昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

僕の女王様は妹 (百二十六)

2010-12-27 22:25:45 | 小説
三個ほど食べ終わったら、
僕をじっと見るんです。
「な、なんだよ。
何か言いたいことが、
あるのか?」
どうも、
美里のことがあるんで、
慌てます。
「お兄ちゃん、
えり、
知ってるでしょ?」
「えり?
あぁ、
江梨子ちゃんのことか?
その娘がどうかしたのか?」
又学校で、
聞いてきたんでしょう。
くだらんことばかりなんですけどね。
一応は聞いてやらないと、
すぐ不機嫌になるんです。

「すっごく、
ショックな事件なの。
これ、内緒よ。
絶対、
他で喋ったらダメだからね。
約束してよ、
絶対よ。」
いやに勿体ぶるんです。
「あぁ、
分かった。
話さないよ、
誰にも。」

“そんなくだらんことなんか、
外で話せるか!”
口にはしませんでしたけどね。


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