次の襖を開け、
廊下を渡り、
蔵の扉を前にした。
大きな南京錠に辟易しながらも、
鋸で切りにかかった。
錠前師の仲間を、
と考え無いではなかったが、
次郎吉は一人仕事と決めていた。
「ニャーオ!」
突然の猫の声に、
すぐさま床下に駆け込んだ。
暫く身を潜めていたが、
そっと錠の切断を開始した。
幾度か身を潜めつつも、
小半刻ほどで、
やっと切れた。
すぐには入らず、
見回る人間のいないことを確認した後、
油を垂らしてから戸を引いた。
が、
容易に開こうとはしない。
力を入れる。
「ゴトッ、ギー」
鈍い音を立てて、
動いた。
少しの間身を潜めていたが、
誰も気付かないことを確認して中に入った。
天窓から差し込む月明かりを頼りに、
壁伝いに歩いた。
奥に、
目指す千両箱らしきものが五箱、
山積みになっている。
廊下を渡り、
蔵の扉を前にした。
大きな南京錠に辟易しながらも、
鋸で切りにかかった。
錠前師の仲間を、
と考え無いではなかったが、
次郎吉は一人仕事と決めていた。
「ニャーオ!」
突然の猫の声に、
すぐさま床下に駆け込んだ。
暫く身を潜めていたが、
そっと錠の切断を開始した。
幾度か身を潜めつつも、
小半刻ほどで、
やっと切れた。
すぐには入らず、
見回る人間のいないことを確認した後、
油を垂らしてから戸を引いた。
が、
容易に開こうとはしない。
力を入れる。
「ゴトッ、ギー」
鈍い音を立てて、
動いた。
少しの間身を潜めていたが、
誰も気付かないことを確認して中に入った。
天窓から差し込む月明かりを頼りに、
壁伝いに歩いた。
奥に、
目指す千両箱らしきものが五箱、
山積みになっている。
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