25日(木).わが家に来てから697日目を迎え,北朝鮮の潜水艦ミサイル発射の記事を見て国際問題を憂慮するモコタロです
北挑戦・状が届いたよ いよいよあの国も・・・来年在るかな?
閑話休題
昨日の夕食は,勝浦市在住の大学の友人S君が送ってくれたカレイを煮つけました.あとは「海鮮丼」,「生野菜サラダ」,「冷奴」です カレイは美味しく煮ることができました
も一度,閑話休題
池袋の新文芸坐で「ハンナ・アーレント」を観ました これは2012年,マルガレーテ・フォン・トロッタ監督によるドイツ・ルクセンブルク・フランス合作映画です
以前から観ようと思っていたのに,見逃してきた作品です
ドイツに生まれ,ナチス政権によってアメリカに亡命したユダヤ人哲学者ハンナ・アーレントを描いた歴史ドラマです
1960年代初頭,ハンナ・アーレントは元ナチスの親衛隊で強制収容所の責任者だったアドルフ・アイヒマンの裁判の傍聴記事を執筆し「ニューヨーカー」誌上に発表するが,一部ユダヤ人指導層がナチスに協力したと指摘したため,中傷と脅迫の手紙や電話が殺到する さらに教鞭を執っていた大学当局からも追放の宣告を受ける
アーレントが主張したのは,アイヒマンは冷酷非情な怪物ではなく,上官の命令を黙々と遂行する凡庸な官吏に過ぎないということだった 「アイヒマンはユダヤ人を憎んでいたわけではなく,単に上官の命令に従って事務的に目の前の仕事を処理していただけだ.その『思考する能力の欠如』こそが未曽有のホロコーストを引き起こしたのだ」という主張だった
映画では,アイヒマンを裁く裁判の模様(実録映像)が映し出されますが,裁判官や検察側の主張に耳を傾ける時の彼の表情,質問に答える時の口調を見ると,「戦時下で,上官の命令に従って業務を遂行しただけなのに,なぜ自分が裁かれなければならないのか?」という理不尽さが見て取れます
しかし,「何も考えることなしに命令だけを実行した」ことによって,何百万人の人々が実際に殺されていったことを考えると,いったい誰が責任を取るのか ということになります.「悪」の行為というのは,このアイヒマンのように「思考することを停止」し,ただ事務的に命令だけを実行することによって引き起こされることが往々にしてある,ということをアーレントが教えてくれます
逆に言えば,何か事が起こった時には,それぞぞれの立場で『よく考えて行動すること』が大切だということですね