人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

藝大モーニングコンサートでマーラー「リュッケルトの詩による5つの歌曲」(Bar:小池優介)、プロコフィエフ「ピアノ協奏曲第2番」(Pf:秋山紗穂)を聴く / 藝大コンサートのご案内

2019年07月05日 07時17分43秒 | 日記

5日(金)。わが家に来てから今日で1736日目を迎え、米連邦控訴裁判所は3日、トランプ米政権が国防予算を転用してメキシコ国境に壁を建設する計画の一部を差し止める仮命令を出した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

       トランプの「バカの壁」の上塗りも差し止めないと 世界の混乱は止まらなくね?

 

         

 

昨日、夕食に「牛肉のしぐれ煮」「インゲンの胡麻和え」「生野菜とツナのサラダ」を作りました しぐれ煮はゴボウの薄切りが難しいのでピーラーで剥いています

 

     

 

         

 

昨日、午前11時から上野の東京藝大奏楽堂で、第8回藝大モーニングコンサートを、午後7時からサントリーホールで新日本フィルハーモニー交響楽団の第607回定期演奏会を聴きました ここでは第8回藝大モーニングコンサートについて書きます

 

     

 

全席自由です。1階11列12番、左ブロック右通路側を押さえました

オケはいつもの通り、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという編成。コンマスは戸原直です

1曲目はマーラー「リュッケルトの詩による5つの歌曲」です   この曲はグスタフ・マーラー(1860‐1911)が1901~1904年に作曲した、オーケストラ伴奏付(ピアノ伴奏版もある)歌曲です 5つの曲の演奏順は決まっていません この日、小池君が歌ったのは①僕が歌を作るのを覗かないでくれ!、②ほのかな香りをかいだ、③真夜中に、④美しさゆえに愛するのなら、⑤私はこの世に忘れられたーの順でしたが、1905年1月29日にウィーン楽友協会でマーラーが自らの指揮で演奏した時は②①⑤③④の順でした

背の高いガッチリ系の小池優介君が、小柄な指揮者・広上淳一氏とともに登場、さっそく演奏に入ります

 1曲目の「僕が歌を作るのを覗かないでくれ!」は、「歌曲を作っているうちは覗き見しないでほしい。でも出来たら真っ先に聴いて欲しい」という内容 2曲目の「ほのかな香りをかいだ」は、詩人が部屋にある菩提樹の柔らかい香りを嗅ぐというもの 3曲目の「真夜中に」は、詩人は苦悩を吐露するが、全てを神に委ねることによって安息に導かれるという内容 4曲目の「美しさゆえに愛するのなら」は、妻アルマに捧げられた歌 5曲目の「私はこの世に忘れられた」は、喧騒の中で私は死んだけれど、今は静かな場所で安らいでいるという内容です

バリトン独唱の小池優介君は藝大修士2年です 全曲を聴き終わって感じるのは、歌が明瞭で豊かな表現力と自然な感情移入があることです あらためてプログラムにある経歴を見ると、バッハやヘンデルなどの宗教曲を数多く歌っていることが窺えます 私が注目したのは「『バッハ・コレギウム・ジャパン』の声楽メンバー」という記述です 『バッハ・コレギウム・ジャパン』が世界中で高い評価を受けているのは、正確なドイツ語と透明感のある合唱によるところが大きい、というのはよく言われることです 小池君の歌を聴いて、バッハ・コレギウム・ジャパンのコーラス陣は彼のような実力者が集まっているのだということを あらためて認識しました

小池優介君は有望なバリトンだと思います

なお、この曲を聴くに当たりジャネット・ベイカー(メゾソプラノ)、クラウス・テンシュテット指揮ロンドン・フィルのCDで予習しました

 

     

 

     

 

プログラム後半はプロコフィエフ「ピアノ協奏曲第2番」です この曲はセルゲイ・ラフマニノフ(1891‐1953)が1912年末から1913年にかけてサンクトペテルブルク音楽院の学生時代に作曲、1913年8月にパヴロフスクでプロコフィエフ自身のピアノ独奏により初演されました 第1楽章「アンダンティーノ」、第2楽章「スケルツォ:ヴィヴァーチェ」、第3楽章「間奏曲:アレグロ・モデラート」、第4楽章「フィナーレ:アレグロ・テンペストーソ」の4楽章から成ります

ピアノ独奏の秋山紗穂さんは現在藝大4年在学中ですが、6月22日に奏楽堂で開かれた「東京藝大・韓国芸術学校交流コンサート」に出演し、ベートーヴェン「ピアノ・ソナタ第27番ホ短調」を演奏した学生です 翌日のtoraブログで、出場者8人のうち特に印象に残った2人のうちの1人に挙げています

広上氏の指揮で演奏に入ります。第1楽章では壮大なカデンツァが見事でした メロディー楽器としてのピアノと打楽器としてのピアノの魅力を十分に発揮しました 第2楽章は超高速演奏で息つく間もないほどでしたが、演奏している本人は余裕の表情で、演奏を楽しんでいるかのようでした 第3楽章ではピアノが奇怪なメロディーを奏でますが、秋山さんは表情付けがとても巧く感心しました そして第4楽章は超絶技巧の極みで、嵐のように突っ走りますが、ここでも秋山さんは、精一杯弾いているという感じがまったくなく、余裕で楽しみながら弾いている様子が窺えました 彼女は完全にこの曲を”自分のもの”としてマスターしていることが分かります

完璧で素晴らしい演奏でした

なお、この演奏を聴くに当たり、ミシェル・ベロフのピアノ、クルト・マズア指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団によるCDで予習しました

 

     

 

     

 

         

 

11月21日(木)午後7時から東京藝大奏楽堂で「東京藝大シンフォニーオーケストラ」の第60回定期演奏会が開かれます プログラムは①ベートーヴェン「ピアノ、ヴァイオリン、チェロのための三重協奏曲」、②ベルリオーズ「幻想交響曲」です ①のピアノ独奏=東誠三、ヴァイオリン独奏=植村太郎、チェロ独奏=中木健、指揮=迫昭嘉です

入場料は全席自由で1500円で、チケット発売は7月24日の予定とのことです とくにベートーヴェンの「トリプル・コンチェルト」は滅多に演奏される機会がないので貴重なチャンスです。お薦めします

 

     

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