昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

僕の女王様は妹 (百二十三)

2010-12-23 21:02:22 | 小説
美里、
体を乗り出してですね、
僕の手を握って言うんです。
「大丈夫!
男の人も、
結構居るから。
それに、
エステだけじゃないし。
エアロビクスなんかも、
効果があるし。
美里は気にしないけど、
悟にその気があるのなら、
考えてみたら?
ごめんね、悟、
なんて呼び捨てにして・・」
「そんなこと、
ないよ。
悟、でいいよ。
僕だって、
美里だなんて呼び捨てにしてるんだから。」

嬉しかったです、
呼び捨てにされて。
どうも、
君付けだと他人行儀に思えてたんです。
実のところ、
美里の方が年上なんです。
美里に意識させないようにって、
わざと呼び捨てにしてるんです。

「ごめんね、
引き留めちゃって。
まだ途中なのよ、
仕事。
それでさ、
来週はね、
嬉しいことに
金曜日が休みになったの。
悟は、どう?
金曜日の夜、
空いてる?」
「勿論!
空いてなくても、
空けるよ。
美里とのデート以上に大切なことなんか、
あるわけないって。」

「そう、
良かった!
だったらさ、
オールナイトで遊ぼうね。
土曜日は、
お休みでしょ?」
「オールナイト?
えっ、えっ、
いいのかな?
期待しちゃうよ、
僕。」
美里、
少し顔を赤らめるんです。
「バカ・・」
って、
小さな声で・・。
僕のおでこを、
突付いてきました。
“しまった・・”って、
口を滑らせてから後悔したんですけど、
杞憂でした。


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