旅の窓

平凡ながら列車の旅が好きで、その様子を紹介しています。
『閑雲野鶴日記』は日々の自由気ままな生活の記録。

山田線の旅3 区界駅~宮古駅

2018-12-18 12:28:07 | 山田線の旅
 宮古市から盛岡市に至る国道106号は、区界駅から宮古駅の区間で閉伊川に沿って山田線と併走しています。
 現在、この道路は復興支援道路として高規格化し、宮古盛岡横断道路とするバイパス建設や拡幅工事が行われています。全線が完成すれば、宮古・盛岡間で約30分の移動時間短縮が図られると言われています。


白樺林の中を下っていきます。


松草      レ (11:57)
 谷底を進む感じで下っていきます。


平津戸     レ (12:06)
 更に渓谷の中をトンネルと橋梁を通りながら下っていきます。


 人家が見えてくると川内駅です。


川内      レ (12:20)
 構内に入ってすぐ右手に給水塔が名こっているのですが、進行方向左側に座っているので見ることができませんでした。
 蛇行の激しい閉伊川を橋梁とトンネルで串刺しするように進みます。


箱石      レ (12:25)
 閉伊川の蛇行に沿う様に進み、再び人家が目立つ様になると陸中川井駅。


陸中川井   12:34着 12:35発   
渓谷に沿って、トンネル、橋梁をめまぐるしく繰り返して下っていきます。
 紅葉シーズンは絶景でしょう。

 
腹帯      レ (12:47)
 3つ目の茂市トンネルを抜け、右にカーブすると左から旧岩泉線が合流し茂市駅に着きます。




 岩泉線は、茂市駅と岩手県岩泉町にある岩泉駅を結んでいた38.4kmの東日本旅客鉄道路線でしたが、2010年(平成22年)7月31日に発生した土砂崩れによる脱線事故のため、全線で運休になり、そのまま鉄道での復旧を断念し、2014年(平成26年)4月1日に廃止されました。

茂市     12:52着 12:53発   
茂市駅では、岩泉線のレールを撤去し、跨線橋を上り下りしなくても2・3番線ホームに渡れるようバリアフリー化の通路を整備中です。


 閉伊川の川幅も広くなってきました。


蟇目      レ (12:59)
花原市     レ (13:01)
進行方向右側に、川幅が広くなった閉伊川を見ながら進みます。


千徳      レ (13:05)
 家並みが増えてきて、左手から三陸鉄道北リアス線が合流してくると宮古駅に着きます。


宮古     13:10着
定刻の到着です。

 つづく。

山田線の旅2 盛岡駅~区界駅

2018-12-17 15:23:24 | 山田線の旅
 山田線は、岩手県盛岡駅から宮古駅を経由し釜石駅までを結ぶ157.5kmの東日本旅客鉄道の路線です。
 現在でも、2011年(平成23年)3月11日の東北地方太平洋沖地震とこれにより発生した大津波により、三陸海岸沿いに走る宮古駅・釜石駅は不通になっています。
 なお、不通になっているこの区間は現在復旧工事が進んでおり、2019年(平成31年)3月23日三陸鉄道へ移管し、営業を再開する予定になっています。


 来年は、ラグビーワルドカップ2019日本大会の年です。岩手県釜石市でも2試合開催されます。


 盛岡駅は、東北新幹線・秋田新幹線・東北本線・田沢湖線・山田線・岩手銀河鉄道線が乗り入れている他に、花輪線の全列車と釜石線の一部の列車が乗り入れている交通の要所で、IGRいわて銀河鉄道に移管された0・1番線を含めると、在来線ホーム5面10線(0~9番線)、新幹線ホーム2面4線(11~14番線)、合計7面14線で地上ホーム数が東北地域で最も多い駅です。
 しかし、在来線の優等列車もなくなり、新幹線ホームやコンコースを除くと閑散としたものです。




 10時50分過ぎの入線との案内がありましたから、暫く2・3番線ホームの散策。
 寝台特急北斗星の名残です。


 これは…。
 「1965・10」
 1965年(昭和40年)10月1日。東北本線は盛岡駅まで電化され、この日から483系電車10両編成を使用した、特急「やまびこ」が上野駅・盛岡駅間で運行を開始しました。想像ですが、電化記念のプレートかと思います。


