昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空・第二部~ (五十二) 三

2012-12-15 14:00:51 | 小説
三部構成の、
大長編です。
どうぞ気長に、
読んでください。
実はこれ、
まだ執筆中なんです。
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(三)

「社長、お客さまです。」
俯いたままで徳江が声をかける。

“こんな社長、見たことないわ。
ほんとにベタ惚れなのね。”
と思いつつも、嫉妬心がまるで湧いてこない。

「お、そうか。お通ししろ。 」
愛人でもある徳江に、悪びれることなく小夜子を抱いたまま答える武蔵。
小夜子も又気恥ずかしさなど、まるでない。

「じゃ、行くね。 」
「まあ、待て。見せびらかしてやる。
あっという間に広がるぞ。
これだからな。」と、口の前に手でラッパを作った。

恰幅の良い、と言うよりは太り気味の男が、
つるっ禿げの頭を手巾で拭きながら入ってきた。
たれ目のその男、好人物を絵に描いたような風体だ。

「高田さん、どうもどうも。」
「ご無沙汰ですわ、社長。
おや、こちらの女性は? 初めてお目にかかりますな。」

ぺこりと頭を下げて
「初めまして、小夜子と申します。」と行儀良い小夜子。
目を細めて見やる武蔵。
ついぞ会社では見せない柔和な顔だ。


*今回より、掲載話数を減らします。

姑息な手段ですが、時間稼ぎをさせてください。

中々執筆が進んでいません。

どうしても応募作優先となってしまいます。

時間はあるのですがねえ……


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