「うわあ、おじさんの歯ってきれいだネ。
あたい、タバコのヤニで黄色くなっていると思ってた。
うちのネ、工場長がそうなんだ。
一日にネ、五十本も吸うんだって。
おじさんは?」
男は、その会話の移り変わりの速さに戸惑いながら、
「そうだなあ、二箱だから四十本位かな? タバコのにおいは嫌いかい?」
と、クルクル回るその目を覗き込んだ。
「うん。工場長のは嫌いだけど、おじさんのはいいみたい。
タバコが違うのかな? へへへ。
うーんと、何の話だったっけ」
「君の彼氏のことだよ。聞かせて欲しいな」
男は、深く吸い込んだ煙をゆっくりと吐き出した。
その煙を、少女は素早く吸い込むと、少しむせびながら
「おいしいね、この煙」
と、はにかんだ。
「ハハハ、そうか話したくないのか。それじゃ仕方ない、話題を変えようか」
「いいよ、話しても。おじさんがこのレスカを飲んだら、話してあげる」
悪戯っぽく鼻に小じわを寄せて笑うと、レモンスカッシュを男の元に押しやった。
「わかった、わかった。それじゃ頂くとしよう、ありがたく。お嬢さん」
男は、娘の口紅がついたストローを口に含み、勢い良く吸い込んだ。
レモンの香と共に、まだあどけない処女の酸っぱさを喉に感じた。
「さあこれで、おじさんとあたいはギキョーダイだよ。
でも、あたいは女だから、ぎ、ぎ‥どう言えばいいの?」
どうしても、男と特別の間柄だと決めつけたい思いにかられている。
見知らぬ男にのこのことついて行くなど、少女には思いも寄らぬことだ。
そんな自分に戸惑いを感じ、どう処して良いのか分からない。
あたい、タバコのヤニで黄色くなっていると思ってた。
うちのネ、工場長がそうなんだ。
一日にネ、五十本も吸うんだって。
おじさんは?」
男は、その会話の移り変わりの速さに戸惑いながら、
「そうだなあ、二箱だから四十本位かな? タバコのにおいは嫌いかい?」
と、クルクル回るその目を覗き込んだ。
「うん。工場長のは嫌いだけど、おじさんのはいいみたい。
タバコが違うのかな? へへへ。
うーんと、何の話だったっけ」
「君の彼氏のことだよ。聞かせて欲しいな」
男は、深く吸い込んだ煙をゆっくりと吐き出した。
その煙を、少女は素早く吸い込むと、少しむせびながら
「おいしいね、この煙」
と、はにかんだ。
「ハハハ、そうか話したくないのか。それじゃ仕方ない、話題を変えようか」
「いいよ、話しても。おじさんがこのレスカを飲んだら、話してあげる」
悪戯っぽく鼻に小じわを寄せて笑うと、レモンスカッシュを男の元に押しやった。
「わかった、わかった。それじゃ頂くとしよう、ありがたく。お嬢さん」
男は、娘の口紅がついたストローを口に含み、勢い良く吸い込んだ。
レモンの香と共に、まだあどけない処女の酸っぱさを喉に感じた。
「さあこれで、おじさんとあたいはギキョーダイだよ。
でも、あたいは女だから、ぎ、ぎ‥どう言えばいいの?」
どうしても、男と特別の間柄だと決めつけたい思いにかられている。
見知らぬ男にのこのことついて行くなど、少女には思いも寄らぬことだ。
そんな自分に戸惑いを感じ、どう処して良いのか分からない。
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