金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

うれしい繕いの依頼 その2

2020-07-14 14:10:30 | 多種類の繕い例

大阪の方からの繕いの依頼の続きです。

 
まずは、砥部焼のマグカップ。
接着が終わって、黒艶漆を面相筆で。

 

そして、すぐに錫粉を蒔いて。

錫粉は丸粉のものと違って、粉固めや磨きの作業などの後の作業がほとんど要らないので、楽ですね。

 

内側も処理して。

内側の底近くまで細いラインを入れるのはなかなか難しかったですが。

 

真綿で軽く磨いて、仕上がりの状態を確認して、もう一度、若干の追加の手入れをして終了です。

最後は、カッターナイフでラインを整えて。

 

そして、赤めのうの指輪の繕いの続きです。

 

まずは、ルーターで整えて。

 

接着の仕上がりを確認して。

特に欠けていた部分の仕上がりを。

このあと、追加で接着剤をつけ足して。

 

そして、再度、ルーターでの処理の後、水ペーパーも使って、余分な接着剤をなくす処理をして。

 

最後は目の細かな水ペーパーで仕上げて、ベースの修復の完了です。

 

そして、仕上げですが、依頼者とは漆を塗った後、錫粉を蒔く処理をすることにしていましたが。
この赤めのうの指輪を触っているうち、赤呂色漆で仕上げることを思いつきました。
赤呂色漆は少し茶色っぽくなってしまいますが、透明感のある漆です。

 
漆を乾かして完成です。
指につけると繕った部分が内側になるので、よかったですね。
 
いろんなものの繕い、また新しい経験となりましたね。