 「快速 リアス」がキハ110系2両で、10時50分前に入線してきました。


 先頭車両キハ110-131は、座席にテーブルが設置されています。




 山田線は運行本数は少なく、盛岡駅・上米内駅間、川内駅・宮古駅間、茂市駅・宮古駅間の区間列車があるものの、全区間を直通する列車は1日に4往復、そのうち1往復半(下り2本、上り1本)は快速「リアス」です。
 11時5分発のこの快速「リアス」が、宮古駅まで直通する今日最初の列車になります。
 入線したときは10人余りの乗客でしたが、発車間際には新幹線からの乗り継ぎ客と思われる人が乗り込んできて、立っている人も見られる混み具合です。
 隣に座った方も「大人の休日倶楽部パス」を使って茨城県から新幹線で来て、私たちとほぼ同じルートで旅するとのことでした。

山田線下り 快速 リアス 宮古行  
盛岡     11:05発
 新幹線の高架をくぐって右カーブ。上盛岡駅へ向かいます。


 ちょっと早いのですが、盛岡駅で購入した駅弁を頂きます。
 盛岡駅には、かつて「むつ弁」「村井松月堂」という地元業者の駅弁がありましたが、現在は一ノ関駅弁業者「斎藤松月堂」や、仙台や青森県・秋田県のものを売っています。
 一つは、新青森駅開業と共に駅弁に参入した五所川原の弁当屋さん「つがる惣菜」の「津軽めんこい懐石弁当 ひとくちだらけ」。
 主な販売駅は、弘前駅と新青森駅でなかなか手に入りません。あの東京駅の「駅弁屋 祭」にも午後7時を過ぎないと出ない、出てもすぐ売り切れることから「幻の駅弁」とも言われていて、どうしても食べたければ前日までに予約して弘前駅で受け取る方法しかありません。
 しかし、盛岡駅には沢山並んでいました。




 もう一つは、大館駅花善の「鶏めし」。ですが…。
 今年、2018年(平成30年)10月30日から11月30日まで、フランス国鉄パリ・リヨン駅で、日本の駅弁の臨時販売が行われました。フランスでの日本の駅弁販売は、2016年(平成28年)にも゙実施し、今回が2回目です。前回は日本レストランエンタプライズ(NRE)の駅弁のみの販売でしたが、今回は新たに老舗の駅弁会社5社が参加しました。そのうちの1社が「花善」です。
 花善では、2018年(平成30年)11月1日から年12月31日まで、フランス現地で販売する鶏めし弁当の内容(掛け紙・食材等)をそのままに『Paris‘S鶏めし弁当』として期間限定販売しています。なお、掛紙は5種類あり、日替わりで1種類ずつの販売だそうです。




上盛岡    11:09着 11:09発
 駅周辺は大学や高校などもあるため、アパートなども目立ちます。


山岸     11:12着 11:13発   
 この辺からは、両側が丘陵地になります。


 今日は、車窓を楽しむ絶好の天気!
 かなり前になりますが、「所さんの 目がテン!」という番組で「絶景がオカズ!?(秘)駅弁」というテーマで、駅弁をとりあげたことがありました。
 専門家によると、流れる景色のモニターを見ながら実際に駅弁を食べてもらうと、美味しさを感じる「前頭前野」の部分が強く反応したそうです。
 ですから、車窓に流れる景色は、食欲を増進させるだけではなく、駅弁をより美味しく感じさせるスパイスといえるそうです。
 また、駅弁に炊き込みご飯が多く使われているのは、具や調味料に含まれる糖類が水分を逃さず、時間が経っても硬くなりにくいからなのだそうです。


 山岸駅を出て、曲流する米内川を7回渡ると上米内駅につきます。


上米内    11:18着 11:19発
 駅前には有形文化財に指定されている米内浄水場があり、盛岡市の水道の歴史がわかる「水道記念館」(盛岡市保存建造物)もあるるそうです。また、ここは桜の名所として知られ、ゴールデンウィーク頃の開花の時期には特別に敷地内が開放されるとのことです。


 次の区界駅までの間には、大志田駅・浅岸駅がありましたが、2016年(平成28年)3月26日のダイヤ改正で廃止されましたので、区界駅との駅間距離25.7kmは、JR東日本管内の在来線で最長区間となりました。


