昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

僕の女王様は妹 (五十九)

2010-08-08 17:59:51 | 小説
でね、
○○子の家で夕食を共にすることが、
月に一度あるらしいわ。
そんな酷い状態なのに、
ひと言の愚痴も言わないんだって。

ある時さ、○○子のお父さんがね、
「お前、
あっちの方は、
どうしているんだ?
何だったら、
こいつを貸そうか?」なんて、
お酒を飲んでて言ったんだって。

そしたらね、
そのオジサン真顔で怒ったらしいわ。
「冗談でも、
そんなことは言うな!
一杯飲み屋でのことなら、
俺も受け流すが、
奥さんの前だぞ。
然も、
○○子ちゃんも居るんだ。」

シーンとしちゃってさ、
気まずい雰囲気になっらしいわ。
当たり前よ、
それって。
そしたらすぐにさ、
「と言うのは、
建前でさ。
出来れば奥さんじゃなくて、
○○子ちゃんを貸してくれよ。
年増は、
もういいよ。
冗談じゃなく、
俺ん家(ち)子供が居ないだろ?
やっぱ、寂しいんだよな。」って、
笑いながら言ったんだって。

○○子ったらさ、
「いいよ!
今度、
掃除洗濯に行って上げる!
いいでしょ、
お母さん。」だって。
うん?
行ったらしいよ。
お父さんは渋い顔をしてたらしいけど、
お母さんが同情しちゃってさ。

「お母さんが行っても良いんだけど、
変な噂が立ってもお困りになるでしょうしねえ。
○○子ちゃんなら、
親戚の子供だってことにできるし。」だって。
それが、
きっかけなのよね。
母性本能って言うのかな、
○○子ったらね、
すっかり若奥様気取りになっちゃったらしいわ。

あっ、
お兄ちゃんが起きてきた。
ご飯の支度しなくちゃ!
ごめんね、
話の続きは又今度ね。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