或先輩は、このぼくに「あなたには夢がないのね!」と、痛烈なる批判をされた。
そしてまた、作品=地獄への招待(後の、愛・地獄変)・夏の日のデート等について、
「上手だけど、嫌いだわ」。強く、きびく批判された。
「学生として書くべきものではなく、また、文集に載せるべき作品ではない」。叱られた、なじられた。
そのとき、その先輩は恋愛中だった。
だからこのぼくの、断絶という世界より発せられた、文章や作品のテーマを、極端にきらわれたのだろう。
そして学生という観念でもってぼくを見られ、“ませた男”と感じられたのだろう。
しかし、ぼくは学生である前に人間だ。
個人的な宿命にも、さいなまれている。
ぼくの作品に、芥川龍之介の傾向が多分にみられると言われるのも、この断絶感ゆえだろう。
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