昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

ブルー・じゃあず ~二十歳の詩(うた)~ (二)

2010-03-25 22:25:51 | 小説
「すまないが、カーテンを閉めてくれないか!」
訝しげに見る目を気にしつつ、付け足した。
「目が痛いんだ!」
言葉が空を横切った途端、”嘘だ!”と、心が叫んでいた。

そう、心が叫ぶまでもなく脳は刺激され、
サングラスの無い世界の恐ろしさが瞼の裏に醸し出された。
そこによぎるもの全てが眩しいものだった。

”信じられないんです”
或時、目に見えぬ何物に向かってそうつぶやいた時、また心は叫んでいた。
”嘘だ”
決してその言葉のせいではなく、といって
”信じなさい、信じることが唯一の道です”
という言葉をはねつけたせいではない。

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