25日(火)。わが家に来てから今日で1974日目を迎え、新型コロナウイルスについて注意を呼びかけるモコタロです
家に帰ったら手をよく洗ってね !
昨日は、夕食に「ポーク・カレー」を作りました カレーは時々食べたくなります
昨日、サントリーホールで「アンネ=ゾフィー・ムターのベートーヴェン・コンサートシリーズ第3回『リサイタル』」を聴きました プログラムはベートーヴェン①「ヴァイオリン・ソナタ 第4番 イ短調 作品23」、②「同:第5番 ヘ長調 作品24 ”春”」、③「同・第9番 イ長調 作品47 ”クロイツェル” 」です
演奏はヴァイオリン:アンネ=ゾフィー・ムター、ピアノ:ランバート・オーキスです
この日もホール入口で手をアルコール消毒して中に入りました 例によって場内アナウンスは新型コロナウイルス対策のため手洗いと咳エチケットを求めています
自席は2階P4列36番、ステージ後方P席4列目の左から2つ目です。会場は9割方埋まっているでしょうか。P席からは会場全体が見通せます。この日のマスク着用率は8割以上だと思います
1曲目は「ヴァイオリン・ソナタ 第4番 イ短調 作品23」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)が1800年に作曲した作品ですが、次の「第5番作品24」と同時並行で作曲されました
第1楽章「プレスト」、第2楽章「アンダンテ・スケルツォ―ソ・ピゥ・アレグレット」、第3楽章「アレグロ・モルト」の3楽章から成ります
オーキスのピアノで短い動機が奏でられ、ムターの緊張感に満ちたヴァイオリンが入ってきます オーキスは曲想に応じて足をハの字に広げたり、閉じたり、ペダルを踏んだりと忙しく動かします
それが面白くてしばらく彼の足ばかり見ていました
もちろん、ピアノは超一流です。かつてチェロの巨匠ロストロポーヴィチの伴奏者として11年間にわたり世界ツアーに同行した経歴の持ち主ですから
全体的に最弱音と最強音のレンジが広いメリハリのついた演奏でしたが、特に第3楽章でのムターとオーキスの丁々発止のやり取りが素晴らしかった
それもそのはず、この二人のコンビは30年にも及んでいます
2曲目は「ヴァイオリン・ソナタ 第5番 ヘ長調 作品24 ”春”」です この曲は1800年から1801年にかけて作曲された作品です
「春」という愛称は後世の人々が、春の息吹を感じさせる爽やかな印象から付けたものです
第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アダージョ・モルト・エスプレッシーヴォ」、第3楽章「スケルツォ:アレグロ・モルト」 第4楽章「ロンド:アレグロ・マ・ノン・トロッポ」の4楽章から成ります
二人の演奏で第1楽章が開始されます ムターのヴァイオリンの何と優しく軽やかなことでしょう
今の季節に相応しい”春の訪れ”を告げるかのような演奏です
この楽章はヴァイオリンとピアノが交互に同じメロディーを奏でますが、オーキスのピアノも詩的で軽やかです
相変わらず足も健在です。第2楽章はムターの一番の特徴である自然で美しいビブラートが聴けました
第3楽章のスケルツォを経て、第4楽章では再び軽やかな演奏が展開し、「ムターが春を連れてやってきた
」という感じがしました
とにかくヴァイオリンの音が美しかった
プログラム後半は「ヴァイオリン・ソナタ 第9番 イ長調 作品47 ”クロイツェル” 」です この曲は1803年に作曲された作品です
当初ヴァイオリニスト・作曲家のブリッジタワーに捧げる予定で作曲しましたが、最終的にはパリ音楽院の初代ヴァイオリン科教授のヴァイオリニスト・作曲家のロドルフ・クロイツェルに献呈したため「クロイツェル・ソナタ」の愛称で呼ばれています
第1楽章「アダージョ・ソステヌート」、第2楽章「アンダンテ・コン・ヴァリアツィオー二」、第3楽章「プレスト」の3楽章から成ります
第1楽章がムターの力強いヴァイオリン独奏で開始されます モーツアルトの初期のヴァイオリン・ソナタが「ヴァイオリンの伴奏付きピアノ・ソナタ」であるのと異なり、この曲ではヴァイオリンとピアノが対等に扱われています
ムターのヴァイオリンと同様 オーキスのピアノも雄弁で、二人はドラマティックな演奏を展開しました
第2楽章は優美なロマンに満ちた音楽が奏でられます
主題と4つの変奏曲から成りますが、ここでもムターの自然なビブラートによる美しいヴァイオリンが際立っていました
第3楽章では躍動感あふれるタランテラのリズムが奏でられ、活気に溢れたフィナーレを迎えました
会場いっぱいの拍手とブラボーの嵐に、二人は4回目のカーテンコールで、ベートーヴェン「『からくり時計』のための5つの小品」より第3曲「アレグロ」を楽しく演奏しました 鳴りやまない拍手に、ジョン・ウィリアムズ「シンデレラ・リバティー/限りなき愛」より「すてきな貴方」をバラード風に演奏しました
それでも まだまだ鳴り止まない拍手に、ブラームス「ハンガリー舞曲第1番」を変幻自在に演奏し、スタンディングオベーションを呼び起こしました
帰りのロビーは、「アンコール曲掲示ボード」を見る人たちとムターのCDを買い求める人たちでごった返していて、なかなか外へ出られませんでした ムター人気は凄いです