昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

愛・地獄変 [父娘の哀情物語り] (四十一)

2010-12-23 20:58:23 | 小説
台所でございます。
流しに手を入れて、
必死の思いで
包丁を当てたのでございます。
何故と言われますか?
噴出す血を流すのに、
一番の場所ではありませんか。

お風呂場?
あぁ、
お風呂場でございますか・・。
なる程、
それは思い付きませんでした。
そうですな、
お風呂場が良かったかもしれません。
さすれば二人に気付かれずに、
成就したかもしれません。

実はお恥ずかしいことに、
使い慣れない包丁でございます。
背の方を手首に宛がっておりました。
ですので、
切れないのでございます。
まったくお恥ずかしいことです。
そうこうしている内に、
わたくしめの唸り声を耳にした二人が・・。


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