 まだ柿の実が木に残っています。
 一個残すのは「木守りの柿」というようですが、これは自然に渋抜きをするために残しているのでしょうか。


区界     11:48着 11:48発
 ここから宮古市に入ります。
 区界駅の標高は744m。東北地方の駅としては最高峰。


 ホームからは標高1,005mの兜明神岳が見えます。駅から徒歩50分と書かれています。


 山名の由来は、頂上に甲形の露岩があり、さらに阿部貞任の甲を祭ったところからきているそうです。


 25‰の勾配を登ってきた列車も、ここから下り勾配に入ります。

 つづく。

山田線の旅1 小鳥谷駅で途中下車しながら盛岡駅へ

2018-12-16 14:11:14 | 山田線の旅
 JR東日本管内の外に出る旅なら、「青春18きっぷ」5日分で11,850円。
 普通列車で旅するなら、「北海道&東日本パス」連続7日間有効10,850円。
 新幹線や特急列車を利用する旅なら、「大人の休日倶楽部パス」連続4日間有効15,000円。

 今年度第2回目の「大人の休日倶楽部パス」が発売になりました。


 平成30年11月30日から12月3日まで有効です。
 第1日目の平成30年11月30日は、未乗車路線の山田線に乗るため出かけました。
 経路は、野辺地-青い森鉄道線(1,800円)→目時-IGRいわて銀河鉄道線(2,360円)→盛岡-JR山田線(1,940円)→宮古-三陸鉄道北リアス線(1,850円→久慈-JR八戸線(1,320円)→八戸-青い森鉄道線(1,340円)→野辺地です。
 今日一日の運賃を単純に計算すると10,610円になります。今回も、「大人の休日倶楽部パス」を有効に使いたいと思います。


 朝一番で出かけます。
青い森鉄道線上り 普通 八戸行


野辺地    06:23着 06:23発(定刻を表記)
 雪の関係で、先行する貨物列車に遅れが出た影響で6分程遅れて到着しました。


千曳     06:28着 06:28発(定刻を表記)   
 乙供駅の手前で、そろそろ日の出の時刻となります。


乙供     06:33着 06:34発(定刻を表記)   
上北町    06:39着 06:39発(定刻を表記)   
小川原    06:43着 06:43発(定刻を表記)   
三沢     06:48着(定刻を表記) 
 三沢駅には5分程遅れて到着しました。
 ここで乗り換えます。

青い森鉄道線上り 普通 八戸行
 この電車は八戸駅からそのまま盛岡直通の電車になります。
IGRいわて銀河鉄道線上り 普通 盛岡行
 但し、三沢駅・八戸駅間は土・日曜日運休します。
 先行する電車に乗ったままで八戸駅で乗り換えても良いのですが、八戸駅では跨線橋を越えての乗り換えです。三沢駅は同じホームで乗り換えでき便利です。


三沢     06:52発(定刻を表記)
 5分程遅れての発車です。
 右手に、旧古牧温泉、星野リゾート青森屋を見ながら、左右にカーブしながら13‰の勾配を登っていきます。




向山     06:56着 06:57発(定刻を表記)   
下田     07:01着 07:01発(定刻を表記)   
陸奥市川   07:05着 07:05発(定刻を表記)   
 八戸まで来ると雪はありません。


 5分の遅れが回復しないため、東京行の新幹線が先に八戸駅に入っていくのが見えました。


 八戸線下り普通久慈行が乗り換えるお客様を待っているため、全部のホームに列車が入る光景を、電車から見ることができました。写真ではよく分かりませんが、東京行新幹線の止まっています。


八戸     07:11着 07:13発(定刻を表記)   
 6分程遅れての発車です。


北高岩    07:18着 07:18発(定刻を表記)   
苫米地    07:21着 07:22発(定刻を表記)   
剣吉     07:25着 07:25発(定刻を表記)   
諏訪ノ平   07:30着 07:30発(定刻を表記)   
三戸     07:34着 07:34発(定刻を表記)   
 三戸駅を過ぎると、車内は閑散とします。


