店内のあちこちに、
ファッションショーのポスターが貼ってある。
「きゃあ!
見て見て、
正三さん。」
17才の小夜子が、
叫んだ。
「すっごぉい!
あの服の、
あの胸の開き方。
映画スターぐらいよね、
あんなの着られるのは。」
「そうですね。
映画スター、ぐらいでしょう。」
即座に正三が相づちを打つや否や、
途端に小夜子の機嫌が悪くなった。
「ふん、
あんな下品な服。」
小夜子の本音としては
“そんなことありませんよ。
小夜子さんなら、
似合いますって、
きっと。”
と、言って欲しかった。
「小夜子さん。
見て回りますか、
店内を。」
正三から見て、
情緒不安定に見える小夜子だった。
機嫌が良かったり、
と思えば不機嫌な顔になる。
どう対処すればいいのか、
どう立ち回ればいいのか、
とんと見当のつかない正三だ。
女性とのデートが初体験の正三にあっては、
小夜子は荷の重すぎる相手だ。
「そうね、
このショーでも見ましょ。」
と冷たく言い放って、
さっさと階段へと向かった。
ファッションショーのポスターが貼ってある。
「きゃあ!
見て見て、
正三さん。」
17才の小夜子が、
叫んだ。
「すっごぉい!
あの服の、
あの胸の開き方。
映画スターぐらいよね、
あんなの着られるのは。」
「そうですね。
映画スター、ぐらいでしょう。」
即座に正三が相づちを打つや否や、
途端に小夜子の機嫌が悪くなった。
「ふん、
あんな下品な服。」
小夜子の本音としては
“そんなことありませんよ。
小夜子さんなら、
似合いますって、
きっと。”
と、言って欲しかった。
「小夜子さん。
見て回りますか、
店内を。」
正三から見て、
情緒不安定に見える小夜子だった。
機嫌が良かったり、
と思えば不機嫌な顔になる。
どう対処すればいいのか、
どう立ち回ればいいのか、
とんと見当のつかない正三だ。
女性とのデートが初体験の正三にあっては、
小夜子は荷の重すぎる相手だ。
「そうね、
このショーでも見ましょ。」
と冷たく言い放って、
さっさと階段へと向かった。
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