1339482771

*****

7月8日 長岡京市

3.11後の子育てを考えるお話会

いま子育て中のお父さんお母さん、
これから親になる人、おじいちゃんおばあちゃん。
全ての大人たちに聞いてほしい大切なこと。

昨年3月の東京電力福島第一原発事故によって、日本の広い範囲が放射能に
汚染されてしまいました。私たちの住む長岡京市でも、小学校・公立保育所
で給食の放射能測定が始まります。私たちを取り巻く環境は、震災後どのよ
うに変わったのでしょうか。「放射能ってなに?」「ベクレルとシーベルト
の違いって?」「汚染された食品を食べ続けるとどうなるの?」「がれきは
焼却しても大丈夫?」…

かけがえのない子どもたちを守り育てるために、まずは「知る」ことから
始めませんか?子育て中の方もそうでない方も、いま私たちにできることは
何か一緒に考えていきましょう。

日 時: 7 月 8 日 (日) 14 時~16 時 30 分
場 所: バンビオ2階・市民ギャラリー (JR 長岡京駅徒歩1分)
http://www.bambio-ogbc.jp/access/

講 師: 守田敏也さん
ゲストスピーカー:佐野宏美さん (「放射能から子どもを守る会・高槻」代表)

定 員: 40 名 (予約不要)
参加費: 500 円 (資料付)

守田敏也さん
同志社大学社会的共通資本研究センター客員フェローなどを経て、現在フリー
ライター。東日本大震災以降、度々現地を訪れ、原発事故や内部被曝に関する
問題を追究。今春、矢ヶ克馬氏との共著『内部被曝』(岩波ブックレット)
を出版。京都市在住。

主催: 子どもを放射能から守りたい親の会・長岡京

子どものいのちと健康を守りたいと願う長岡京市のお父さん・お母さんが
facebook を媒介につながったグループです。
(お問合せ)kodomo.nagaokakyo☆gmail.com (☆を半角@に)
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明日に向けて(501)大飯原発再稼動反対!!現場の熱い行動を全国に伝えよう!!

2012年07月01日 23時00分00秒 | 明日に向けて(501)~(600)
守田です。(20120701 23:00)

野田政権は、本日午後9時より、大飯原発3号機の再稼動に踏み切りました。
今、原子炉から制御棒が抜かれ、臨界にむけて核分裂が始まりだしています。
これに対して全国から数百人の人々が大飯原発ゲート前に駆け付け、
再稼動反対の大きな声を上げています。今朝からぶっ通しです!

警官隊は午後6時ごろより強制排除を開始しました。幾度かの攻防が行わ
れたようですが、さきほど伝わってきた情報によると、午後10時現在、50
人の方たちが、ゲートの原発側に入り、鎖でゲートに体をくくりつけ、太鼓
をならしながら抵抗を続けているそうです。

これをその前にわって入った警官隊を取り巻く形で残りの方たちが応援して
いるようです。この様子を伝えてきた、友人で、山水人を主宰している
祖牛さんからのメールを転載します。

*********

祖牛です。

ゲート前より
大飯原発3号機、再稼働したようですね。
ここからはまったくわかりません。

こちらの状況は、実力行使に警察が入ってから3時間余り。
一番外側の座り込みのバリケードは暴力的に引き抜かれ、その次の自動車の
バリケードを警察は突破。
ゲートに鎖でくくりつけた仲間たちと対峙。

そのゲートの原発側に約50人の仲間が、ドラム隊のリズムに乗って、完全
武装の機動隊に押し返されないように頑張っています。

残った仲間たちは、座り込みのラインからかなり押し出され機動隊と対峙して、
ゲート内側に孤立した仲間を励ますように抗議を続けています。

警察は解散しなければ実力で排除すると指揮車から再三通告していますが、
中に孤立している仲間たちを勇気づけるためにも続けるしかありません。
中で頑張っている仲間がこれからどうなるのか、非常に心配です。
今のところは、逮捕者は出ていません。みんな非暴力を徹底しています。


引用終わり

*********

今回、政府が踏み切った再稼動の処置は、福島原発の事故原因の確定や、
責任者の処罰もないままのものであり、安全原則を完全に踏みにじったもの
です。

同時に毎週の首相官邸を取巻くデモ、とくに6月30日には20万人にも達した
反対の声を踏みにじったものであり、民主主義に完全に反したものです。

こうした暴挙に対し、抵抗するのは私たち民衆の崇高な権利であり、
同時に義務でもあります。

現場の人たちは、私たちの国の憲法にかかれた「基本的人権は不断の
努力によって守られなければならない」という精神を体をはって体現して
くれています。だからこの人たちの行動を守ることが私たちの義務です。

とくに現場では雨をついた早朝からの行動が続いています。
ずっと声をだし、ずっと太鼓をたたき、ずっと抗議を続けています。
彼ら彼女らを孤立させてはいけない!

そのために何をなすべきか。
今すぐ、この現場の様子を、たくさんの人に伝えましょう。
そうして全国から現場への注視を高めましょう。
今、それぞれがいる場で、現場の奮闘につながりましょう。
そうして一緒に闘いましょう。

IWJによる現場中継のURLも示しておきます。
http://www.ustream.tv/channel/iwj-oita1

ぜひそれぞれの持つ手段で、情報を拡散してください!
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