 「青い森鉄道に乗って 特別感スペシャルツアー」で訪れた、「望郷大橋」。後方からの展望です。


目時     07:39着 07:39発(定刻を表記)   
 後方に見えるのは目時駅。ここから、IGRいわて銀河鉄道になります。


金田一温泉  07:43着 07:43発(定刻を表記)   
 IGRいわて銀河鉄道では、この列車と次の二戸発8時49分発盛岡行を、盛岡の総合病院を受診する利用者をサポートする総合通院サービスとして、「IGR地域医療ライン」と位置づけています。
 主なサポートは、アテンダントが乗車、.列車の後方車両の全座席を通院客等の優先席に、お得な「あんしん通院きっぷ」の発売などを行っています。


斗米     07:47着 07:48発(定刻を表記)   
 日中はほとんど乗降客を見ることがない斗米駅からも高校生が多数乗車してきました。


二戸     07:50着 07:51発(定刻を表記)   
 高校生は、この二戸駅で下車しました。
 東北新幹線との接続駅だからでしょうかハングル文字表記も。


一戸     07:56着 07:57発(定刻を表記)   
小鳥谷    08:01着(定刻を表記)
 6分遅れて到着。ここで途中下車。


 昨年、2017年12月16日に「IGRいわて銀河鉄道全駅下車の旅」で一度訪ねているのですが、小鳥谷駅は一戸町に業務を委託している簡易委託駅で、窓口の営業時間は7時30分から12時20分までです。そのため、入場券や駅スタンプを手に入れることは出来ませんでしたので、今回の途中下車となりました。


 駅スタンプの絵柄は、藤島の藤と朴舘家住宅です。
 朴舘家住宅(ほおのきだてけじゅうたく)は、駅から車で5分程の所にある、総面積150坪の岩手県内最大規模の茅葺き民家で、南部藩内の民家の特徴である住居部分と馬屋部分を併せ持つ曲屋ではなく、曲屋と同じく馬屋部分を併せ持ちますが、長方形の直屋(すごや)で、2011年(平成23年)に国の重要文化財に指定されたそうです。


 前回も気になった「ニコニコ駅 こずや」。
 今日は営業日ですが、まだ営業時間ではないようです。


 でも、「営業中」の桃太郎旗が出ましたので中へ…


 大福、2個240円。


 味噌味の串餅というか串団子というか、1本50円。


 盛岡駅に向かいます。
IGRいわて銀河鉄道線上り 普通 盛岡行
 始発 二戸08:49
 これに乗り遅れると、次は12時1分発盛岡行までありません。


小鳥谷    08:59着 08:59発
小繋     09:05着 09:06発   
 小繋駅前の「里やま市場」は今日も営業中。


 ここからは区間最高の25‰の勾配があります。
 最高点を過ぎると、右手に奥中山高原スキー場が見えます。


奥中山高原  09:13着 09:13発   
御堂     09:19着 09:19発   
いわて沼宮内 09:24着 09:24発   
岩手川口   09:28着 09:29発   
好摩     09:33着 09:34発   
 好摩駅を過ぎると、左に姫神山。右に岩手山も見えてきましたが、頂上は雲の中です。


渋民     09:38着 09:38発   
滝沢     09:42着 09:43発   
巣子     09:45着 09:45発   
 ここまで来たら、岩手山もほぼ全容を表しました。


厨川     09:49着 09:50発   
青山     09:52着 09:53発   
盛岡     09:58着 
 定刻の到着です。


 1時間程時間があったので、風景印収集。
 盛岡駅前郵便局。絵柄は盛岡駅を挟んで、岩手山と開運橋です。
 岩手山は標高2,038mの岩手県の最高峰。開運橋は、1890年(明治23年)の盛岡駅開業に伴い、盛岡駅と市の中心部を結ぶために架けられた橋で、当時の岩手県知事石井省一さんが私費で完成させたもので、翌年市が買収するまでは通行1回1銭の橋銭を徴収していたそうです。


 盛岡マリオス郵便局。絵柄は岩手山を背景にマリオスビルと、おそらくマリオスロードだと思います。
 マリオスビルは、JR盛岡駅西口にある岩手県内で最も高い地上20階のビルです。マリオスロードとは盛岡駅の東西を結ぶ盛岡旭橋線陸橋に付けられた愛称です。


 盛岡駅に戻ります。


 つづく