(二十五)
「さとしちゃーん、さとしちゃーん! 戻ってらっしゃーい!」
今度は、お母さんの声だった。
ぼく、つい
「はーい。」って、答えちゃった。
そしたら、体がふわーって、浮き始めたんだ。
足に絡んでいたものも、すっと取れた。
で、どんどん浮いていくんだ。
沈んでいった時より、もっと速い速度でさ。
新幹線より速かった。
どんどん速くなって、息もできないくらいなんだ。
でも、ちっとも苦しくなかった。
でね、突然に、ずんと体が重くなって、ふーって息をして目を開けたら、お母さんがいた。
わーわー泣いて、ぼくを何度も何度も叩くお母さんがいた。
でも痛くなかった、嬉しかった。
「さとしちゃーん、さとしちゃーん! 戻ってらっしゃーい!」
今度は、お母さんの声だった。
ぼく、つい
「はーい。」って、答えちゃった。
そしたら、体がふわーって、浮き始めたんだ。
足に絡んでいたものも、すっと取れた。
で、どんどん浮いていくんだ。
沈んでいった時より、もっと速い速度でさ。
新幹線より速かった。
どんどん速くなって、息もできないくらいなんだ。
でも、ちっとも苦しくなかった。
でね、突然に、ずんと体が重くなって、ふーって息をして目を開けたら、お母さんがいた。
わーわー泣いて、ぼくを何度も何度も叩くお母さんがいた。
でも痛くなかった、嬉しかった。
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