両大師図小柄(揃金具) 弘光
両大師図小柄(揃金具) 銘 雅休堂弘光
二本杉に鳥居図鐔 銘 江府住弘光
両大師(りょうだいし)は上野公園の東端、東京国立博物館の隣。現在では輪王寺の呼称のほうが分かり易い。上野寛永寺を開山した慈眼大師とも呼ばれている天海僧正の像と、天海僧正が敬愛していた慈恵大師の像を安置していることから両大師と呼ばれている。上野のお山は桜の名所。江戸時代後期には町人に親しまれており、その桜を素材として小柄に描いたもの。実はこの小柄は、二本杉に鳥居図鐔、文珠楼吉祥閣の扁額に銅鑼図目貫、曲がり松に不忍池の蓮図縁頭、弁天橋図鐺、灯篭図栗形の金具と揃い物。知る人ぞ知る、いずれも上野の風物を題に得ているのである。ここでは鐔のみを参考として併せて紹介する。いずれも赤銅石目地高彫金銀素銅の色絵。作者は雅烋堂弘光とある。
両大師の駒札を主題に、背後に静かに佇む桜樹、その上部は霞がたなびいている様子。桜と駒札を見ただけで、江戸に住む人々はこの場所を想いうかべることができたのであろう。
両大師図小柄(揃金具) 銘 雅休堂弘光
二本杉に鳥居図鐔 銘 江府住弘光
両大師(りょうだいし)は上野公園の東端、東京国立博物館の隣。現在では輪王寺の呼称のほうが分かり易い。上野寛永寺を開山した慈眼大師とも呼ばれている天海僧正の像と、天海僧正が敬愛していた慈恵大師の像を安置していることから両大師と呼ばれている。上野のお山は桜の名所。江戸時代後期には町人に親しまれており、その桜を素材として小柄に描いたもの。実はこの小柄は、二本杉に鳥居図鐔、文珠楼吉祥閣の扁額に銅鑼図目貫、曲がり松に不忍池の蓮図縁頭、弁天橋図鐺、灯篭図栗形の金具と揃い物。知る人ぞ知る、いずれも上野の風物を題に得ているのである。ここでは鐔のみを参考として併せて紹介する。いずれも赤銅石目地高彫金銀素銅の色絵。作者は雅烋堂弘光とある。
両大師の駒札を主題に、背後に静かに佇む桜樹、その上部は霞がたなびいている様子。桜と駒札を見ただけで、江戸に住む人々はこの場所を想いうかべることができたのであろう。